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第31回介護福祉士国家試験 解答・解説⑬【総合問題】

2022年1月30日
第34回介護福祉士国家試験

こんにちは! 湘南国際アカデミーで介護職員初任者実務者研修介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です。 第31回介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。 受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか? まだ解答速報を確認されていない方は、ぜひ当校ホームページの「解答速報」及び、全科目ごとに分けてご案内する「第31回介護福祉士国家試験 解答・解説」でご確認ください。 本日は、いよいよ第31回介護福祉士国家試験の最後の科目である【総合問題】から出題された問題の解答・解説を致します。 総合問題 (総合問題1) 次の事例を読んで、問題114から問題116までいついて答えなさい。 [事 例] Fさん(78歳・男性)は、妻(75歳)と二人で暮らしていた。1か月前に脳出血(cerebral hemorrhage)で入院して、左半身の不全麻痺がある。立ち上がりや歩行に介助が必要なため、杖や手すりを使用した歩行訓練をして、杖歩行が可能になった。病院のソーシャルワーカーの勧めで、Fさんは介護保険の申請をして結果を待っていた。 ある日、「医師から退院の許可が出た」と、妻から介護支援専門員(ケアマネージャー)に連絡があった。 介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「Fさんの退院後の在宅サービスを検討したいので病院に集まってほしい」と、在宅支援の関係者に会議への参加を依頼した。訪問介護員(ホームヘルパー)は、ケアプランの検討のために病院に行って、会議に参加した。会議には、主治医、病棟看護師、理学療法士も参加した。トイレで転ぶのではないかというFさんの心配について話し合った結果、トイレに手すりが必要だということになった。また、左足指に白癬(tinea)があり、薬が処方されていることも確認された。 問題114 介護支援専門員(ケアマネジャー)が招集した会議として、正しいものを1つ選びなさい。 1 退院前カンファレンス 2 サービス担当者会議 3 支援調整会議 4 地域ケア会議 5 介護・医療連携促進会議 解答:2 介護保険制度において、介護支援専門員(ケアマネジャー)の役割を問われる問題です。 介護支援専門員(ケアマネジャー)招集した会議という問題文がポイントになっています。 問題115 手すりを設置する位置として、最も適切なものを1つ選びなさい。 ※引用:第31回介護福祉士国家試験問題より 1 A 2 B 3 C 4 D 5 E 解答:1 左半身の不全麻痺があり、トイレで転ぶのではないかというFさんに対しての手すりなので、右側に手すりが必要となります。そのうえで、立ち座りがしやすく、ボディメカニクスを考慮した手すりの位置となると、Aの位置となります。 問題116 訪問介護員(ホームヘルパー)が、自宅に戻ったFさんの皮膚疾患に関する日常生活上の留意点を妻に指導する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。 1 からだを温める。 2 足を乾燥させる。 3 着衣や寝具は熱処置をする。 4 足にワセリンを塗る。 5 処方された塗り薬は気がついたときに塗る。 解答:2 ここでの皮膚疾患は、「白癬」いわゆる水虫のことなので、水虫に有効な対応を選ぶことになります。 (総合問題2) 次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。 [事 例] Gさん(84歳・女性)は、8年前に経済的な理由から養護老人ホームに入所した。 Gさんは、「自分のことは、自分でやりたい」といつも話しており、毎朝の体操が日課であった。施設のプログラムである健康体操にも他の利用者と楽しみながら毎週参加していた。 しかし、最近は、足がすくんだようになり、始めの一歩をうまく出せず、歩行に不安を抱えるようになった。 Gさんは、物忘れなどの症状が以前からみられていたこと、また他の症状もみられるようになったことから、医師の診察を受けたところ、レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。 Gさんは居室の前にあるトイレに行くとき、転倒してけがをするのではないかと不安になっている。Gさんは入所している施設は、N県から介護保険サービス事業者の指定を受けている。この施設で生活を続けたいというGさんの意向を受けて、本人を交えて施設職員と介護支援専門員(ケアマネジャー)が支援の内容を検討した。 問題117 Gさんが診察を受けるきっかけとなった他の症状とは、発症した認知症(dementia)の特徴的な症状の一つである。 他の症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 1 片麻痺 2 脱抑制 3 幻視 4 常同行動 5 感情失禁 解答:3 レビー小体型認知症の代表的な症状を問われています。「幻視」と「パーキンソン症状」です。 問題118 Gさんの移動に関する支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。 1 床にある目印をまたぐように声かけをする。 2 車いすで移動する。 3 居室にカーペットを敷く。 4 歩幅を小さくするように声かけをする。 5 四点杖の使用を勧める。 解答:1 レビー小体型認知症の代表的な症状である、パーキンソン症状として、始めの一歩をうまく出せないという情報があるため、選択肢1が正答となります。 問題119 Gさんの意向を踏まえた介護保険サービスとして、正しいものを1つ選びなさい。 1 看護小規模多機能型居宅介護 2 小規模多機能型居宅介護 3 短期入所療養介護 4 特定施設入居者生活介護 5 認知症対応型共同生活介護 解答:4 N県から介護保険サービス事業者の指定を受けているという情報から、地域密着型サービスではないことがわかります。短期入所療養介護も意向を踏まえたといえないため、4が正答となります。 (総合問題3) 次の事例を読んで、問題120から問題122までについて答えなさい。 [事 例] Hさん(26歳・女性)は、腰髄損傷(lumbar spinal cord injury)で両下肢麻痺の障害があり、車いすを使用してADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)は自立している。銀行で働きながら一人暮らしをして、休日は、友人とスキューバダイビングを楽しんでいた。 Hさんは、こだわりや責任感が強く真面目で、悩みごとを打ち明けられない性格であった。 ある日、友人が表情の暗いHさんを心配して話を聞いてみると、「食事が喉を通らず、頭痛や思考力低下があり、寝つきは良いが、すぐに目が覚めて眠れず、仕事上のミスが続き仕事に行けない日がある」と話した。友人の勧めで専門医を受診した結果、Hさんはうつ病(depression)と診断された。 その後、治療を受けながら仕事を続けていたが、激しい動悸、息苦しさ、めまいを伴うパニック発作が繰り返し起こり、仕事を休職して治療に専念することにした。 問題120 Hさんの睡眠障害として、正しいものを1つ選びなさい。 1 レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome) 2 概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder) 3 レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder) 4 環境因子性睡眠障害 5 中途覚醒 解答:5 問題文の、「寝つきは良いが、すぐに目が覚めて眠れず」という情報から、5が正答となります。 問題121 Hさんの食欲不振や睡眠障害は改善せず、日常生活に介護が必要になり居宅介護を利用し始めた。半年ほど経過した頃、「早く良くなりたい」と介護福祉職に話した。 介護福祉職が、Hさんのつらい思いを受容した上でかける言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。 1 「早く良くなってくださいね」 2 「すぐに治りますよ」 3 「ゆっくり休むことも必要ですよ」 4 「治療、頑張ってくださいね」 5 「気分転換に旅行に行くといいですよ」 解答:3 うつ病の方に対して、どのような声をかけるかを問われる問題です。 「がんばって」というニュアンスがない選択肢として、3が正答になります。 問題122 Hさんは仕事を休職して治療に専念した結果、趣味のスキューバダイビングが楽しめるまでに回復した。介護福祉職に、「仕事に復帰しようと思っている」と話した。 介護福祉職が紹介するサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 1 リワークプログラム 2 レスパイトサービス(respite service) 3 ピアカウンセリング(peer counseling) 4 セルフヘルプグループ(self-help group) 5 ガイドヘルプサービス 解答:1 気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。 (総合問題4) 次の事例を読んで、問題123から問題125までについて答えなさい。 [事 例] Jさん(女性)は、介護福祉士養成施設の学生である。Jさんは、希望していた障害児入所施設で実習をすることになって。この実習では、障害特性を理解して、介護実践の在り方を学ぶだけでなはなく、個別支援計画(介護計画)作成と実施、評価までの介護過程の展開を学ぶことになっていた。 Jさんは、対象となる利用者としてK君(15歳・男性)を担当することになった。K君は重度の脳性麻痺(cerebral palsy)がある。K君が2歳の時に両親は離婚して、母親が一人でK君を育てていた。母子の生活は困窮していた。K君が9歳の時に、母親はK君を施設に入所させることを希望し、この施設に入所することになった。現在K君は、言語による意思の疎通は困難であり、座位が保持できる程度である。また、てんかん(epilepsy)の発作(強直間代発作)が時々みられるが、重積発作ではない。 問題123 K君が入所している施設の根拠となる法律について、正しいものを1つ選びなさい。 1 母子及び父子並びに寡婦福祉法 2 「障害者総合支援法」 3 生活保護法 4 児童虐待の防止等に関する法律 5 児童福祉法 解答:5 障害児入所施設の根拠法を問われているため、5の児童福祉法となります。 問題124 Jさんは、K君の支援計画作成に責任を持つ職員に計画作成の注意点などを聞きたいと、実習指導者に相談した。 K君の支援計画作成に責任を持つ職員として、正しいものを1つ選びなさい。 1 生活支援員 2 児童自立支援専門員 3 サービス提供責任者 4 児童発達支援管理責任者 5 相談支援専門員 解答:4 個別支援計画の作成に責任を持つ職員として、成人の障害福祉サービスの場合は「サービス管理責任者」となり、児童の場合は「児童発達支援管理責任者」となります。介護保険サービスにおける、「サービス提供責任者」の役割とイメージすることができます。 問題125 Jさんは個別支援計画作成にあたって、昼食後にK君と向き合う時間を多くとった。あるい、K君に話しかけていると、突然両上下肢を硬直させ、がたがた震わせた後、意識を失ってしまった。慌てたJさんはすぐに、近くの職員に連絡をした。 K君の発作が落ち着いた後、実習指導者がJさんに、K君の発作時の対応について教える内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。 1 大声で名前を呼ぶ。 2 タオルを口にくわえさせる。 3 顔を横にして顎を上げる。 4 救急車を呼ぶ。 5 からだを押さえて発作を止める。 解答:3 てんかんの発作への対応を問われる問題です。 嘔吐の可能性があるため、3の選択肢が正答です。 ☆皆さん、本当にお疲れ様でした!☆ これで、第31回介護福祉士国家試験で出題された全科目から出題された問題の解答・解説をご確認いただけたかと思います。 ここまで全て解答・解説を確認された方は、きっと勉強熱心な方でもあるかと思います。きっと合格していると思いますよ! 次は、皆さんの後輩となる方々へ、ご自身にとって効果的な勉強法を是非、広めていってください。 これからの介護業界をはじめ、より良い日本の社会を形成していくには、皆さんの力が必要です。 湘南国際アカデミーは、皆さんの長期的なキャリア形成をサポートしております。 何か、お手伝いできることがございましたらお気軽にお問い合わせください。 講師も募集しておりますので、ご興味のある方は実務者研修教員講習会などもチェックしてみてくださいね! ※引用:上記の各問題は、第31回介護福祉士国家試験問題より抜粋 ※この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。 ※この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。 ※自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。 ※第31回介護福祉士国家試験の各問題の解答・解説に関しては、以下の科目群をクリックすると科目ごとに、解答・解説をしております。ご興味のある方はご覧ください。 [1] 人間の尊厳と自立 [2] 人間関係とコミュニケーション [3] 社会の理解 [4] 介護の基本 [5] コミュニケーション技術 [6] 生活支援技術 [7] 介護過程 [8] 発達と老化の理解 [9] 認知症の理解 [10] 障害の理解 [11] こころとからだのしくみ [12] 医療的ケア [13] 総合問題
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この記事の監修

湘南国際アカデミー 総合支援部

江島 一孝

所持資格:介護福祉士・介護福祉士実習指導者・介護支援専門員・福祉用具専門相談員

担当講座:介護職員初任者研修実務者研修事業所内レベルアップ研修介護福祉士国家試験受験対策講座外国人向け講座・etc.

 元ユニットリーダー研修指導者。10年在籍した介護老人福祉施設の現場では、研修受け入れ担当者として、年間100名以上の研修生の指導にあたる。湘南国際アカデミーでは、介護職員初任者研修実務者研修介護福祉士国家試験受験対策講座の講師や介護福祉士受験対策テキストの執筆などを担当する傍ら、ケアする側もケアするという立場で、介護をする側のQOL向上のためのイベントや総合的なサポートを手掛けている。

 その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内レベルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。

☆☆☆☆☆☆☆ 3Kなんてまっぴらごめん!介護の世界を3Hに。。。。湘南国際アカデミー 実務者研修はどこで受けても同じではありません。おもしろくてタメになる!その介護の根拠を学べるの湘南国際アカデミーの実務者研修は… 介護の仕事をしてみたい、家族のために介護を学びたい…湘南国際アカデミーの初任者研修で始めましょう! ☆☆☆☆☆☆☆ 【速報!!】 湘南国際アカデミーオリジナル教材で、介護福祉士国家試験受験対策の必須アイテムとなる「eラーニング 介護福祉士 受かるんです」をリリースします。 圧倒的な問題数と、介護福祉士国家試験合格率91.9%以上を誇る今までのノウハウを結集させた、湘南国際アカデミーオリジナルの介護福祉士国家試験受験対策のeラーニングの登場です。 今までは、東京・神奈川エリアの方しか受験対策講座に参加することが出来ず、全国から出張講座のお問合せなどを頂いておりましたが、この度、日本全国どこでも、いつでも介護福祉士受験対策が出来る環境をご用意いたしました。 是非、こちらをご覧ください。⇒「eラーニング 介護福祉士 受かるんです」 ・介護福祉士国家試験合格率91.9%以上を誇る受験対策講座はコチラ・
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