老舗漢方専門店「薬日本堂」さんにご協力いただき、介護職に役立つ漢方に関する情報を発信しています。

今回は、【漢方スクール講師が教える】介護職のための肌トラブル解消法についてです。是非最後までご覧ください。

【前回の記事】
【漢方スクール講師が教える】介護職のための貧血解消法(公開後リンク追加)


肌は身体の中を映す鏡?!

毎朝、支度をするときに見る自分の顔。「肌が乾燥している」「シミが目立つようになった」「口元に吹き出物が出ている」など、気になったことはありませんか?

肌の調子が良いと気分も晴れやかになるもの。元気に明るくお仕事に励むためにも、肌トラブルを解消して健康な肌を保ちましょう。

肌トラブル解消法を知っていると、利用者様とのコミュニケーションにも活かせます。ぜひ現場でお役立てください。

漢方では「肌は身体の中を映す鏡」だと考えます。生活リズムの乱れや過労、心労で心身に負担がかかると、そのサインが肌にあらわれます。

介護の利用者様に肌トラブルが起きている時も、上記のようなことがないか気をつけておくとよいでしょう。


肌は内と外、両面から磨く

肌をいたわる時は、外側だけでなく内側からもケアしましょう。


睡眠

眠っている間に肌のメンテナンスをしていると考えます。睡眠時間の確保だけでなく、眠るための準備も大切です。

食事は就寝の3時間前にはすませましょう。就寝前の1時間は目を酷使しないよう、スマートフォンやパソコンの使用は避けた方がよいでしょう。出来る範囲でかまいません。


排便

不要なものをためこむと、肌に毒としてあらわれます。こまめな水分補給と、食物繊維の多い食材をよく噛んで食べることが必要です。

植物性の油は腸の潤いを保って排便をうながし、肌の保湿にも役立ちます。ごまや松の実などをとり入れましょう。


食事

脂っこいものや辛いもののとり過ぎは、吹き出物や炎症の原因になります。普段から熱を冷ます青い葉野菜をとるように心がけましょう。
きゅうりや大根、豆腐も余分な熱を冷ましてくれます。


植物のチカラ

古くから肌あれ解消の目的で利用されているドクダミやハトムギは、漢方薬の原料です。お茶や化粧水などで手軽に取り入れてみましょう。


漢方で肌の健康を考える

漢方では、身体の構成成分である「気血水(きけつすい)」のうち、「血(けつ)」が肌に栄養と潤いをもたらすと考えます。

「血」が不足している「栄養不足」や、巡りが悪い「血行不良」の状態では肌トラブルが生じやすくなります。


「栄養不足タイプ」

月経による出血、スマートフォンやパソコン画面による目の酷使、夜更かしなどにより「血」は消耗し、無理なダイエット、偏食、胃腸の不調があると、「血」を補充できません。

介護のお仕事で夜勤が多く勤務時間が不規則な方、日中も忙しくて食事をとる時間もままならない、昼夜を問わず頭を使うことが多いという方は、「血」が不足しやすい状況です。


「血行不良タイプ」

運動不足、冷え、長時間同じ姿勢が続くと血行が悪くなります。女性の更年期にもあらわれやすく、肌トラブルだけでなく、肩こりや腰痛、上半身ののぼせと手足末端の冷えなどもあらわれます。

介護のお仕事による姿勢の偏り、ストレスが続いても血行不良が生じるので注意しましょう。


あなたの肌トラブルは何タイプ?

肌のタイプチェック表でご自身の傾向を知り、生活を見直して肌力を高めましょう。


肌トラブル解消法

栄養不足タイプのあなた

「栄養不足タイプ」の方は、「血」の消耗を防ぎ、「血」を補いましょう。

介護のお仕事柄、夜勤や夜遅い時間のパソコン作業などによる「血」の消耗が避けられないかもしれませんが、隙間時間に意識して目や頭を休めましょう。市販のアイマスクなどの活用もおすすめです。

食事では赤や黒色の食材が「血」を補うのに有効です。おやつに炒り黒豆やドライフルーツを食べるのもよいですね。
ごはんを炊く時にナツメをひとつ入れ、クコの実をお味噌汁に5粒ほど散らすと手軽にとれます。

他にもカキやレバー、松の実、ほうれん草などが、肌の保湿にも役立ちます。

血行不良タイプのあなた

「血行不良タイプ」の方は、冷えに注意して「血」を巡らせましょう。顔や髪を洗う時に意識してマッサージしましょう。
休憩時に両手の指の腹でトントンとお顔を叩くのも手軽な方法です。

玉ねぎやにら、にんにくなど辛味のある食材が血行をよくするのに有効です。中華料理でよく使われる黒きくらげも炒め物や煮物、スープなど幅広く使えるのでおすすめです。

肌トラブル解消のツボ

 最後に、体内の機能を活性化させて肌トラブルを解消する2つのツボをご紹介します。ご自身の美容はもちろん、利用者様とのコミュニケーションにお役立てください。 

陽池:手の甲側、手首を反らせた時にできるしわの中央。反対の手の親指をツボに当て、1回6秒ゆっくり押して離すのを5回繰り返す。

下関:耳穴の手前で、口を開けるとくぼみができる部分。両手の中指をツボに当て、1回6秒ゆっくり押して離すのを5回繰り返す。

▼こちらも是非ご覧ください▼
薬日本堂が運営する情報サイト【漢方ライフ】


自分の肌も、利用者さんの肌も健やかに

今回は、介護職のための肌トラブル解消法について、薬日本堂漢方スクールの齋藤先生にご執筆いただきました。

今まで色々化粧品や塗り薬を使ってみたけど、なかなか良くならない、すぐぶり返すなどお悩みでしたら、是非参考にされてくださいね♪

介護職のみなさんは仕事上、利用者さんの肌トラブルに出くわす機会が多くあると思います。
特に高齢の利用者さんの場合、自分で姿勢を変えることが難しくなり褥瘡(じょくそう)ができてしまうことがあります。

褥瘡の治療は医療従事者の仕事ですが、介護で予防することは可能です。
利用者さんが快適に過ごすためのベッドメイキングや更衣介助、褥瘡に関する知識などを初任者研修で学ぶことで、褥瘡の予防や初期段階での発見に活かすことができます。

薬日本堂 Yukari Saitoさま

この記事の執筆者
薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師

齋藤 友香理 Yukari Saito

東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務め、多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら外部セミナーも担当し、漢方を学ぶ楽しさを広めている。また社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。また、「薬日本堂のおうち漢方365日」「薬膳・漢方検定 公式テキスト」など、書籍監修にも多く携わっている。

*薬日本堂漢方スクール https://www.kampo-school.com/
自分の健康は自分で守り、自分で作る「漢方・養生ライフ」がテーマ。気軽に参加できるワンデイセミナーから、資格取得を目指した本格的に学べるコースまで、さまざまな講座をご用意。オンライン講座も充実しています。