相模原市で幼稚園の子どもを育てながら、新たな職を模索している私。
「介護の仕事ってどうだろう?」という思いが頭をよぎっていたとき、ひょんなことから神奈川県内で介護資格取得の学校を運営する「湘南国際アカデミー」(藤沢市藤沢38‐3)の授業をのぞかせてもらうチャンスをいただきました。
一部抜粋にはなりますが、介護職員初任者研修の授業全16回を順にご紹介します。本日は、その第3日目の授業に参加させていただきました♪
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介護職員初任者研修、第3回目は阿久津先生の授業。高校卒業後、劇団四季の舞台に4年間立っていたという異色の経歴の持ち主。
平成15年から30年まで障害者を含めた訪問介護を行い、現在は講師をしながら有料老人ホームでお仕事をされているそうです。
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介護現場で役立つコミュニケーションスキル
初任者研修第3日目の前半の授業は「コミュニケーション」について。
コミュニケーションとは「相手を理解すること」そして「相手に自分を理解してもらうこと」と阿久津先生。
自分が言いたいことだけを伝えるのは、実はコミュニケーションではないのですね。どうりで子どもをガーッと叱っても効果が出ないはずだ…勉強になります!
言語のコミュニケーションでは「理論」を伝え、身振り手振り、表情など非言語のコミュニケーションでは、「感情」を伝えるそうです。
これらが一致したとき、初めてメッセージが伝わるのだとか。「食事介助のときに『ゆっくり食べていいですよ』と言いながら、その職員が必死の形相ですごく急いでいたら、言葉は伝わりませんよね」と、阿久津先生は話します。
正しいこと、いいことを言っているのに伝わらないときは、自分が相手に理解されているのか、信頼されているのか考える必要があるそうです。逆に信頼されている人は、多くを言わなくとも、メッセージが伝わりやすいとも。
障害者支援に必要な「共感」と「受容」の姿勢
「コミュニケーションは受け手が主役、相手がどうとらえたのかが成果のすべて。『そんなつもりじゃなかった』は通用しません」と阿久津先生。
そして受け手の考えやものさしで評価するのではなく、相手のありのままを受け入れて聞く「受容」と相手の立場になって聞く「共感」が必要とも。
ただし、少し聞いただけですべてわかったようなことを言うのはNGだそうです。「あなたのことを理解しようとしている」という態度を示すことが重要とのことでした。
…人生のどんな場面でも役立つ、大切な言葉ですね。心にグサッと刺さるのは、これがなかなかできてないから。
介護職の信頼関係を築く6つのポイント
言葉の伝わる、説得力のある人になるには、次の6個のポイントを大切にし、「信頼関係」を築くことが先だそうです。
①先に相手を信頼する。
②約束を守る。
③嘘をつかない。
④誠実であること。
⑤相手と本音で向き合う。
⑥自分の軸を持つ(これがないと相手に依存したり、相手に過剰な期待をしたりしてしまう)
…全然、できていませんでした。まず、この6項目が実行できる立派な人にならなければ…コミュニケーション力うんぬんの話はそれからでした。
40歳すぎてますが、今からでも間に合いますでしょうか…(自問自答)
初任者研修「障害の理解」
授業後半のテーマは「障害の理解」。「障害サービスを受けていた障害者も、65歳を過ぎると介護保険に組み込まれるため、介護職は高齢者だけでなく障害の理解は、常に持っている必要があります」と阿久津先生は話します。
阿久津先生によると「障害者白書」の令和元年版に掲載されている、障害者のおおよの人数は次のとおりだそうです。
◆身体障害者(436万人)
◆知的障害者(108万2000人)
◆精神障害者(419万3000人)
発達障害者は地域により知的障害か精神障害に組み込まれ、また障害が重複している事例もあるとか。
障害者の人数は年々増加していますが、これは「手帳の交付を求めること、サービスを求めることは悪いことでは無い」と浸透してきたため手帳の交付を受ける人数が増えたから。
しかし知的障害者だけはその障害が子供の頃に判明する場合が多いため、少子高齢化が進む現代では人数はあまり増えていません。
手帳の交付を求める人が年々増加し、実に国民の7.6%の人が何らかの障害を持っているということになるそうです。
7.6%という数字は、自分や家族がいつ、事故や病気で障害者になってもおかしくない数字ですよね。ひとごとではなく障害についてもしっかり学ばなければと、気が引き締まります。
障害者差別解消法が求める介護職の役割
平成28年4月、「障害者差別解消法」という法律が施行されたそう。これは障害を理由とする差別の解消を目的としたもので「差別をしないために、それぞれの障害の詳細について、介護職員初任者研修の授業で学びます。
介護職を目指すにあたっては『わからないから関わらない』というわけにはいかないのです」と、阿久津先生からお話がありました。
障害の種類と適切な介護方法を学ぶ重要性
身体障害の中でも心臓や腎臓など内部疾患による内部障害は、多くの場合、進行性の病気であることが多く、ほかの病気に比べて死にゆくことへの意識が強いと言います。
見た目にはわかりにくいですが、疲れやすく、人付き合いを控える人も。話し合いの場を設ければ、理解しやすくなる場合もあるそうです。
また、知的障害、精神障害、発達障害は全部脳に起因する障害であるということ。本人の努力不足ではないということを理解しなければならないとも。
障害の特徴などをよく理解し、生活のどの部分に支障があるのか、本当に必要な介護方法や援助を見極めることが重要だそうです。
自分の普通と相手の普通は違う
ある利用者に阿久津先生が「普通は」と話したら、「普通って何?」と返されたことがあると言います。
「自分の普通と相手の普通は違う。それに気づかないと相手を傷つけることもあります」と最後に伝えてくれました。
参考資料:厚生労働省「障害者福祉」
【執筆者プロフィール】
さがみんママ
相模原市在住、1児のママ。現在、子どもを幼稚園に通わせながら新たな仕事を模索中です。実の両親、義理の両親ともに元気ですが、5年、10年後を考えると…。介護業界への関心が日に日に高まっています。
大和市の小中高、早稲田大学教育学部卒。
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