
こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者や実務者研修、介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
2023年(令和5年)第35回介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まずは、解答を知りたいという方は、当校ホームページの「解答速報」をご覧ください。
このページでは、【こころとからだのしくみ】から出題された問題の解答・解説を致します。

<領域: こころとからだのしくみ>こころとからだのしくみ
問題 19
Hさん (75歳 男性)は,一人暮らしであるが, 隣人と共に社会活動にも積極的に参加し, ゲートボールや詩吟, 芸術活動など多くの趣味をもっている。 また,多くの友人から,「Hさんは,毎日を有意義に生活している」と評価されている。Hさん自身も友人関係に満足している。
ライチャード(Reichard, S.) による老齢期の性格類型のうち, Hさんに相当するものとして,適切なものを1つ選びなさい。
1 自責型
2 防衛型(装甲型)
3 憤慨型
4 円熟型
5 依存型 (安楽いす型)
解答:4
解説:ライチャードによる老年期の性格類型では、5つのタイプに分類されます。老いを受け入れつつも、社会活動に積極的であり、無理をしすぎてもいないタイプを円熟型をしており、選択肢4が正解です。
問題 20
大脳の後頭葉にある機能局在として, 適切なものを1つ選びなさい。
1 視覚野
2 聴覚野
3 運動野
4 体性感覚野
5 感覚性言語野 (ウェルニッケ野)
解答:1
解説:脳の場所による機能の違い(役割)を、機能局在と呼びます。後頭葉では、視覚の役割を担っており、眼からの情報が最初にとどくといわれています。
問題 21
立位姿勢を維持するための筋肉(抗重力筋) として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 上腕二頭筋
2 大胸筋
3 大腿四頭筋
4 僧帽筋
5 三角筋
解答:3
解説:大腿四頭筋は、太ももの前面の筋肉です。選択肢のなかでは、立位を維持する際に最も適切となります。
問題 22
廃用症候群 (disuse syndrome) で起こる可能性があるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 うつ状態
2 高血圧
3 関節炎
4 徘徊
5 下痢
解答:1
解説:廃用症候群とは、過度に安静にすることや、活動性が低下したことによる、心身に生じる様々な状態変化をさします。選択肢のなかでは、1が適切です。
問題 23
褥瘡の好発部位として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 側頭部
2 頸部
3 腹部
4 仙骨部
5 足趾部
解答:4
解説:褥瘡のリスク因子のひとつである「圧迫」が起こりやすい仙骨部は、褥瘡の好発部位の代表格となります。
問題 24
次のうち、口臭の原因になりやすい状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 唾液の増加
2 義歯の装着
3 歯周病 (periodontal disease)
4 顎関節症(temporomandibular joint disorder)
5 低栄養状態
解答:3
解説:歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。歯周病の原因菌がガスを放出することで、口臭を発生させます。歯肉や、歯を支える骨が溶けてしまう疾患であるため、介護職として、口臭の観察も大切となります。
問題 25
Jさん (82歳, 女性) は, 施設に入所している。 Jさんは車いすで食堂に来て、箸やスプーンを使って,自分で食事をしている。 主食は普通食,おかずは刻み食で全量摂取している。 最近, 車いすからずり落ちる傾向があり,首が後屈した姿勢で食事をし, むせることが多くなった。
Jさんが誤嚥をしないようにするための最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 食事回数の調整
2 座位姿勢の調整
3 使用食器の変更
4 食事の量の調整
5 食事場所の変更
解答:2
解説:首が後屈した姿勢で食事をし、むせることが多くなったという情報から、選択肢2が最初の対応として適切です。
問題 26
次のうち、誤嚥しやすい高齢者の脱水予防のために確認することとして,最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1 義歯の装着状態
2 上肢の関節可動域
3 睡眠時間
4 夜間の咳込みの有無
5摂取している水分の形状
解答:5
解説:誤嚥しやすい高齢者という問題文から、誤嚥を防ぎながらも脱水を予防するために、選択肢5が最も優先となります。
問題27
健康な成人の便の生成で,上行結腸の次に内容物が通過する部位として,正しいものを1つ選びなさい。
1 S状結腸
2 回腸
3 直腸
4 下行結腸
5 横行結腸
解答:5
解説:便は、上行結腸→横行結腸→下向結腸→S状結腸→直腸の順で、通過していきます。選択肢5が正解です。
問題 28
高齢者の睡眠薬の使用に関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 依存性は生じにくい。
2 翌朝まで作用が残ることがある。
3 食事後すぐの服用が望ましい。
4 アルコールと一緒に飲んでも効果は変わらない。
5 転倒の原因にはならない。
解答:2
解説:高齢者の服薬に関する留意点はいくつかありますが、薬の作用が強く出る、薬の作用が長く残る、副作用が強く出るなどがあります。選択肢のなかでは2が適切です。
問題 29
大切な人を亡くした後にみられる, 寂しさやむなしさ, 無力感などの精神的反応や, 睡眠障害,食欲不振, 疲労感などの身体的反応を表すものとして,適切なものを1つ選びなさい。
1 認知症(dementia)
2 グリーフ(grief)
3 リビングウィル(living will)
4 スピリチュアル (spiritual)
5 パニック障害 (panic disorder)
解答:2
解説:グリーフとは、悲嘆(ひたん)と訳され、喪失体験による、さまざまな身体的・心理的・社会的な反応のことです。これらをケアすることを、グリーフケアと呼びます。
問題 30
死が近づいているときの身体の変化として, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 瞳孔の縮小
2 筋肉の硬直
3 発汗
4 結膜の充血
5 喘鳴
解答:5
解説:喘鳴(ぜいめい)とは、呼吸をするときに、ヒューヒュー、ゼーゼーなどの音がすることです。死が近づいているときの喘鳴を死前喘鳴(しぜんぜいめい)と呼びます。
各科目ごとの解説はこちら
- 人間の尊厳と自立
- 人間関係とコミュニケーション
- 社会の理解
- こころとからだのしくみ(当ページ)
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- 医療的ケア
- 介護の基本
- コミュニケーション技術
- 生活支援技術
- 介護過程
- 総合問題
※引用:上記の各問題は、2023年(令和5年)第35回介護福祉士国家試験問題より抜粋
※この解答・解説は湘南国際アカデミー独自の見解によるものですので、実際の正解とは異なる場合があります。
※この速報の内容は事前の予告なく、内容を修正する場合があります。
※自己採点結果による「合否判定」のお問い合わせはお受けできませんので、ご了承ください。
