老舗漢方専門店「薬日本堂」さんにご協力いただき、介護職に役立つ漢方に関する情報を発信しています。
今回は、介護職のための『便秘』解消法についてです。是非最後までご覧ください。
【前回の記事】
【介護職の健康法シリーズ】漢方スクール講師が教える介護職のためのストレス解消法!
たかが便秘? 自然なお通じは健康の基本
働いている男女とも便秘で悩む人が多いといわれています。忙しく働く介護職の方々はいかがでしょう?
・何日も便が出ない
・排便をしてもまだ残っていてスッキリしない
・コロコロした便が少ししか出ない
・便意はあるのに、なかなか出ない。 ...
便秘と一言で言ってもその症状は様々。
介護職の皆様や介護を受ける利用者様にこのような症状はありませんか。
この他便秘には、腹痛やおなかの張り、ガスがたまる、頭痛や肌荒れ、食欲不振、吐き気といった不快な症状を伴うケースも多くあります。
更に便秘をそのままにしていると、気分が落ち込んだり、やる気が出なくなったりなど、心の不調にもつながります。
自然なお通じは健康の基本。「たかが便秘」と、その場しのぎの対処にならないよう原因からしっかりとケアしていきましょう。
介護職に見受けられる便秘の原因
便秘になる主な原因として生活リズムの乱れがあげられます。
毎日の生活のなかで次にあげられるような習慣がないか、今一度見直してみましょう。
①介護のお仕事が忙しくトイレに入っている時間がない、便意が訪れても介助中で排便のタイミングを逃してしまったなど、我慢し続けることで腸の反応が鈍くなり便秘が慢性化します。
②介護の不規則な勤務状況の中、間食が多い、暴飲暴食が多い、または逆に食事の量が少なすぎるといった食習慣は腸内環境のバランスを崩し便秘の原因となります。
③介護書類に関するデスクワークが多くなることも、運動不足から腹筋がしっかり働かないため便を押し出す力が弱くなります。
④介護職によるストレス状態が続くと、自律神経のバランスが崩れ腸の動きが乱れるため便秘だけではなく、便秘と下痢を交互に繰り返す排便トラブルがあらわれます。
便は身体からの大きな便り
毎日のお通じは身体からの大きな便り。健康のバロメーターです。漢方では、下剤に頼ることなく、自然に排便習慣がつくよう、根本的な原因を見極めて根気よく体質を改善することを第一に考えます。
漢方では便秘を「熱ごもり」「乾燥」「ストレス」「疲れ」「冷え」の5つのタイプに分けて考えられます。
まずは、自分がどのタイプの便秘なのかチェックして、原因に合わせて食事内容や運動、水分摂取など、生活習慣を見直すところからはじめましょう。
便秘タイプをチェックみよう!
まずは、タイプを知った上で対策をたてましょう。
介護職の方だけではなく、利用者様にもお役立ていただけます。
今日から始めるタイプ別 腸活
熱ごもり便秘
介護職によるプレッシャーが続いたり、食事が偏ることで、身体に熱がこもり便が硬くなり出にくくなっています。
辛い物や味の濃いもの、油っこいものを控え、水分バランスを整えましょう。熱を冷まして腸を潤してくれるバナナも効果的です。
乾燥便秘
多忙な介護職による身体の水分不足や栄養不足で腸が乾燥して便が出にくくなっています。
便は兎の糞のようにコロコロしているのが特徴で、病後やご高齢の方にもよく見られる便秘です。
腸を潤すナッツ類や松の実、クコの実を積極的にとりましょう。ゴマをハチミツで練った「ゴマハチミツ」もおすすめ。
ストレス便秘
介護職によるストレスや長時間のパソコン業務により腸がスムーズに動かなくなり便が出にくくなっています。
腸の緊張を緩めることがポイントです。お腹が張って苦しい時はミントや大根を活用しましょう。
介護書類でパソコン業務が続く時は、定期的にストレッチを行い身体を動かしましょう。
お疲れ便秘
介護職による重労働で、疲労が蓄積し腸のパワーが低下して便を押し出すことができなくなっています。
食物繊維が豊富な玄米、さつまいもは腸のパワーを養います。よく噛んで食べましょう。
仰向けに膝を立て、おへそのまわりを時計回りにゆっくり押していきましょう。腸のはたらきが目覚めます。
冷え便秘
冷え症や冷たいものの摂りがちな介護職の方は、冷えにより腸の動きが鈍くなり便が出にくくなっています。
お腹を芯から温めることがから始めましょう。ショウガやシナモンを上手に取り入れ、お腹の冷えを取りましょう。
半身浴でのお腹マッサージも効果的。下剤はお腹を冷やし便秘が悪化することもあるので要注意です。
漢方で元気に!介護の学びでハッピーに♪
薬日本堂漢方スクール講師・山吹先生に、便秘解消法について、ご執筆いただきました。
便秘気味だなという方は、是非参考にされてください♪
山吹先生がおっしゃっているように、「たかが便秘」と思わず、しっかりケアすることが大切です。是非コラム内、「便秘タイプチェックリスト」を活用してみてくださいね。
また、年配の利用者さんで便秘に悩んでいる方も多いでしょう。介護職が、老化にともなう心や身体の仕組みを学ぶことで、利用者さんの便秘予防や便秘解消に役立てることができます。
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この記事の執筆者
薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師
山吹 育恵 Ikue Yamabuki
病院勤務を経て、漢方の健康観、生命観に興味を持ち1990年薬日本堂に入社。店舗において20年の漢方相談と店長を経験。現在はその臨床経験を活かし、薬日本堂漢方スクール(*)のコースやワンデイセミナーを担当する他、社内相談員の育成支援に携わる。
*薬日本堂漢方スクール https://www.kampo-school.com/
自分の健康は自分で守り、自分で作る「漢方・養生ライフ」がテーマ。気軽に参加できるワンデイセミナーから、資格取得を目指した本格的に学べるコースまで、さまざまな講座をご用意。オンライン講座も充実しています。
ニホンドウ漢方ミュージアムの移転に伴い、7月3日より「薬日本堂漢方スクール青山校」として東京・青山にて営業をスタート。