老舗漢方専門店「薬日本堂」さんにご協力いただき、介護職に役立つ漢方に関する情報を発信しています。
今回は、【漢方スクール講師が教える】介護職のための『胃腸トラブル』解消法についてです。是非最後までご覧ください。
【前回の記事】
漢方スクール講師が教える介護職のための『体力の衰え』解消法!
漢方で考える胃腸の不調とは?
胃腸は身体の中央にあり、飲食したものを消化吸収するはたらきがあります。このはたらきによって全身に栄養とエネルギー(気血)が送り込まれ、健康な状態を維持しています。
介護のお仕事は、栄養とエネルギーを多く必要としますので、胃腸のケアは大切ですね。
漢方薬でも、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、安中散(あんちゅうさん)など、名前に中(ちゅう)がつく処方は、中央に効く、つまり胃腸の働きを助ける効能があります。
胃腸の不調といっても、食欲不振や消化不良、胃痛、下痢などさまざまです。ここでは、自覚症状別に4つのタイプに分けて解説していきます。
漢方で考える胃腸トラブルの4タイプ
タイプ別:胃腸トラブル解消に役立つ食材
介護のお仕事は、仕事内容も多種多様なことから、1つのタイプに決めることは難しかったのではないでしょうか?
胃腸は、飲食したものや季節、精神的な影響を大きく受けるので、不調を改善するために生活習慣や環境の見直しが大切になります。
全部が自分のタイプと考えて、チェックが多かったタイプだけにこだわらず、今1番気になる症状のタイプを優先して、対策をしてみましょう。
虚弱タイプ
寝る→食べる→動く、の順番を意識しましょう。お腹がすいていなかったら無理に食べるよりは寝ることです。
もともと消化機能は弱いので、濃い味、油っこい食べ物は少なめにしましょう。
【おすすめ食材】
山芋、大豆、人参、椎茸、きゃべつ、雑穀、かぼちゃ、鶏肉、えび、など
冷えタイプ
温飲温食を心がけ、薬味を多くとるようにしましょう。また、柔らかいもの、粘り気のないもの、薄味のものは、胃腸の働きを助けます。
【おすすめ食材】
生姜、ねぎ、にんにく、にら、シナモン、しそ、山椒、黒糖、など
ストレスタイプ
3秒鼻で吸って、7秒口から息を吐く!深呼吸を介護の仕事の合間にとりいれましょう。
ストレッチや足指のマッサージもおススメです。好きな香りを嗅ぐ、香味野菜やかんきつ類は気を巡らせます。
【おすすめ食材】
香味野菜(セロリ、春菊、三つ葉)、ミント、陳皮、かんきつ類、ハーブ、など
食べ過ぎタイプ
胃腸を休ませる時間を作ること。
理想は、寝る前の時間+睡眠時間を合わせて10時間は飲食をしないように心がけましょう。
食事は一口30回を意識してゆっくり食べることです。また、背筋を伸ばし姿勢よく食事をすると消化が進みます。
【おすすめ食材】
大根、玉ねぎ、さんざし、陳皮、梅、酢、なす、トマト、豆腐、ドクダミ、など
介護のお仕事は、健康な身体が基本になります。ご自身の身体のケアはついつい後回しになっている方も多いのでは?
漢方では、チェック表にあるような未病(みびょう)の症状に段階で身体をリセットすることを基本とします。
是非、体調に合わせて、楽しく生活に取り入れてみてください。
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薬日本堂が運営する情報サイト【漢方ライフ】
漢方で元気に!介護の学びでハッピーに♪
今回は、薬日本堂漢方スクール講師・鈴木先生に、胃腸トラブル解消法について、ご執筆いただきました。
最近胃腸の不調を感じている方は、是非参考にされてください。
やりがいのある仕事を少しでも長く続けられるよう、自分自身の身体も大切したいですね。
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この記事の執筆者
薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師
鈴木 養平 Youhei Suzuki
東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。漢方専門相談員として店舗運営、臨床を経験した後、社員教育・広報販促・調剤等に携わる。
"漢方養生生活をより身近に"と漢方スクールの講師としてセミナーや講演活動をする一方で、雑誌・本の監修、商品の開発協力(日本コカ・コーラ社"からだ巡り茶"など)で活躍中。日本漢方養生学協会理事長。著書に「わがまま養生訓(フォレスト出版)」がある。
*薬日本堂漢方スクール https://www.kampo-school.com/
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ニホンドウ漢方ミュージアムの移転に伴い、7月3日より「薬日本堂漢方スクール青山校」として東京・青山にて営業をスタート。