2020年(令和2年)第32回介護福祉士国家試験 解答・解説③【社会の理解】
こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者実務者研修介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
2020年(令和2年)第32回介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まだ解答速報を確認されていない方は、ぜひ当校ホームページの「解答速報」及び、全科目ごとに分けてご案内する「第32回介護福祉士国家試験 解答・解説」でご確認ください。

本日は、【社会の理解】から出題された問題の解答・解説を致します。

【社会の理解】

問題5
地域包括ケアシステムでの自助・互助・共助・公助に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 自助は、公的扶助を利用して、自ら生活を維持することをいう。
2 互助は、社会保険のように制度化された相互扶助をいう。
3 共助は、社会保障制度に含まれない。
4 共助は、近隣住民同士の支え合いをいう。
5 公助は、自助・互助・共助では対応できない生活困窮等に対応する。

解答:5
解説:自助→自分で自分を助ける。互助→個人間で助け合う。共助→お互いに支え合うことが社会保険のように制度化されている。公助→公による(税金による)負担で助ける。

問題6
「働き方改革」の考え方に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1 長時間労働は日本社会の特質で、時間外労働の限度の設定は困難である。
2 有給休暇の取得よりも、働くことが優先される。
3 働く人々のニーズに応じた、多様な働き方を選択できる社会の実現を図る。
4 正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇の格差が存在することは、当然である。
5 「働き方改革」は、中小企業は対象ではない。
※ここでいう「働き方改革」とは、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」に基づく諸施策の実施のことである。

解答:3
解説:働く人々、それぞれが活躍できる社会の実現を目指しています。

問題7
Bさん(80歳、女性、要介護1)は、身寄りがなく一人暮らしをしている。老齢基礎年金で暮らしてきたが、貯金が少なくなり、生活が苦しくなってきた。このため2万円の家賃支払いも困難になり、通所介護事業所のC生活相談員に、費用がかかる通所介護(デイサービス)の利用をやめたいと言ってきた。
C生活相談員の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、通所介護(デイサービス)の利用中止を依頼する。
2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、サービス担当者会議で利用中止の検討を依頼する。
3 福祉事務所に相談するように助言する。
4 これまでどおりの利用を説得する。
5 無料で利用できる地域の通所型サービスを探す。

解答:3
解説:対応した職員が、個人でサービスの方向性を決定するのは望ましくありません。出題事例では、経済的な課題があるケースなので、「3」が正答ということになります。

問題8
2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、後期高齢者の保険料である。
2 社会保障給付費の財源では、税の占める割合が最も大きい。
3 生活保護費の財源内訳は、社会保険料と税である。
4 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
5 社会保障給付費の給付額では、医療費の構成割合が最も大きい。

解答:4
解説:日本の予算のうち、社会保障関係費は、33%を超えています。

問題9
介護保険制度の被保険者に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 加入は任意である。
2 第一号被保険者は、65歳以上の者である。
3 第二号被保険者は、20歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
4 第一号被保険者の保険料は、都道府県が徴収する。
5 第二号被保険者の保険料は、国が徴収する。

解答:2
解説:介護保険の被保険者について、基礎的な問題内容です。

問題10
介護予防・日常生活支援総合事業に含まれる事業として、適切なものを1つ選びなさい。
1 家族介護支援事業
2 予防給付
3 介護給付
4 権利擁護事業
5 第一号訪問事業(訪問型サービス)

解答:5
解説:介護予防・日常生活支援総合事業とは、市町村が中心となって、それぞれに合った事業を、ある程度自由に進めてくださいというものです。そのなかに、正答の「5」があります。

問題11
障害福祉計画に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 厚生労働大臣は基本的な指針を定めなければならない。
2 都道府県による策定は努力義務である。
3 市町村による策定は努力義務である。
4 障害児福祉計画とは計画期間が異なっている。
5 文化芸術活動・スポーツの振興についての目標設定をしなければならない。

解答:1
解説:国の基本的な指針にもとづいて、都道府県や市町村が立てる計画です。正答は1ですが、この度の第32回介護福祉士国家試験で出題された問題の中でも、比較的難しい問題内容だと思います。

問題12
Dさん(60歳、女性)は、交通事故で下肢に障害が生じた。現在、入院中のDさんは退院後、在宅での生活を続けるために、「障害者総合支援法」の障害福祉サービス(居宅介護)の利用を希望している。
Dさんが障害福祉サービス(居宅介護)を利用するための最初の手続きとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 地域包括支援センターに相談する。
2 医師の診断書を居住する市町村に提出する。
3 障害福祉サービス(居宅介護)を提供している事業所と契約する。
4 居住する市町村の審査会に、障害福祉サービス(居宅介護)の利用を申し出る。
5 居住する市町村の担当窓口に、障害福祉サービス(居宅介護)の支給申請をする。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

解答:5
解説:障害福祉サービスの利用手順を問われる問題ですが、まず市町村の窓口に向かうのは介護保険サービスと変わりません。

問題13
2018年度(平成30年度)に創設された共生型サービスの対象となるサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 訪問看護
2 共同生活援助(グループホーム)
3 同行援護
4 通所介護(デイサービス)
5 通所リハビリテーション

解答:4
解説:共生型サービスとは、該当するサービスであれば、同じ場所で障害福祉サービス、介護保険サービスを提供できるというものです。該当するサービスの「4」が正答です。

問題14
自閉症(autism)のEさん(22歳、男性、障害支援区分5)は、就労支援施設に入所している。こだわりが強く、毎月購入している雑誌を処分するとパニックになってしまう。
「障害者虐待防止法」の視点を踏まえて、Eさんの気持ちが安定するように、施設の介護福祉職がEさんにかける言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「決まりですから捨てますよ」
2 「読みたい雑誌はとっておきましょう」
3 「古紙として再利用しますからね」
4 「Eさんにこの雑誌をあげるわけにはいかないんですよ」
5 「次の新しい雑誌がきますよ」
(注)「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。

解答:2
解説:Eさんのこだわりに配慮したうえで対応させていただくことが大切です。

問題15
成年後見制度に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 「2018年(平成30年)の全国統計」によれば、補助、保佐、後見のうち、最も多い申立ては後見である。
2 「2018年(平成30年)の全国統計」によれば、親族後見人が7割を占めている。
3 成年後見人は、施設入所の契約だけでなく介護も行う。
4 任意後見制度では、候補者の中から家庭裁判所が成年後見人を選任する。
5 成年後見制度利用支援事業では、成年後見人への報酬は支払えない。

解答:1
解説:親族の後見人が望ましいといわれていますが、身寄りのない高齢者の増加などで、親族の後見人は減っています。

問題16
生活保護法における補足性の原理の説明として、適切なものを1つ選びなさい。
1 国の責任において保護を行う。
2 全ての国民に無差別平等な保護を行う。
3 健康で文化的な生活を維持できる保護を行う。
4 資産・能力等を活用した上で保護を行う。
5 個人または世帯の必要に応じて保護を行う。

解答:4
解説:生活保護法の原理には「国家責任」「無差別平等」「最低生活」「補足性」の4つがあります。足りない部分を補うという考え方の「4」が正答です。

次回は、【介護の基本】から出題された問題を掲載いたします。

※引用:上記の各問題は、2020年(令和2年)第32回介護福祉士国家試験問題より抜粋
※この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。
※この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。
※自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。

※第32回介護福祉士国家試験の各問題の解答・解説に関しては、以下の科目群をクリックすると科目ごとに、解答・解説をしております。ご興味のある方はご覧ください。
[1] 人間の尊厳と自立[2] 人間関係とコミュニケーション
[3] 社会の理解
[4] 介護の基本
[5] コミュニケーション技術
[6] 生活支援技術 
[7] 介護過程 
[8] 発達と老化の理解 
[9] 認知症の理解 
[10] 障害の理解 
[11] こころとからだのしくみ 
[12] 医療的ケア 
[13] 総合問題 

Profile

この記事の監修

湘南国際アカデミー 総合支援部

江島 一孝

所持資格:介護福祉士・介護福祉士実習指導者・介護支援専門員・福祉用具専門相談員

担当講座:介護職員初任者研修実務者研修事業所内レベルアップ研修介護福祉士国家試験受験対策講座外国人向け講座・etc.

 元ユニットリーダー研修指導者。10年在籍した介護老人福祉施設の現場では、研修受け入れ担当者として、年間100名以上の研修生の指導にあたる。湘南国際アカデミーでは、介護職員初任者研修実務者研修介護福祉士国家試験受験対策講座の講師や介護福祉士受験対策テキストの執筆などを担当する傍ら、ケアする側もケアするという立場で、介護をする側のQOL向上のためのイベントや総合的なサポートを手掛けている。

 その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内レベルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。

 

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