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2022年 第34回介護福祉士国家試験 解答&解説⑬【総合問題】

2022年介護福祉士国家試験解答と解説

こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者実務者研修介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
第34回(2022年)介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まだ解答速報を確認されていない方は、ぜひ当校ホームページの全科目ごとに分けてご案内する「第34回介護福祉士国家試験 解答・解説」でご確認ください。

来年度以降受験予定の皆さまは、今後の受験対策としても是非ご活用ください

このページでは、【総合問題】から出題された問題の解答・解説を致します。


総合問題

(総合問題1)

次の事例を読んで,問題114から問題116までについて答えなさい。

〔事 例〕

Cさん(83歳,女性)は,一人暮らしで,近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが,仕事が忙しく,会いにくることはあまりなかった。

 ある日,息子が久しぶりに訪問すると,部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of Alzheimer’s type)と診断され,要介護1と認定された。

 Cさんは,時々,電気湯沸しポットの使い方が分からなくなって湯が出せなかったり,お茶を入れる順番が分からずに混乱する様子が見られた。

 心配した息子は,介護保険サービスを利用することにした。後日,介護支援専門員(ケアマネジャー)が訪問し,介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり,介護支援専門員(ケアマネジャー)は,「自宅で,衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。

問題 114

Cさんを担当する訪問介護員(ホームヘルパー)は,サービス提供責任者とともに訪問介護計画書を作成することになった。

 次の記述の中で,短期目標として,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 掃除機を利用して,1人で掃除をすることができるようになる。
2 電気湯沸しポットを使い,1人でお茶を入れることができるようになる。
3 Cさんの残存機能に着目して支援する。
4 週2回,息子にCさんの自宅を訪問してもらう。
5 訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒に掃除をすることができるようになる。

解答:5

解説:「自宅で、衛生的な生活ができる」というケアプランの長期目標と、Cさんの状態をアセスメントすると、選択肢5が最も適切です。

問題 115

Cさんは,たびたび息子に電気湯沸しポットが壊れていると訴えるようになった。

 Cさんのこのような状態に該当する者として,適切なもの1つ選びなさい。

1 空間認知障害
2 視覚認知障害
3 遂行機能障害
4 失認
5 観念運動失行

解答:3

解説:Cさんの、電気湯沸かしポットが壊れているという訴えから、電気湯沸かしポット自体は認識できていると考えられる。順序立てて物事を進められない障害である、選択肢3が適切です。

問題 116

Cさんの家に訪問介護員(ホームヘルパー)が通い始めて数か月が経過した頃,Cさんの息子から訪問介護員(ホームヘルパー)に以下の希望が挙げられた。

 介護保険で対応可能な支援として,適切なものを1つ選びなさい。

1 Cさんと息子が出かけている間に洗濯物を取り込む。
2 Cさんの処方薬を薬局で受け取る。
3 地域のお祭りにCさんと行く。
4 Cさんの部屋の壁紙を張り替える。
5 訪ねて来た親戚にお茶を入れる。

解答:2

解説:訪問介護の生活援助で受けられるサポートに、薬の受け取りがあります。選択肢2が適切です。

(総合問題2)

次の事例を読んで,問題117から問題119までについえ答えなさい。

〔事 例〕

Dさん(70歳,男性)は,19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し,入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ,妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため,兄に付き添われて精神科病院を受診し,医療保護入院となった。

現在は,入院から3年が経過し,陽性症状はほとんどなく病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。

問題 117

Dさんが3年前に入院した医療保護入院の制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 Dさんの同意による入院
2 精神保健指定医2名以上の診察の結果が,入院させなければ自傷他害の恐れがあると一致した場合の入院
3 精神保健指定医1名が診察し,入院させなければ自傷他害の恐れがあると判断した場合,72時間以内に制限した入院
4 精神保健指定医1名が診察し,Dさんの同意が得られず,さらに家族等1名の同意がある入院
5 精神保健指定医1名が診察し,Dさんの同意が得られず,さらに家族等の同意が得られないため72時間以内に制限した入院

解答:4

解説:医療保護入院とは、自傷他害の恐れがないが、入院を必要とする精神障害者で、本院の同意が得られない場合の制度です。選択肢4の記述が正解です。

問題 118

1年前からDさんの退院について検討が行われてきた。Dさんは退院後の生活に対する不安があり,「帰る家がない」,「顔見知りの患者や職員がいるのでここを離れたくない」と退院には消極的であった。しかし,Dさんと仲のよい患者が,退院し施設入所したことをきっかけに退院を考えるようになった。

 Dさんは,整容,入浴,排泄(はいせつ),食事,移動は見守りがあればできる。また,介護福祉職の助言を受ければ,日用品などを買うことはできる。経済状況は,障害基礎年金2級と生活保護を受給している。要介護認定を受けたところ,要介護1と認定された。

 Dさんの退院先の候補になる施設として,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 養護老人ホーム
2 老人福祉センター
3 更生施設
4 地域生活定着支援センター
5 介護老人福祉施設

解答:1

解説:整容、入浴、排泄、食事、移動は見守りがあればできるという記述、生活保護を受給しているという記述から、選択肢1が最も適切です。養護老人ホームは要介護度が高いと入所ができませんが、要介護1で常に介護の必要がないため、候補として適切です。

問題 119

Dさんは施設への入所が決まり,うれしそうに退院の準備をするようになった。ある夜,1人で荷物の整理をしていたときに転んでしまい,顔を強打して大きなあざができた。後遺症はないことがわかったが,Dさんは自信をなくし,介護福祉職に「これでは施設も自分を受け入れてくれないだろう」と言い,「施設入所がうれしくて早く準備がしたかった」と話した。

 そばに寄り添い,Dさんの話を聴き終えた介護福祉職が,「施設入所がうれしくて、早く準備をしたかったのですね」というと,Dさんは「退院を諦めていたけど,自分にも暮らせる場所があると思った」とやりたいことや夢を語り出した。

 介護福祉職が行ったコミュニケーション技術として,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 あいづち
2 言い換え
3 要約
4 繰り返し
5 閉じられた質問

解答:4

解説:Dさんの話をしっかりと聴いて理解したことを感じてもらうため、繰り返しのコミュニケーション技術を用いています。選択肢4が最も適切です。

(総合問題3)

次の事例を読んで,問題120から問題122までについて答えなさい。

〔事 例〕

 Eさん(35歳,男性)は,1年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis : ALS)と診断された。当初の症状としては,ろれつが回らず,食べ物の飲み込みが悪くなり,体重の減少がみられた。

 その後,Eさんの症状は進行し,同居している両親から介護を受けて生活をしていたが,両親の介護負担が大きくなったため,障害福祉サービスを利用することになった。障害支援区分の認定をうけたところ,障害支援区分3になった。Eさんは訪問介護員(ホームヘルパー)から食事や入浴の介護を受けて自宅で生活をしている。

問題 120

Eさんが病院を受診するきっかけになった症状に該当するものとして,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 対麻痺(ついまひ)
2 (たん)麻痺(まひ)
3 (きゅう)麻痺(まひ)
4 安静時振戦
5 間欠性(かんけつせい)跛行(はこう)

解答:3

解説:球麻痺とは、口、舌、喉の運動障害によって起こる症状です。ろれつが回らず、食べ物の飲み込みが悪くなったという記述から、選択肢3が最も適切です

問題 121

ある日,Eさんの自宅を訪問した訪問介護員(ホームヘルパー)は,Eさんの両親から,「これまでEは話をするのが難しく,筆談で意思を聞いてきたが,ペンを持つのが難しくなってきた」と聞いた。確かにEさんは,発話や字を書くことは困難な様子だが,目はよく動いている。

 次のうち,今後,Eさんが家族とコミュニケーションをとるときに使うことのできる道具として,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 ホワイトボード
2 絵や写真
3 透明文字盤
4 拡声器
5 補聴器

解答:3

解説:発話や字を書くことは困難な様子だが、目はよく動いているという記述から、文字を見つめてもらうことでコミュニケーションを図る、選択肢3が最も適切です

問題 122

3年後,Eさんの症状はさらに進行し,障害支援区分6になった。Eさんはこれまで通り,自宅での生活を希望し,Eさんの両親は障害福祉サービスを利用しながら最期まで自宅でEさんの介護を行うことを希望している。
 Eさんと両親の希望の実現に向けて,現在の状態からEさんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 育成医療
2 就労定着支援
3 共同生活援助
4 行動援護
5 重度訪問介護

解答:5

解説:最期まで自宅でEさんの介護を行うことを希望しているという記述から、選択肢5が最も適切です。

(総合問題4)

次の事例を読んで,問題123から問題125までについて答えなさい。

〔事 例〕

 Fさん(50歳,女性,障害支援区分5)は,アテトーゼ型(athetosis)の脳性(のうせい)麻痺(まひ)(cerebral palsy)による四肢・体幹機能障害がある。居宅介護を利用し,入浴の支援を受けながら母親(79歳)と暮らしていた。Fさんは障害基礎年金1級を受給していて,Fさん名義の貯蓄がある。金銭管理は母親が行っていた。

 Fさんは,3年前に誤嚥(ごえん)(せい)肺炎(はいえん)(aspiration pneumonia)で入院したことがある。言語障害があり,慣れた人でないと言葉が聞き取りにくい。自宅では車いすに乗り,足で床を蹴って移動し,屋外は母親が車いすを押していた。Fさんは自宅内の移動以外の日常生活については,母親から全面的に介護を受けて生活していた。

 最近,日中活動の場と短期入所(ショートステイ)の利用について,市の障がい福祉課に相談するようになった。

 ところが,母親が持病の心疾患(heart disease)で亡くなり,市の障害福祉課がFさんと当面の生活について検討することになった。

 Fさんは1人で生活することは難しいと思い施設入所を希望している。

問題 123

Fさんの脳性(のうせい)麻痺(まひ)(cerebral palsy)の特徴に関する次の記述のうち,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 強い筋緊張から,四肢の突っ張りが強い。
2 不随意運動が生じて,運動コントロールが困難になる。
3 文字の読みの不正確さがあり,読んだ内容を理解しにくい。
4 動作は緩慢で,表情が乏しくなる。
5 着衣失行が生じる。

解答:2

解説:アテトーゼ型の脳性麻痺の特徴として、不随意運動があります。選択肢2が最も適切です。

問題 124

Fさんは,障害者支援施設に入所できることになり,アセスメント(assessment)が行われた。

 相談支援専門員は,Fさんの希望をもとに,これまでの生活状況と身体の様子等から,もう少し本人にできることがあるのではないかと考え,「障害者支援施設で施設入所支援と生活介護を利用しながら,将来の生活を考える」という方針を立てた。また,長期目標を,「自分に適した介護を受けながら,様々な生活経験を積む」とした。

 Fさんの短期目標として,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 入浴時に自分でからだを洗えるようになる。
2 毎日字を書く練習を行い,筆談で会話ができるようになる。
3 施設内は,車いす介助を受けながら安全に移動する。
4 経管栄養で食事がとれるようになる。
5 日中活動として外出や興味のあるグループ活動に参加する。

解答:5

解説:Fさんの希望をもとに立てた方針と、「自分に適した介護を受けながら、様々な生活経験を積む」という長期目標に沿う、選択肢5が最も適切です。

問題 125

入所してから3か月が経ち,支援の見直しが行われた。

 Fさんは施設生活にも慣れ,相談できる人も増えている。また,「自分でお小遣いを使えるようになりたい」と言い,外出時に必要なお金を介護福祉職と一緒に考えるようになった。将来の地域生活を考えて,社会福祉協議会の金銭管理に切り替えることが検討された。

 Fさんが活用できる社会福祉協議会が行う金銭管理として,最も適切なもの1つ選びなさい。

1 日常生活自立支援事業
2 生活福祉資金
3 自立訓練
4 生活困窮者家計改善支援事業
5 自発的活動支援事業

解答:1

解説:社会福祉協議会が行う金銭管理という記述、「自分でお小遣いを使えるようになりたい」という希望から、選択肢1が最も適切です。

<科目ごとの解答・解説はこちらから確認できます>
①【人間の尊厳と自立】
②【人間関係とコミュニケーション】
③【社会の理解】
④【介護の基本】
⑤【コミュニケーション技術】
⑥【生活支援技術】
⑦【介護過程】
⑧【発達と老化の理解】
⑨【認知症の理解】
⑩【障害の理解】
⑪【こころとからだのしくみ】
⑫【医療的ケア】
⑬【総合問題】

湘南国際アカデミーは、今後も皆さんの長期的なキャリア形成をサポートしております。
お手伝いできることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
綜合支援部TEL:0120-961-190

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※引用:上記の各問題は、2022年(令和4年)第34回介護福祉士国家試験問題より抜粋
※この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。
※この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。
※自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。

この記事の監修者

湘南国際アカデミー講師

湘南国際アカデミー
講師:江島 一考
所持資格:介護福祉士・
介護福祉士実習指導者・
介護支援専門員・
福祉用具専門相談員

 元ユニットリーダー研修指導者。10年在籍した介護老人福祉施設の現場では、研修受け入れ担当者として、年間100名以上の研修生の指導にあたる。湘南国際アカデミーでは、介護職員初任者研修実務者研修介護福祉士国家試験受験対策講座の講師や介護福祉士受験対策テキストの執筆などを担当する傍ら、ケアする側もケアするという立場で、介護をする側のQOL向上のためのイベントや総合的なサポートを手掛けている。
その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内レベルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。
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