老舗漢方専門店「薬日本堂」さんにご協力いただき、介護職に役立つ漢方に関する情報を発信しています。
今回は、介護職のための『目の疲れ』解消法についてです。是非最後までご覧ください。
【前回の記事】
【介護職の健康法シリーズ】漢方スクール講師が教える介護職のためのデトックス法!
あなたの目、頑張りすぎていませんか?
近年、スマホ、パソコン、ゲームなどの長時間使用による目の疲れが増えています。
他にも、室内を暗くして長時間テレビを見たり、不自然な姿勢での長時間の読書、メガネやコンタクトレンズの度が合っていない、なども目の大きな負担になっています。
目の疲れは目の疲労感のみならず、ドライアイ、目の充血、目の痛み、目がショボショボする、まぶたが重いなど目に関する様々な目の不調につながっています。
さらに目の疲れから頭痛や肩こり、首の痛みを引き起こすケースもあります。
介護職の皆様はいかがでしょう?
・ 最近、目がかすみ文字がぼやけて見える
・ 夜勤中に目が充血して目薬が離せない
・ 長時間のパソコン作業で目の奥が痛む
など、気になっていることはありませんか?
漢方で考える目の疲れ
漢方では、目にあらわれるトラブルは五臓の「肝(かん)」の不調で起こると考えます。
「肝」は目の栄養源である「血(けつ)」を貯蔵していますが、目を酷使することで蓄えている「血」が消耗し、目の疲れ、目のかすみ、視力低下を引き起こします。
考え過ぎや、夜更かし、睡眠不足も「肝」の血が消耗する大きな要因になりますので、パソコンやデスクワークで目を酷使している介護職の方、夜勤が多い介護職の方は根をつめずに1~2分でも目を休めることが大切です。
また、「肝」は自律神経とも深いつながりがあり、ストレスの影響を受けやすいのが特徴です。
そのため、過労やストレス、睡眠不足で肝のはたらきが乱れると目にも影響が及び、充血やまぶたがピクピクするなどの症状があらわれます。
目の疲れは、ストレス過多になりがちな介護職の方も気をつけたい症状です。
「 目疲れ 」 カンタン解消法
「目が疲れたな」と感じたときは、目の疲れを蓄積させないよう早めのケアが大切です。
ここでは、お忙しい介護職の方でも簡単にケアできる目の養生法をご紹介しましょう。
手のひらパワーで目の元気を応援
手のひらを合わせ上下に何度もこすり合わせます。手のひらがどんどん温かくなってきたら、その手のひらを、両目にあててみましょう。
昔から「手当て」という言葉がありますが、手のひらパワーが目の元気を応援します。
パソコン業務多い介護職の方は隙間時間に試してみましょう。
‟ クコの実&菊花 “は目疲れケアの最強コンビ
漢方では、クコの実と菊花は、目の疲れや視力の回復には欠かせない最強コンビ。クコの実が目の栄養源である血を補い、菊花がイライラや目の充血を解消します。
・杞菊茶(こぎくちゃ)
クコの実10g、菊花2gにお湯500mlを注いでお茶代わりに飲む。
ウーロン茶や緑茶など普段飲んでいるお茶にトッピングもOK.
連日の残業やデスクワークで目を酷使しがちな介護職の方は日々のティータイムに是非お試しください。
クコの実はそのまま食べてよし。サラダにトッピングしてもよし。薬酒でもよし。ヨーグルトに混ぜて食べるのもおすすめです。
タオルケアで目の緊張をゆるめましょう
・ローズマリーのホットタオル
洗面器にお湯を入れローズマリーの精油を2滴落とす。
精油をタオルにしみ込ませるように浸しよく絞る。目を閉じて絞ったタオルをのせる。
お仕事に追われストレス過多になりがちな介護職の方におすすめです。目の緊張を癒すとともにアロマの香りが心の緊張をほぐします。
・冷たいタオル
目を軽くつぶって冷たいタオルをまぶたの上に置き、5分間じっとしているか、つぶったままで瞳を上下左右、または斜めに十字を切るように動かします。
目が乾燥し、充血しやすくなる夜勤中や夜勤明けにおすすめです。
ツボ・マッサージで目疲れ解消!
目の疲れによいツボを指で押し、痛いところは円を描くようにマッサージしてみましょう。
朝のスキンケアの時や、仕事の休憩時間に目のツボを刺激するだけでもスッキリとします。
< 目疲れにおすすめのツボ >
首や肩のこりは目の疲れにつながります。デスクワークで同じ姿勢が続く時は座ったままできる体操やストレッチなど、軽い運動を毎日取り入れ全身の血流を良くしていくことも併せて行うとよいでしょう。
▼こちらも是非ご覧ください▼
薬日本堂が運営する情報サイト『漢方ライフ』
漢方で元気に!介護の学びでハッピーに♪
薬日本堂漢方スクール講師・山吹先生に、目の疲れ解消法について、ご執筆いただきました。
目の不調を感じている方は、是非参考にされてください♪
山吹先生がおっしゃっているように、目の疲れを蓄積させず、早めにケアしましょう。
また、年配の利用者さんで目の不調に悩んでいる方も多いでしょう。介護職が、老化にともなう心や身体の仕組みを学ぶことで、利用者さんの目の疲れ解消や健康維持に役立てることができます。
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この記事の執筆者
薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師
山吹 育恵 Ikue Yamabuki
病院勤務を経て、漢方の健康観、生命観に興味を持ち1990年薬日本堂に入社。店舗において20年の漢方相談と店長を経験。現在はその臨床経験を活かし、薬日本堂漢方スクール(*)のコースやワンデイセミナーを担当する他、社内相談員の育成支援に携わる。
*薬日本堂漢方スクール https://www.kampo-school.com/
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ニホンドウ漢方ミュージアムの移転に伴い、7月3日より「薬日本堂漢方スクール青山校」として東京・青山にて営業をスタート。