こんにちは!湘南国際アカデミーのSue(すぅ)です。
先日、自宅の近くで訪問介護サービスの送迎車両を見かけました。介助している方に見覚えがあり見ていたら、お互い目が合い「あ~!」
なんと子どもが通っていた幼稚園のママさんでした!お子さんが園や学校に行っている間、訪問介護のお仕事をされているそうです。
介護のお仕事は、シフト勤務など子育て中にはハードルが高いのかと思っていましたが、短時間勤務OKな求人が多い訪問介護は、子育て中の方が結構いらっしゃるみたいですね。
今回は初任者研修第8日目の受講レポートをお伝えします♪
初任者研修 第8日目
第8日目は最後の課題提出日!
初任者研修8日目は、第3回目通信添削課題の提出日でもあります。授業の準備物と一緒に忘れずにカバンへ。
これで提出する課題はすべて終わりました!
初任者研修第8日目の授業スケジュール
科目 | |
---|---|
午前 | 【講義】 移動・移乗に関連したこころとからだのしくみと 自立に向けた介護(2) |
午前&午後 | 【演習】 ・半身麻痺のある利用者の杖歩行介助 ・視覚障害のある利用者の歩行介助 ・ベッド、車いす間の移乗の介助 ・車いすでの移動介助 |
初任者研修第8日目は、第7日目から続いて移動・移乗に関連した授業でした。
演習で視覚障害のある利用者の介助があるため、利用者役の際に使用するアイマスクやバンダナなどの目隠しできるものを各自持参しました。
※授業毎に、準備する持ち物があります。講座申込後にお渡しする「受講のしおり」に各回で必要な持ち物が書いてあるので、事前に確認して準備しましょう。
担当はエネルギッシュな野口先生
第8日目の授業の担当は野口先生でした。野口先生の声、ことば、笑顔は、まるで太陽のようにエネルギッシュで、授業中たくさん元気を頂きました。
そこにいるだけでパッと周りが明るくなる、そんな先生です。
利用者に安心を与える移乗介助の実践方法
先生から授業のはじめに、「どんな介護をするべきかを質問すると、大体気持ちに寄り添った介護と返ってくることが多いですが、気持ちに寄り添うってどういうことか考えてみましょう」とお話がありました。
声をかける、信頼関係を作るという答えが返ってくると、「介護技術よりも大切なことですね」とおっしゃり、この部分を意識して介護の仕事をすることで、<立ってもらう・食事してもらう・オムツを替える>などの「作業」が、心の通った「ケア」になるということでした。
とても印象に残るお話でした。教室の他の受講生も「うんうん」と頷きながら聞いていらっしゃいました。
心の通ったケアのために、まず始めることは
心の通ったケアのためにまず始めること。
①利用者さんを見つめる。
少しの時間(0.5秒くらい)でもいいので、しっかりと目を合わせる。
②利用者さんの名前を呼ぶ。
介護のスタートはここからだとお話がありました。
移動・移乗介護の重要性と基礎知識
【介助の流れ】
・あいさつ
・体調確認
・これから行う介助の説明と同意
【介助のポイント】
・声を掛ける際の介護士の位置
パーソナルスペースに入らない、寝ている人の上からのぞきこまないなど
・安全、安心、快適、丁寧
介護職に必要な褥瘡予防の技術
ここからテキストを開き、利用者さんにとって心地よい体位と褥瘡(じょくそう)について学びました。
私たちは普段椅子に座っている時、寝ている時、無意識のうちに、姿勢や体位を変えて、身体の負担を軽減しています。
これを自力で行えない利用者さんには、安楽(心地よい状態)な体位を保つための介護が必要になります。
ずっと同じ体位のままで、身体の一部分が圧迫されると、血液の流れが悪くなり、その部分の組織が壊死してしまうことがあります。
これを褥瘡(じょくそう)と言い、一般的には「床ずれ」とも呼ばれます。
褥瘡(じょくそう)は、いったんできてしまうと、完治しづらく、予防が何よりも重要です。
先生が「脱水予防と褥瘡予防は介護職がキーマンです。我々の介護で予防できることは予防しましょう」とおっしゃいました。
シーツやパジャマのシワ・たるみがないようにする、定期的に体位変換をする、清潔を保つなどで、褥瘡(じょくそう)を予防することができます。
テキストに記載はありませんでしたが、先生から褥瘡(じょくそう)の前ぶれについて、教えていただきました。
褥瘡(じょくそう)が疑われる場合は、看護師に報告しましょう。
受講生の皆さんも、人差し指で押すマネをしたり、熱心にメモを取りながら耳を傾けていらっしゃいました。
湘南国際アカデミーで学ぶ実技演習の4つのポイント
第8日目の演習は、半身麻痺のある方を想定した杖歩行介助と、視覚障害のある方を想定した歩行介助の演習から始まりました。
歩行ができると、身体の血流改善・心肺機能の向上や、骨や筋肉の機能が低下することを防ぐ効果があるそうです。
また、歩行は利用者さんの活動範囲がひろげ、生きがいにつながる重要な行為と言えます。
前回の授業で坂元先生がおっしゃていた「生活する=生きることを活発にする」という言葉を思い出しました。
歩行支援は、ただ移動をお手伝いするだけでなく、利用者さんの生きがいにつながる支援。
なので、「歩くことが楽しい」と感じてもらえるよう、介護職が安全を確保し安心感を与え、いっしょに楽しむ・喜ぶことがとても大切だと思いました。
演習①杖歩行の介助
2人1組になって、杖歩行の演習をしました。
杖を使用する平地歩行には3動作歩行と2動作歩行があります。3動作歩行は、自立度があまり高くない人に適している歩行で、2動作歩行よりも歩行速度はゆっくりです。
【3動作歩行の順番】
①杖を出す→②麻痺側(患側)の足を出す→③麻痺が無い方(健側)の足を出す
【2動作歩行の順番】
①杖と麻痺側(患側)の足を同時に出す→②麻痺が無い方(健側)の足を出す
2動作歩行は「イチニ、イチニ・・・」と声を掛けると利用者さんはリズムが取って歩きやすいようです。
杖歩行の介助をする際も他の介助同様、まずは、利用者さんに介助の内容説明をし、同意を得ることから始めます。
など、皆さんご自身で考えたシチュエーションでお声がけをされていました。
あるペアからは「パチンコ行きますか?」という声も聞こえてきました(笑)私の父だったら喜ぶだろうなぁと思いながら、見ていました。
杖歩行の演習1周目では、利用者さんのどこを支えるのか、段差はどこか、どちら側に立つのかなどに注意が集中してしまいました。
2周目以降の演習では、「今日は昨日より暖かいですね」「気分は悪くないですか」「前よりたくさん歩きましたね」「お花が綺麗ですね」「段差の前で一度止まりましょう」など、「利用者さんに歩行を安心して楽しんでもらう」ための声掛けができるようになりました。
教室で杖を使用した歩行介助演習をした後、教室の外に出て、杖を使用して階段を上がる・下る介助をしました。
演習②視覚障害のある方の歩行介助
視覚障害のある方の歩行介助の演習前に、「視覚障害のある人みんなが介助を必要としている訳ではないので、まずは介助が必要か確認しなければならない」とお話がありました。
視覚障害のある方の歩行介助の際の注意点は、白杖側に立たない、介護職が利用者さんの腕などをつかんで誘導しないことです。
先生がお手本を見せてくれた後、先ほどと同じペアで演習を行いました。
利用者さん役になって感じたことは、小まめに段差の始まり・終わり、障害物の有無、歩行速度が大丈夫かなどを声掛けして頂くことで安心できました。
演習③ベッド、車いす間の移乗介助
次に、ベッドから車いす・車いすからベッドへの移乗の演習を行いました。
全介助の場合と一部介助の場合を想定して行いました。全介助・一部介助に関係なく、この場合もまずは、利用者さんに介助の内容説明と同意を得ることから始めます。
一部介助が必要な利用者さんの多くは、介護職が手を添えたり、身体を支えるなどの介助をすることで、車いすに移乗できる状態です。
なので介護職がすべて介助するのではなく、動作のプロセスを小まめに声掛けしながら、介助を行います。
介助の際は力業で利用者さんの身体を起こしたりすると、骨折などのケガの原因になりますので、第7日目に学んだボディメカニクスの活用が重要です。
演習④車いすの介助
車いすの介助では、まず教室内で車いすの広げ方、ブレーキ、フットレストの扱い方を学びました。
先生から、フットレストが利用者さんの足にあたったり、ひっかかったりしてケガをすることがあるので注意するようにアドバイスがありました。
車いすで移動する場合、段差と坂道は一番気を付けなければなりません。授業では、20cmほどの段差を教室内に設置し、ペアで段差越えの介助演習を行いました。
段差越えの演習のペアを組む際、先生から「なるべく同じくらいの体重の方と組んでください」と指示がありました。
「私は、○○キロです!どなたかお願いいたします!」なんて言えるはずもなく、なんとなくあの人かな~みたいな感じで組んでいらっしゃいました。
段差を降りる時は、車いすを後ろに引きます。車いすに乗っている利用者さんは後ろ向きの状態のため、「段差おりますね」「車いすが傾きます」など説明をして安心してもらいます。
この後、教室の外で、ビルのスロープを利用して坂道での介助方法を学びました。
坂を下るときは車いすのスピードが出やすいため脇をしめて、脚を大きく開きながら進みました。しっかり踏ん張るイメージです。
第8日目を振り返って
第8日目は、実技が盛りだくさんの1日でした。この授業に限らずですが、演習は体をたくさん動かしますので、初任者研修受講の際は、動きやすい服装、滑りにくい運動靴で参加しましょう。
また、第6日目に学ぶベッドメイキングは、ほぼ毎回の授業で行います。
シーツがけに時間がかかると演習時間が短くなってしまうので、家でも復習することが大事です!
と言いつつ、「あれ次は?」と手をあちこち行ったり来たりさせていたのは私です・・・。
演習でベッドメイキングをする際は積極的に参加されることをオススメします。シーツの4すみを他の方と取り合うくらいの意気込みで(笑)
利用者さんの安眠、褥瘡予防のためにも、大切なことですしね!!
湘南国際アカデミーの初任者研修
湘南国際アカデミーで初任者研修を担当している講師たちの中には、今も介護現場で活躍している方々も多数いらっしゃいます。
「私の頃はね・・・」昔話からのアドバイスではなく、今現場で働く介護職の先輩の話が聞けると、受講生から好評を頂いております。
教科書に書いてあることはもちろん、現場でしか知りえない大切なことも授業ではお伝えしています。
是非一度、湘南国際アカデミーの初任者研修を見に来てください♪
介護職員初任者研修を受講するきっかけと学びの意義|体験談
介護職員初任者研修 授業体験➁初日|オリエンテーションの内容と学びの始まり
介護職員初任者研修 授業体験③|オンライン動画での初任者研修体験レポート
介護職員初任者研修 授業体験④|家事援助の重要性と技術を学ぶ
介護職員初任者研修 授業体験⑤|実技で学ぶボディメカニクスの基本
介護職員初任者研修 授業体験⑥|移動・移乗介護と利用者の安全なサポート
介護職員初任者研修 授業体験⑦|整容に関連した介護で学ぶ身支度の重要性
介護職員初任者研修 授業体験⑧|食事介護の基礎知識と実践
介護職員初任者研修 授業体験⑨|排泄介護の基礎知識と実践体験
介護職員初任者研修 授業体験⑩|入浴・清潔保持に関連した介護技術の学び
介護職員初任者研修 授業体験⑪|終末期の介護と家族への支援
介護職員初任者研修 授業体験⑫|介護過程の基礎的理解と計画立案の重要性
介護職員初任者研修 授業体験⑬|実技評価と介護の学びを振り返って
【最終回】介護職員初任者研修の授業体験記:介護の学びの集大成