こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者や実務者研修、介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
第34回(2022年)介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まだ解答速報を確認されていない方は、ぜひ当校ホームページの及び、全科目ごとに分けてご案内する「第34回介護福祉士国家試験 解答・解説」でご確認ください。
来年度以降受験予定の皆さまは、今後の受験対策としても是非ご活用ください♪
このページでは、【コミュニケーション技術】から出題された問題の解答・解説を致します。
コミュニケーション技術
問題 27
介護福祉職が利用者とコミュニケーションをとるときの基本的な態度として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 上半身を少し利用者のほうへ傾けた姿勢で聞く。
2 利用者の正面に立って話し続ける。
3 腕を組んで話を聞く。
4 利用者の目を見つめ続ける。
5 緊張感が伝わるように,背筋を伸ばす。
解答:1
解説:上半身を少し利用者のほうへ傾けることで、話している相手が、自分の話を聞いてもらえていると感じやすくなるため、選択肢1が最も適切です。
問題 28
介護福祉職によるアサーティブ・コミュニケーション(assertive communication)として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者の要求は,何も言わずにそのまま受け入れる。
2 利用者から苦情を言われたときは,沈黙して我慢する。
3 利用者を説得して介護福祉職の都合に合わせてもらう。
4 介護福祉職の提案に従うことが利用者の利益になると伝える。
5 利用者の思いを尊重しながら,介護福祉職の意見を率直に伝える。
解答:5
解説:アサーティブ・コミュニケーションとは、相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えるコミュニケーションです。自分の意見を飲み込んで我慢をしたり、一方的に自分の意見を押し通したりしないコミュニケーション方法であるため、選択肢5が最も適切となります。
次の事例を読んで,問題29,問題30について答えなさい。
〔事 例〕
Jさん(75歳,男性)は先天性の全盲である。これまで自宅で自立した生活をしてきたが,最近.心身機能の衰えを感じて,有料老人ホームに入居した。
施設での生活にまだ慣れていないので,移動は介護福祉職に誘導してもらっている。
ある日,介護福祉職がJさんを自室まで誘導したときに,「いつも手伝ってもらってすみません。なかなか場所を覚えられなくて。私はここでやっていけるでしょうか」と話してきた。
問題 29
Jさんの発言への介護福祉職の共感的理解を示す対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 Jさんの発言にうなづく。
2 Jさんの発言のあと沈黙する。
3 Jさんの話の内容を短くまとめて伝える。
4 Jさんの立場に立って感情を推し測り,言葉で表現して伝える。
5 Jさんの気持ちが前向きになるように.励ましの言葉を伝える。
解答:4
解説:共感的理解を示すためには、相手の立場に立つことが必要ですので、選択肢4が最も適切です。
問題 30
Jさんの不安な気持ちを軽くするための介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 いきなり声をかけると驚くので,肩へ触れてから挨拶をする。
2 誘導時の声かけは歩行の妨げになるので,最小限にする。
3 角を曲がるときには,「こちらに」と方向を伝える。
4 トイレや食堂などを,一緒に歩きながら確認する。
5 食堂の座席は,Jさんの好きなところに座るように伝える。
解答:4
解説:先天性の全盲があるJさんの不安を軽くするためには、場所を一緒に確認する選択肢4が最も適切です。
次の事例を読んで,問題31,問題32について答えなさい。
〔事 例〕
Kさん(83歳,女性,要介護3)は,10年前の脳出血(cereblal hemorrhage)による後遺症で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)がある。感情のコントロールが難しく,興奮すると大声をあげて怒りだす。現在は,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら,自宅で長男(60歳)と二人暮らしをしている。
長男は,会社を3年前に早期退職し,Kさんの介護に専念してきた。顔色が悪く,介護による疲労を訴えているが,「介護を続けて,母を自宅で看取りたい」と強く希望している。別居している長女は,長男の様子を心配して,「母親の施設入所の手続きを進めたい」という意向を示している。
問題 31
訪問介護員(ホームヘルパー)が,興奮しているときのKさんとコミュニケーションをとるための方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 興奮している理由を詳しく聞く。
2 興奮することはよくないと説明する。
3 冷静になるように説得する。
4 事前に作成しておいた日課表に沿って活動してもらう。
5 場所を移動して話題を変える。
解答:5
解説:高次脳機能障害があり、感情のコントロールが難しい方が興奮されているときには、場所を移動して話題を変えるなどの方法があります。選択肢5が最も適切です。
問題 32
長男に対する訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 長男自身の意向を変える必要はないと励ます。
2 Kさん本人の意向が不明なため,自宅で看取りを希望する理由を尋ねる。
3 これまでの介護をねぎらい,自宅での看取りを希望する理由を尋ねる。
4 自宅での生活を継続するのは限界だと説明する。
5 長女の言うように,施設入所の手続きを進めることが正しいと伝える。
解答:3
解説:長男の気持ちに寄り添う対応が求められます。ねぎらいを通して、看取りを希望する理由を尋ねる選択肢3が最も適切です。
問題 33
利用者の家族から苦情があったときの上司への報告に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 苦情の内容について,時間をかけて詳しく口頭で報告した。
2 すぐに口頭で概要を報告してから,文書を作成して報告した。
3 結論を伝えることを重視して, 「いつもの苦情です」とすぐに報告した。
4 上司が忙しそうだったので,同僚に伝えた。
5 自分の気持ちが落ち着いてから翌日に報告した。
解答:2
解説:報告はスムーズに行うことが大切ですが、特に、苦情などの悪いニュースは、すぐに報告をすることが求められます。選択肢2が最も適切です。
問題 34
利用者の自宅で行うケアカンファレンス(care conference)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 検討する内容は,インフォーマルなサポートに限定する。
2 介護福祉職の行った介護に対する批判を中心に進める。
3 利用者本人の参加を促し,利用者の意向をケア方針に反映させる。
4 意見が分かれたときは,多数決で決定する。
5 対立を避けるために,他の専門職の意見には反論しない。
解答:3
解説:本人へカンファレンスへの参加を促し、意向をケア方針に反映させることは、利用者主体の考え方として適切です。選択肢3が正解です。
<科目ごとの解答・解説はこちらから確認できます>
①【人間の尊厳と自立】
②【人間関係とコミュニケーション】
③【社会の理解】
④【介護の基本】
⑤【コミュニケーション技術】
⑥【生活支援技術】
⑦【介護過程】
⑧【発達と老化の理解】
⑨【認知症の理解】
⑩【障害の理解】
⑪【こころとからだのしくみ】
⑫【医療的ケア】
⑬【総合問題】
湘南国際アカデミーは、今後も皆さんの長期的なキャリア形成をサポートしております。
お手伝いできることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
綜合支援部TEL:0120-961-190
講師も募集しておりますので、ご興味のある方は実務者研修教員講習会などもチェックしてみてくださいね!
※引用:上記の各問題は、2022年(令和4年)第34回介護福祉士国家試験問題より抜粋
※この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。
※この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。
※自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。
湘南国際アカデミー
講師:江島 一考
所持資格:介護福祉士・
介護福祉士実習指導者・
介護支援専門員・
福祉用具専門相談員
その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内レベルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。