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実務者研修の医療的ケアとは?

実務者研修の医療的ケアとは?

介護福祉士実務者研修の医療的ケアとは?
湘南国際アカデミー学院長:仲川一清

仲川一清(介護福祉士)

この記事の監修者

湘南国際アカデミー学院長。介護福祉士や社会福祉士などの資格を持ち、教育者としての豊富な経験を活かして次世代の介護人材育成に尽力。受講生合格率95.5%を達成した介護福祉士国家試験対策講座や200名以上の教員育成の実績を持つ。著書やeラーニング教材も手掛けるなど、幅広い活動を展開中。

介護福祉士実務者研修は、平成28年度(第29回)より、実務経験ルートで介護福祉士の国家試験を受験される方に義務化されました。 この介護福祉士実務者研修には、「医療的ケア」という科目が含まれています。

こちらでは、介護福祉士実務者研修の医療的ケアの内容と、対策についてご紹介いたします。

介護福祉士実務者研修のカリキュラム

介護福祉士実務者研修は、介護職として必要な専門知識とスキルを体系的に学ぶための重要なカリキュラムで構成されています。その中でも「医療的ケア」は、喀痰吸引や経管栄養といった医療行為に必要な知識と実技を学ぶ必須科目です。この研修は、介護福祉士国家試験の受験資格を得るために欠かせないステップであり、現場での即戦力となるスキルを身につける絶好の機会です。

本セクションでは、実務者研修の全体的なカリキュラム内容と医療的ケアの詳細について解説します。受講を検討中の方は、必要な学習時間や修了までの流れを把握し、効率的に学びを進めるヒントを得てください。

まずは介護福祉士実務者研修全体のカリキュラムを確認しましょう。 介護福祉士実務者研修を修了するためには、最大450時間のカリキュラムを受講する必要があります。(所持資格によって免除科目あり)

介護福祉士実務者研修 カリキュラム

科目 時間
人間の尊厳と自立 5
社会の理解Ⅰ 5
社会の理解Ⅱ 30
介護の基本Ⅰ 10
介護の基本Ⅱ 20
コミュニケーション技術 20
生活支援技術Ⅰ 20
生活支援技術Ⅱ 30
介護過程Ⅰ 20
介護過程Ⅱ 25
介護過程Ⅲ (スクーリング) 45
発達と老化の理解Ⅰ 10
発達と老化の理解Ⅱ 20
認知症の理解Ⅰ 10
認知症の理解Ⅱ 20
障害の理解Ⅰ 10
障害の理解Ⅱ 20
こころとからだのしくみⅠ 20
こころとからだのしくみⅡ 60
医療的ケア※ 50
トータル受講時間数 450時間

医療的ケアは別途演習を修了する必要があります。

医療的ケアのカリキュラム内容

介護福祉士実務者研修の中でも「医療的ケア」は、喀痰吸引や経管栄養といった重要な医療行為を学ぶ必須カリキュラムです。この科目は、介護現場で求められる専門知識と実践力を養うため、50時間の講義と演習で構成されています。医療的ケアを学ぶことで、介護福祉士としてのスキルをさらに高め、利用者に安心・安全なサービスを提供できるようになります。

本セクションでは、医療的ケアのカリキュラム内容について詳しく解説します。学べる知識や実技演習の流れを理解し、研修修了までの道のりをしっかりイメージしてみましょう。

介護福祉士実務者研修の最大時間450時間中、医療的ケアは以下の50時間の講義に加えて演習を行うことになっています。

講義内容(50時間)

・医療的ケアを実施するにあたっての基礎
・喀痰吸引における基礎的知識と実施手順
・経管栄養における基礎知識と実施手順

演習の回数

・口腔内の喀痰吸引・・・5回以上
・鼻腔内の喀痰吸引・・・5回以上
・気管カニューレ内部の喀痰吸引・・・5回以上
・胃ろう又は腸ろうの経管栄養・・・5回以上
・経鼻経管栄養・・・5回以上
・救急蘇生法・・・1回以上

湘南国際アカデミーでは、50時間の講義を自宅で学習し、演習は校舎にてシミュレーター(人体模型)を使用して2日間実施しています。 演習は自宅学習だけでは、習得できない実技を学ぶための2日間となります。

介護福祉士実務者研修 医療的ケア演習風景
湘南国際アカデミーの医療的ケア演習

介護福祉士実務者研修の医療的ケアを修了したからといって、実際にたん吸引などを行えるようになるわけではありません。 この後、実地研修を修了し、資格登録を行うと実際にケアを行えるようになります。

医療的ケアに試験はある?事前対策は?

医療的ケアにテストはあるのか、気になる方も多いでしょう。医療的ケアに筆記試験はありませんが、演習評価というものがあります。 医療的ケアは人命に直結する行為のため、評価項目の基準に満たない場合は不合格となります。

医療的ケア演習評価で不合格にならないためには、事前に対策が必要です。まず演習は、基礎知識を理解していることを前提に行われます。 そのため湘南国際アカデミーでは、演習までに通信添削課題のための学習、医療的ケア演習のWEB動画視聴を通した予習を受講生にお願いしております。

事前に何をポイントに予習したらよいか分かるよう評価項目シートをお渡ししていますので、ご安心くださいね。

不合格の場合、再度医療的ケア演習を受講する必要があります。再度受講するためには費用がかかる場合もありますので、再受講とならないためにも事前にしっかりと予習しておきましょう。

医療的ケアの免除条件

医療的ケアは介護福祉士実務者研修の必須科目ですが、所持資格によって受講が免除される場合があります。

医療的ケアの免除対象

・喀痰吸引等研修(1号・2号)修了者
・看護師、准看護士

湘南国際アカデミーの医療的ケア

湘南国際アカデミーでは、介護福祉士実務者研修の「医療的ケア」において、安心・安全に学べる環境を提供しています。シミュレーター(人体模型)を活用した実践に近い演習を行い、喀痰吸引や経管栄養など、現場で必要な技術をしっかりと習得できるカリキュラムを用意。講義で学んだ知識を確実に実践に活かせるよう、充実したサポート体制を整えています。

また、事前学習のためのオンライン教材や個別フォローを提供し、不安なく演習に臨めるよう徹底サポート。不合格を防ぐための予習指導や演習評価シートの活用により、受講生一人ひとりの成長をしっかり支援します。
介護現場で自信をもって医療的ケアを提供できる人材を目指し、ぜひ湘南国際アカデミーで学びましょう!

この記事の監修者
【経歴】
元学校法人九里学園 浦和短期大学実習指導担当、元学校法人帝京大学 帝京大学福祉・保育専門学校 講師。社会福祉法人神奈川社会福祉協議会かながわ福祉人材センターキャリア支援専門員などを経て、湘南国際アカデミー学院長へ就任。現場経験も豊富な教育のプロとして、心に響く講座が大人気。特に介護福祉士国家試験の受験対策講座においては受講生の合格率が95.5%(2024年5月現在)まで向上し、直前対策講座や模擬試験など数々の人気講座をプロデュース。
その他、次世代の教育者の育成にも力を入れており、湘南国際アカデミーの実務者研修教員講習会の講師を務め、今までに200名以上の教員育成の実績がある。執筆活動においては、湘南国際アカデミーの介護福祉士受験対策講座のテキストや同じく介護福祉士受験対策のeラーニング「受かるんです」をはじめ、過去には「うかる!介護福祉士合格コーチ」「現場に役立つ介護福祉士実習の手引き」などがある。

【所持資格】
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員

湘南国際アカデミー学院長:仲川 一清