こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者や実務者研修、介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
第34回(2022年)介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まだ解答速報を確認されていない方は、ぜひ当校ホームページの全科目ごとに分けてご案内する「第34回介護福祉士国家試験 解答・解説」でご確認ください。
来年度以降受験予定の皆さまは、今後の受験対策としても是非ご活用ください♪
このページでは、【認知症の理解】から出題された問題の解答・解説を致します。
認知症の理解
問題 77
認知症ケアにおける「ひもときシート」に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「ひもときシート」では,最初に分析的理解を行う。
2 認知症(dementia)の人の言動を介護者側の視点でとらえる。
3 言動の背景要因を分析して認知症(dementia)の人を理解するためのツールである。
4 評価的理解では,潜在的なニーズを重視する。
5 共感的理解では,8つの要因で言動を分析する。
解答:3
解説:「ひもときシート」は、本人を中心とした思考によって、課題解決に導こうとするツールです。選択肢3が最も適切です。
問題 78
レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の幻想の特徴に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 幻想の内容はあいまいではっきりしない。
2 睡眠中でも幻視が生じる。
3 本人は説明されても幻視という認識ができない。
4 薄暗い部屋を明るくすると幻視が消えることがある。
5 抗精神病薬による治療が行われることが多い。
解答:4
解説:薄暗く、見えづらい環境では、不安やストレスを感じやすくなり、幻視が起こることが多いため、選択肢4が最も適切です。
問題 79
軽度認知障害(mild cognitive impairment)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。
2 診断された人の約半数がその後1年の間に認知症(dementia)になる。
3 CDR(clinical Dementia Rating)のスコアが2である。
4 日常生活能力が低下している。
5 治療には, 主に抗認知症薬が用いられる。
解答:1
解説:軽度認知障害とは、主な症状に物忘れがあるが、日常生活への影響はほとんどなく、認知症とは診断できない状態をいいます。選択肢1が最も適切です。
問題 80
若年性認知症(dementia with early onset)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 75歳未満に発症する認知症(dementia)である。
2 高齢者の認知症(dementia)よりも進行は緩やかである。
3 早期発見・早期対応しやすい。
4 原因で最も多いのはレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)である。
5 不安や抑うつを伴うことが多い。
解答:5
解説:65歳未満で発症した認知症を若年性認知症といいます。年齢的に、学業や仕事、子育てなどにも大きく関わるため、不安や抑うつを伴うことが多いとされています。選択肢5が最も適切です。
問題 81
認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)に対する抗精神病薬を用いた薬物療法でよくみられる副作用として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 歩幅が広くなる。
2 誤嚥のリスクが高くなる。
3 過剰に活動的になる。
4 筋肉の緊張が緩む。
5 怒りっぽくなる。
解答:2
解説:抗精神病薬の副作用として、眠気や口の渇きなどがあり、誤嚥のリスク高くなるといえます。選択肢2が最も適切です。
問題 82
軽度の認知症(dementia)の人に,日付,季節,天気,場所などの情報をふだんの会話の中で伝えて認識してもらう認知症ケアとして,正しいものを1つ選びなさい。
1 ライフレビュー(life review)
2 リアリティ・オリエンテーション(reality orientation)
3 バリデーション(validation)
4 アクティビティ・ケア(activity care)
5 タッチング(touching)
解答:2
解説:問題文の説明は、リアリティ・オリエンテーションの記述となり、選択肢2が正解です。
問題 83
Bさん(86歳,女性)は,中等度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。短期入所生活介護(ショートステイ)の利用を始めた日の翌朝,両手に便が付着した状態でベッドに座っていた。
Bさんへの声かけとして,適切なものを1つ選びなさい。
1 「臭いからきれいにします」
2 「汚い便が手についています」
3 「ここはトイレではありません」
4 「手を洗いましょう」
5 「こんなに汚れて困ります」
解答:4
解説:安全面、清潔面を考慮しつつ、本人の尊厳を守る対応が求められます。選択肢4が正解です。
問題 84
Cさん(80歳,女性)は夫(85歳)と二人暮らしである。1年ほど前から記憶障害があり,最近,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。探し物が増え,財布や保険証を見つけられないと,「泥棒が入った,警察に連絡して」と訴えるようになった。「泥棒なんて入ってない」と警察を呼ばずにいると,Cさんがますます興奮するので,夫は対応に困っている。
夫から相談を受けた介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「主治医に興奮を抑える薬の相談をしてみてはどうですか」
2 「施設入所を検討してはどうですか」
3 「Cさんと一緒に探してみてはどうですか?」
4 「Cさんの希望通り,警察に通報してはどうですか」
5 「Cさんに認知症(dementia)であることを説明してはどうですか」
解答:3
解説:本人の訴えを否定せず、本人の物語に参加する対応を家族に助言している選択肢3が最も適切です。
問題 85
認知症(dementia)の人に配慮した施設の生活環境として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 いつも安心感をもってもらえるように接する。
2 私物は本人の見えないところに片付ける。
3 毎日新しい生活体験をしてもらう。
4 壁の色と同系色の表示を使用する。
5 日中は1人で過ごしてもらう。
解答:1
解説:安心感をもって過ごしていただくことは大切です。選択肢1が最も適切です。
問題 86
認知症初期集中支援チームに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 自宅ではない場所で家族から生活の様子を聞く。
2 チーム員には医師が含まれる。
3 初回の訪問時にアセスメント(assessment)は不要である。
4 介護福祉士は,認知症初期集中支援チーム員研修を受講しなくてもチームに参加できる。
5 認知症疾患医療センター受診後に,チームが対応方法を決定する。
解答:2
解説:認知症初期集中支援チームは、専門医、医療と介護の専門職で構成されるチームです。認知症初期の支援を、包括的、集中的に行い、自立生活のサポートを行います。選択肢2が最も適切です。
<科目ごとの解答・解説はこちらから確認できます>
①【人間の尊厳と自立】
②【人間関係とコミュニケーション】
③【社会の理解】
④【介護の基本】
⑤【コミュニケーション技術】
⑥【生活支援技術】
⑦【介護過程】
⑧【発達と老化の理解】
⑨【認知症の理解】
⑩【障害の理解】
⑪【こころとからだのしくみ】
⑫【医療的ケア】
⑬【総合問題】
湘南国際アカデミーは、今後も皆さんの長期的なキャリア形成をサポートしております。
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※引用:上記の各問題は、2022年(令和4年)第34回介護福祉士国家試験問題より抜粋
※この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。
※この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。
※自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。
湘南国際アカデミー
講師:江島 一考
所持資格:介護福祉士・
介護福祉士実習指導者・
介護支援専門員・
福祉用具専門相談員
その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内レベルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。