認知症介護実践者研修 第2日目
認知症介護実践者研修の2日目を迎えました。
受講生の皆さんは、初日に出会った仲間との1週間ぶりの再会に「うちの施設でね・・」「こんな利用者さんがいて・・」と朝から早くも情報交換が始まっていました。
本日は松田先生がご担当です。「認知症の人の家族への支援方法」から講義は始まりました。
家族とのコミュニケーションの中で、家族のニードをどれだけ聞き取っていくことができるか?
そのための演習として
「オウム返し」や「言い換え」「要約」、「閉じた質問」や「開いた質問」といった技法が紹介されました。
それらの技法を用いての演習では、受講生同士が介護現場さながらの笑顔と優しい口調でのコミュニケーションが始まり「実際の場面では、相手の表情をしっかりと見るようにしています。」「そうですよね。顔で笑って心で泣いてる場合もありますからね。」などの会話も出てきました。
さすが、現場で日々お仕事をされている方々の集まりだな、と感じました。
次は「認知症の人の権利擁護」の授業。基本的人権の擁護、そして侵害。身体拘束や虐待の過去事例のお話しになると受講生はより一層真剣な面持ちで耳を傾け、心を痛めていました。
「報道される虐待以外にも虐待はあります。虐待とは言い切れないが不適切なケアというグレーゾーンが存在します。」という先生のお言葉が身につまされました。
本日最後の演習。事例についてグループでブレーンストーミングをしました。「72歳の認知症で要介護1の夫と掃除のパートで家計を支える66歳の妻の二人世帯。夫は短期記憶が危うく見当識も怪しい。散歩に出ても時々迷ってしまう。近所付き合いはあまりない。この夫の生活を支えるには、どんな資源が役に立つか?」という事例検討です。
フォーマル、インフォーマルの資源と、この人がもつストレングスをどう結び付けるか?
受講生それぞれがそれぞれの経験を基に意見を出し合い、カラフルな付箋には、「市役所」や「公民館」、「民生委員」や「老人会」といった単語が並びました。
グループごとの発表の後、先生からは
「ただの介護職だから地域で何もできないと考えるのは消極的すぎます。地域の中での挨拶やさりげない関わり、地域活動で顔見知りになるなど実践者として地域でできることは沢山あります。地域の中で自分の役割をアピールしていき、認知症ケアの実践者として理解されていくことが大事です。きれいなお花ですね、と声をかけることから始めればいいんです。」とのお話しがありました。
つまり、
認知症実践者も地域の認知症の人を支え、役に立つ「資源」であるということが先生のおっしゃりたかったことだと思いました。
本日もジーンとくる研修内容でした。
次回の体験レポートもお楽しみに!
☆★☆次回、認知症介護実践者研修の開講日程が決まりました!☆★☆
詳しくはコチラ→
【認知症介護実践者研修】相模大野・戸塚・藤沢・海老名
前回の体験レポートはコチラ
認知症介護実践者研修 第1日目
この記事の監修
介護の資格
湘南国際アカデミー
湘南国際アカデミーは2011年3月9日(東日本大震災が起こる2日前)に、藤沢駅近くの昭和を感じさせるレトロな小さく古いビルの2階で、公共職業訓練校として30名の受講生を迎え、静かに産声を上げました。
今では卒業生が約16,000人以上となり、どこの介護現場においても湘南国際アカデミーの卒業生が活躍しています。
現在は神奈川県内に9校舎を構え、日本人だけではなく、外国人の方を含めた国際的な介護人材の教育に尽力しています。