こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者や実務者研修、介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
2024年(令和6年)第36回介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まずは、解答を知りたいという方は、当校ホームページの「解答速報」をご覧ください。
このページでは、【発達と老化の理解】から出題された問題の解答・解説を致します。
全国の介護福祉士合格者が愛用した受験対策テキスト
<領域: こころとからだのしくみ>発達と老化の理解
問題31
スキャモン(Scammon、 R.E.)の発達曲線に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 神経系の組織は、 4歳ごろから急速に発達する。
2 筋骨格系の組織は、4歳ごろから急速に発達する。
3 生殖器系の組織は、 12歳ごろから急速に発達する。
4 循環器系の組織は、 20歳ごろから急速に発達する。
5 リンパ系の組織は、 20歳ごろから急速に発達する。
解答:3
器官や機能はそれぞれ個々に発達していくとされており、その時期を示したものをスキャモンの発達曲線といいます。発達の時期の組み合わせとして、選択肢のなかでは3が適切です。
問題32
幼稚園児のJさん(6歳 男性)には、広汎性発達障害(pervasivedevelopmental disorder)がある。砂場で砂だんごを作り、きれいに並べることが好きで、毎日、一人で砂だんごを作り続けている。
ある日、園児が帰宅した後に、担任が台風に備えて砂場に青いシートをかけておいた。翌朝、登園したJさんが、いつものように砂場に行くと、青いシートがかかっていた。Jさんはパニックになり、その場で泣き続け、なかなか落ち着くことができなかった。
担任は、Jさんにどのように対応すればよかったのか、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 前日に、「あしたは、台風が来るよ」と伝える。
2 前日に、「あしたは、台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える。
3 前日に、「あしたは、おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
4 その場で、「今日は、砂場は使えないよ」と伝える。
5 その場で、「今日は、おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
解答:2
Jさんは、いつもの砂場が使えないという急な予定の変更にパニックになったと考えられるため、前日に予定を伝える視点は大切です。またJさんがおだんご屋さんと考えているかは問題文からはわからないため、選択肢2が最も適切です。
問題33
生理的老化に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 環境によって起こる現象である。
2 訓練によって回復できる現象である。
3 個体の生命活動に有利にはたらく現象である。
4 人間固有の現象である。
5 遺伝的にプログラムされた現象である。
解答:5
生理的老化は、自然現象として遺伝的にプログラムされたものと考えられており選択肢5が最も適切です。
問題34
エイジズム(ageism)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 高齢を理由にして、偏見をもったり差別したりすることである。
2 高齢になっても生産的な活動を行うことである。
3 高齢になることを嫌悪する心理のことである。
4 加齢に抵抗して、健康的に生きようとすることである。
5 加齢を受容して、活動的に生きようとすることである。
解答:1
エイジズムとは年齢による差別や偏見のことをいうので、選択肢1が最も適切です。
問題35
Kさん(80歳、男性)は、40歳ごろから職場の健康診査で高血圧と高コレステロール血症(hypercholesterolemia)を指摘されていた。最近、階段を上るときに胸の痛みを感じていたが、しばらく休むと軽快していた。喉の違和感や嚥下痛はない。今朝、朝食後から冷や汗を伴う激しい胸痛が起こり、30分しても軽快しないので、救急車を呼んだ。
Kさんに考えられる状況として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 喘息(bronchial asthma)
2 肺炎 (pneumonia)
3 脳梗塞 (cerebral infarction)
4 心筋梗塞 (myocardial infarction)
5 逆流性食道炎 (reflux esophagitis)
解答:4
冷や汗を伴う激しい胸痛と、30分しても軽快しないという記載から選択肢4が最も適切です。
問題36
次のうち、健康寿命の説明として、適切なものを1つ選びなさい。
1 0歳児の平均余命
2 65歳時の平均余命
3 65歳時の平均余命から介護期間を差し引いたもの
4 介護状態に至らずに死亡する人の平均寿命
5 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
解答:5
健康寿命の説明として選択肢5のとおりです。
問題37
次のうち、前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 抗利尿ホルモンが関与している。
2 症状が進むと無尿になる。
3 初期には頻尿が出現する。
4 進行すると透析の対象になる。
5 骨盤底筋訓練で回復が期待できる。
解答:3
前立腺肥大症の初期症状として、頻尿、尿の勢いが弱くなるなどがあるので選択肢3が最も適切です。
問題38
次のうち、高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1 骨粗鬆症 (osteoporosis)は男性に多い。
2 変形性膝関節症 (knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。
3 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。
4 腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。
5 サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。
解答:4
腰部脊柱管狭窄症とは、神経が圧迫されて、下肢のしびれ、痛み、歩行障害などをきたすようになった状態ですので選択肢4が適切です。
各科目ごとの解説はこちら
- 人間の尊厳と自立
- 人間関係とコミュニケーション
- 社会の理解
- こころとからだのしくみ
- 発達と老化の理解 (当ページ)
- 認知症の理解
- 障害の理解
- 医療的ケア
- 介護の基本
- コミュニケーション技術
- 生活支援技術
- 介護過程
- 総合問題
引用:上記の各問題は、2024年(令和6年)第36回介護福祉士国家試験問題より抜粋
この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。
この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。
自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。
元ユニットリーダー研修指導者。10年在籍した介護老人福祉施設の現場では、研修受け入れ担当者として、年間100名以上の研修生の指導にあたる。湘南国際アカデミーでは、介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士国家試験受験対策講座の講師や介護福祉士受験対策テキストの執筆などを担当する傍ら、ケアする側もケアするという立場で、介護をする側のQOL向上のためのイベントや総合的なサポートを手掛けている。
その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内スキルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。
【所持資格】
介護福祉士、介護福祉士実習指導者、介護支援専門員、福祉用具専門相談員
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