介護士のためのエンドオブライフケア

 

 

 

10月10日 当校実務者研修医療的ケア講師で看護師の、三浦久美講師による、【介護士のためのエンドオブライフケア】が行われました。

エンドオブライフケアとは病気や老いにより、人生の終焉を迎える時期に提供される医療・看護や介護のこと。

 

急に身近な人が亡くなった時…みなさんはどうしますか。

 

<Aさんの場合>

在宅で過ごされていたAさん、肺がんの手術で肺の大部分を取ったため、呼吸がしづらい状態が続いていた。
退院後数カ月、在宅看護に入った。
呼吸がさらにしづらくなってきたため看護師は酸素吸入を進めたが、Aさんのご家族は酸素吸入を望まなかった。
急に呼吸困難になり、病院受診後2日後永眠された。

 


この場合、ご家族は酸素吸入は望まれていませんでしたが、Aさん本人がどう思っていたかは定かではありません。
このように、身近な人と自身がどのようなケアをしてほしいか話し合っておくことが大切です。
延命治療はしたくない、延命治療はしてほしい、どんな状態でも長くいきたい…人の考えは同じ家庭で育ってきても、長く一緒に暮らしていても異なります。
身近な人と話し合い、もし延命治療を望まない場合は口頭での約束ではなく、一筆記載してしていただくことも重要です。
医療では延命措置を行わないことは基本的にはできないため、ご本人の意思を尊重させるためにも、ご本人記載の延命措置を望まないという証明が必要になるためです。

隣の人と、自身はどうしたいのか、話し合ってみましょう。
今回講座に出席した方の中には看取りを経験したことがある方、ない方など様々な方がいましたが、大体の方が自身の終末期のケアについてまだ現実味を帯びていないから考えたことがなかったとのことでした。
では人はどのようなときに死を意識するのでしょうか。
・診断告知
・持病進行
・加齢に伴い機能低下
このようなことがあると人は死を意識します。

 

 

本人の意思決定支援

 

<認知症 食べることを拒否する90歳女性>

老健入所中、介護度4。
口を開けてくれず、食事をとれないことが多かった。
低栄養、貧血で倒れてしまい、入院。元の老健に戻ったが、家族が食事介助をしても食べてくれないことが多かった。
このようなケースの場合、本人は低栄養状態が改善されず、ご家族は疲労が強くなります。

○意思決定はどのように進めていくか

日本老年医学会「立場表明2012年」
「AHN(人工的水分・栄養補給法)意思決定プロセスガイドライン」によると、
・意思決定プロセスの進め方は、本人を中心に関係者たちが、「皆で一緒に進めましょう」と、進め方の指針を提示している。
・いつでもすべきではなく、本人の人生をよりよくする(より悪くしない)ために有効である場合に、すべきである。
○本人にとってどうすることが最善か
<生命>と<人生>を区別する
どのような生活が可能か、医療、介護の専門家が検討し見込みを本人、家族に余命も含めて提示する。関係者みんなで本人の人生の中で今後何を目指すのかを検討する。
今回の女性の場合、
・余命はまだある。
・本人に生きる意志がある。
・家族は皆で協力しているが疲れが出ている。

→人工的水分補給について検討する必要あり。

 

 

厚労省による
【人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン】

 

①医師単独ではなく医療・ケアチームで対応すること
②本人の意思を尊重し、本人と家族と医療・ケアチームが徹底した合意主義によって意思決定すること
③緩和ケアを充実させること

このように人生の最晩年を過ごす人にとっての日々のケアは生を支えるケア
(毎日繰り返し、丁寧に行われるケア)
緩和ケアであり、エンド・オブ・ケアであり、スピリチュアルケアである。
高齢者の尊厳の保持につながる。

 

 

日々繰り返されるケアにこそ価値がある。

 

生活援助における高齢者の苦痛にはいろいろなものがあります。
例えば、食事だと無理強いさせられる苦痛、入浴だと入浴させてもらえない苦痛、勢いよく湯をかけられる苦痛など、いろいろな苦痛が考えられます。
お世話ではなく、介護する技術が必要になります。
また、観察力が大切で、利用者さんの行動や表情を見て、苦痛があるかどうかを見ることが大切です。

 

 

人間らしさがたもたれているかが大切(尊厳の維持)

 

みじめでないか、苦痛がないか、社会性が保持されているか、大切にされているか、また物的環境・生活環境はどうか(温度や湿度、ベッドに髪の毛が落ちていないかなど)、人的環境・職員態度(あいさつや言葉使い、ケア前後の声掛けなど)。

 

看取りの時期と判断する所見

寝たきり状態や半昏睡・意識低下などがあげられます。

 

 

 亡くなる直前に現れる身体所見

 

死前喘鳴、下顎呼吸、四肢のチアノーゼ、とう骨動脈の脈拍が触知できなくなる、などがあげられます。
近頃は在宅で最期を迎える方が多いので、ご家族にこのような体の所見が現れることを伝えておくことが大切です。

 

 

最後に、緩和ケア普及のための地域プロジェクト(厚生労働科学研究 がん対策のための戦略研究)より発行されている、
【これからの過ごし方について】という冊子を使ったご家族への説明の仕方などのお話がありました。
エンド・オブ・ライフケア、私自身も深く考えさせられる内容でした。

 

 

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