介護福祉士国家試験の合格を目指すうえで、「どんな勉強法が効果的か」「いつから始めればいいか」「1日どのくらいの時間が必要か」と悩む方は少なくありません。出題範囲は広く、働きながら勉強する方がほとんどです。
本記事では、勉強開始のタイミング・必要な勉強時間・科目別の学習戦略・効果的な過去問の使い方まで、湘南国際アカデミー講師・江島一孝が徹底解説します。
当記事は、2026年5月1日に最新の情報に更新しました。
介護福祉士の勉強はいつから始めればよい?
試験日から逆算して半年〜1年前からのスタートが理想的です。介護福祉士国家試験は出題範囲が広く、全13科目(11科目群)を学ぶ必要があります。早めに着手することで、無理のないスケジュールを組めるほか、仕事や家庭との両立もしやすくなります。
| 時期 | 学習の目安 | 優先する内容 |
|---|---|---|
| 2026年7〜8月 (試験6ヶ月前) | 1日1〜1.5時間 週4〜5日 | 全体像の把握・過去問を一通り解いて傾向確認・苦手科目の洗い出し |
| 2026年9〜10月 (試験4〜5ヶ月前) | 1日1.5〜2時間 週5日 | 科目別に問題集を解く・苦手分野を中心に反復学習 |
| 2026年11〜12月 (試験2〜3ヶ月前) | 1日2〜3時間 週6〜7日 | 弱点の集中補強・模擬試験で実力確認・時間配分の練習 |
| 2027年1月 (直前期) | 1日2時間程度 | 総復習・暗記事項の確認・体調管理を優先 |
試験の受験申し込みは毎年8〜9月の約1ヶ月間のみです。この期間を見逃すと受験できなくなりますので、6〜7月頃から試験センターのホームページを確認しておきましょう。
試験の日程・申し込み方法・パート合格制度の詳細はこちら
合格に必要な勉強時間は約250時間|1日換算で考える
介護福祉士国家試験に合格するために必要な勉強時間の目安は約250時間といわれています。ただし、これは平均的な目安であり、実務者研修で得た知識量や介護現場の経験によって個人差があります。
| 勉強開始時期 | 期間 | 1日あたりの目安 | 週あたりの目安 |
|---|---|---|---|
| 6ヶ月前(7月頃) | 約180日 | 約1.3時間 | 約9時間 |
| 3ヶ月前(10月頃) | 約90日 | 約2.8時間 | 約19時間 |
| 2ヶ月前(11月頃) | 約60日 | 約4.2時間 | 約29時間 |
働きながら受験する方には、6ヶ月前からのスタートがもっとも現実的です。1日1〜1.5時間であれば、通勤時間・昼休み・就寝前のスキマ時間を組み合わせることで確保しやすくなります。

介護福祉士・介護支援専門員
勉強時間の長さより、反復学習の回数が大切です。1日10分でも毎日続ける人と、週に1回2時間まとめてやる人とでは、知識の定着度がまったく違います。「今日は5分だけでも開く」という習慣が合格を引き寄せます。
合格のカギは満点より「80点以上」を目指すこと
介護福祉士国家試験の合格基準は「総得点の60%程度」とされており、毎年問題の難易度によって補正されます。第38回(2026年1月)の合格点は64点、第37回は70点でした。
では、何点を目標にすればよいのでしょうか。答えは80点以上です。

介護福祉士・介護支援専門員
近年で80点以上が合格点だった年は一度もありません。ですから、80点以上取れていれば100%合格と思っていいとお伝えしています。
75点ギリギリだとその年によっては不合格になることがあります。合格点は3月の発表まで誰にもわからないので、安全圏の80点を目指して勉強しましょう。
また、介護福祉士試験には「全11科目群で得点すること」という条件があります。総得点が80点を超えていても、1つの科目群でも0点があれば不合格になります。満点を目指すより「出やすい問題を確実に取る」「苦手科目でも最低1点を確保する」意識が合格への近道です。
以下の関連記事も読まれています
実務者研修の受講が最初の受験勉強になる理由
介護福祉士国家試験の13科目は、実務者研修のカリキュラムとほぼ同じ内容で構成されています。つまり、実務者研修の受講を始めた日が、受験勉強のスタート日といえます。

介護福祉士・介護支援専門員
実務者研修のテキストは全5巻あって、並べるとかなりの量になります。ただし、国家試験に出やすい内容は絞られています。
実務者研修のカリキュラム全部を丸暗記しようとするのではなく、よく出る内容に絞って学ぶのが合格への近道です。
| 人間の尊厳と自立 | 社会の理解 | 介護の基本 | 認知症の理解 | コミュニケーション技術 |
| 生活支援技術 | 介護過程 | 発達と老化の理解 | 障害の理解 | 人間関係とコミュニケーション |
| こころとからだのしくみ | 医療的ケア | 総合問題 |
湘南国際アカデミーの実務者研修では、通信添削課題のレポートに国家試験に直結する内容を反映しているため、研修を受けながら自然と試験対策も進められる設計になっています。質の高い実務者研修を受講することが、介護福祉士合格への最初の一歩です。
以下の関連記事も読まれています
介護福祉士試験に合格するための勉強法5選
湘南国際アカデミー講師・江島一孝が受験対策セミナーで繰り返しお伝えしている、合格に直結する勉強法を5つご紹介します。
① よく出る内容に絞って勉強する
② 問題の言い回しに慣れる
③ 知識を使えるか試す(応用問題対策)
④ 難問は潔く捨てる
⑤ 過去問・動画教材を組み合わせる
① よく出る内容に絞って勉強する
試験範囲は広大ですが、毎年出題される内容は絞られています。実務者研修のテキスト全5巻を丸暗記しようとするのではなく、過去問で出題頻度が高い内容を優先的に学ぶことが時間の有効活用につながります。
② 問題の言い回しに慣れる
国家試験には独特の言い回しがあります。例えば「説得する」という言葉が選択肢に入っていれば、それは利用者の意思を無視した上から目線のケアを意味するため、ほぼ×です。一方「納得していただく」は○の可能性が高い。こうした試験テクニックは、過去問を繰り返し解くことで自然と身につきます。

介護福祉士・介護支援専門員
「アドボカシー」という言葉も頻出です。現場ではほとんど使いませんが、「代弁・権利擁護」という意味を知っているかどうかで1点が変わります。
問題をたくさん解いていくと、こういった試験に出やすいキーワードが自然とつかめてきます。
③ 知識を「使えるか」まで意識する(応用問題対策)
近年の出題傾向として、単純な暗記問題が減り、「知識を実際の現場で使えるか」を問う応用問題・事例問題が増えています。利用者や家族が置かれた状況を読んで、適切な声かけや対応を選ぶ形式です。覚えた知識を「現場でどう使うか」というイメージと結びつけながら学ぶと、こうした問題にも対応できます。
④ 難問は潔く捨てる
国家試験には毎回、受験者のほとんどが正解できないような難問が数問含まれます。こうした問題を深追いして時間をかけるのは得策ではありません。過去問で「これは難問だ」と判断したら、捨てて他の出やすい内容に集中しましょう。80点取れるようになってから初めて、難問に挑戦する余裕が生まれます。
⑤ 過去問・動画教材を組み合わせる
過去問を解いてわからなかった箇所を、動画教材やテキストで確認する流れが最も効率的です。「問題を解く→解説を確認する→関連内容を動画で理解する→再度解く」という反復サイクルを繰り返すことで、知識が定着していきます。
全国の介護福祉士合格者が利用した無料の過去問題集はこちら
科目別の学習戦略と優先順位
13科目すべてを均等に勉強しようとすると時間が足りません。得点効率の高い科目から着手し、段階的に苦手分野を補強していくことが合格への近道です。
最優先:生活支援技術(26問)
125問中26問を占める最大の科目です。事例問題が多く、介護現場の経験があればイメージしやすい内容ばかり。ここで20点以上を確保できれば、合格の確率が大幅に上がります。試験直前でも得点が伸びやすいため、最後まであきらめずに取り組みましょう。
暗記で点が伸びる:医療系科目
「こころとからだのしくみ」「発達と老化の理解」「認知症の理解」「障害の理解」「医療的ケア」は、用語と特徴をセットで暗記することで得点が伸びる科目です。認知症の種類と症状・対応、加齢に伴う身体変化、障害の分類などを優先的に覚えましょう。
注意が必要:科目横断問題の増加
近年の出題傾向として注目したいのが、複数科目の知識を組み合わせて解く横断問題の増加です。特に「認知症の理解」で学んだ内容が「介護の基本」「生活支援技術」「総合問題」にまたがって出題されるケースが増えています。1つの科目を学ぶ際、「これは他のどの科目に関連するか」を意識しながら学習を進めると、応用問題にも対応しやすくなります。
時間をかけて取り組む:社会の理解・総合問題
介護保険法・障害者総合支援法などの制度を扱う「社会の理解」と、全科目を横断する「総合問題」は難易度が高く、短期間での習得が難しい科目です。早めに着手し、ニュースや制度改正情報にも日頃から目を向けておくと有利です。
過去問・問題集・模擬試験の効果的な使い方
過去問は試験対策の核心です。ただ解くだけでなく、正しい使い方を知ることで学習効率が大幅に上がります。
過去問は「解説」まで読むことが重要
正解・不正解を確認したら、必ず解説を読みましょう。なぜその選択肢が正解なのか、他の選択肢がなぜ誤りなのかを理解することで、同じ知識が別の形で出題されたときにも対応できます。最低でも3年分・2〜3周を目標にしましょう。
模擬試験は10〜12月に受けておく
模擬試験の目的は「実力確認」と「本番慣れ」の2つです。1月の試験本番では独特の緊張感があり、普段通りの実力が出せない方も少なくありません。10〜12月に一度、本番と同じ環境で解く経験を積んでおくことで、試験当日の焦りを大幅に軽減できます。
湘南国際アカデミーの模擬試験・受験対策講座はこちら
スキマ時間はWebアプリ・eラーニングを活用
通勤時間や休憩時間など、細切れの時間はスマートフォンで解ける問題集が最適です。「今日は5問だけ」と決めて取り組む習慣が、長期間の学習を支えます。
スマホ・タブレット・PCに対応した介護福祉士国家試験の総合Web学習教材はこちら
FAQ|介護福祉士の勉強方法に関するよくある質問
- Q1.勉強はいつから始めるのが理想ですか?
- A
試験の6ヶ月〜1年前のスタートが理想です。働きながら受験する方がほとんどのため、1日1〜1.5時間を確保できる時期から着手するのがおすすめです。遅くとも3ヶ月前には始めましょう。
- Q2.独学でも合格できますか?
- A
可能です。ただし、自分でスケジュール管理をする必要があり、わからない部分が積み重なるとモチベーションが低下しやすくなります。過去問・Web問題集・動画教材を組み合わせることで、独学でも効率的に学習を進めることができます。
- Q3.何点を目標に勉強すればよいですか?
- A
80点以上を目標にしましょう。合格基準は「総得点の60%程度」ですが、難易度補正があるため毎年変動します。近年で合格点が80点を超えた年はなく、80点以上取れていれば安全圏といえます。まず80点を安定して取れるようになってから、さらに上を目指しましょう。
- Q4.どの科目から勉強すればよいですか?
- A
問題数が最も多い「生活支援技術(26問)」から始めるのがおすすめです。次に医療系科目(こころとからだのしくみ・発達と老化の理解・認知症の理解・障害の理解)を暗記中心で進めると効率的です。難易度が高い「社会の理解」と「総合問題」は早めに着手しておきましょう。
- Q5.模擬試験は受けた方がよいですか?
- A
受けることを強くおすすめします。本番の国家試験には独特の緊張感があり、実力が出せない方も多くいます。10〜12月に1回、本番と同じ時間配分で解く経験を積んでおくことで、当日の焦りを軽減できます。弱点の洗い出しにも有効です。
まとめ|介護福祉士の勉強は「絞って・繰り返す」が合格への近道
介護福祉士の勉強で大切なのは、広い範囲をまんべんなく覚えることではなく、よく出る内容に絞って反復学習することです。
試験の6ヶ月〜1年前から学習を始め、約250時間を目安に計画を立てましょう。目標点は80点以上。生活支援技術・医療系科目を優先し、過去問を繰り返し解いて問題の言い回しに慣れることが合格を引き寄せます。
実務者研修の受講はそのまま受験勉強の土台になります。湘南国際アカデミーでは、実務者研修から介護福祉士受験対策まで、一貫したサポートを提供しています。資料請求・無料相談も随時受付中です。
無料資料請求やお問い合わせはこちらからお気軽にお問い合わせください。
介護の資格 湘南国際アカデミー
▶「介護資格に関する無料資料請求」
▶「各種ご相談やお問い合わせ」
▶「お電話でのお問い合わせ:0120-961-190」
(受付時間:9:00〜18:00/年中無休)
湘南国際アカデミーでは初任者研修・実務者研修・介護福祉士受験対策の講師を務めるほか、受験対策テキストの執筆も担当。
介護技能実習評価試験評価者として外国人介護士の受け入れ支援、事業所向けスキルアップ研修のプロデュースなど、人材確保・育成・定着に向けた幅広い活動を展開している。






