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ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の受験資格・日程・勉強法をまとめて解説

  • ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャー(介護支援専門員)になるには、年1回実施される「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、その後の実務研修・登録まで進む必要があります。
本記事では、試験の概要(出題範囲・合格基準・難易度)から、日程、受験申込の流れ、実務経験の数え方、受験資格、勉強法までをひとまとめに整理します。都道府県によって細部が異なるため、最終確認は必ず受験地の実施要項で行えるように導線も押さえます。

本記事は以下のデータを参照して執筆しています。
(参照:厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」)
(参照:厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況等」)

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の概要

まずは、試験の全体像(形式・分野・合格基準・難易度の傾向)を押さえることで、以降の準備がスムーズになります。

ケアマネジャー試験は正式には「介護支援専門員実務研修受講試験」といい、合格すると実務研修を受ける資格を得られます。つまり、試験合格だけではケアマネとして働けず、合格後の研修・登録までがセットです。

出題は制度理解と実務に直結する知識が中心で、介護保険のルールを「暗記」ではなく「要介護認定から給付、ケアマネジメントの流れまで一貫して説明できるか」が問われます。

試験内容と出題範囲

試験は「介護支援専門員実務研修受講試験」という位置づけで、実務研修に進むための入口です。多くの都道府県で五肢複択(5つの選択肢から正しいものを複数選ぶ)とマークシート方式が採用されています。

試験時間は120分、出題数は60問が一般的で、分野は大きく「介護支援分野」と「保健医療福祉サービス分野」に分かれます。前者は介護保険制度や要介護認定、ケアマネジメントの基本、後者は医療・福祉サービスの知識と連携が中心です。

ケアマネジャー試験の出題構成
分野主な内容問題数
介護支援分野介護保険制度の基礎、要介護認定、居宅・施設サービス計画25問
保健医療福祉サービス分野保健医療サービスの知識、福祉サービスの知識35問
合計60問

合格基準点と合格ライン

合格基準は、総合点だけでなく分野ごとの基準も同時に満たす形で運用されることが多いです。どちらか一方の分野で極端に落とすと、総合点が届いていても不合格になる可能性があります。

また、合格ラインは毎年同じ点数に固定されているわけではなく、問題の難易度に応じて補正されます。各分野の正答率70%程度が目安ですが、過去の基準点だけを目標にすると、難化した年に崩れやすいので注意が必要です。

合格率・難易度の推移

合格率は年によって上下しますが、近年は10〜30%台で推移しやすく、決して易しい試験ではありません。受験者の多くが現場経験者であることを踏まえると、知識の精度と整理力が強く求められる試験だと言えます。

ケアマネジャー試験 合格率の推移(過去7回)
年度(回)受験者数合格者数合格率合格基準点
2024年度(第27回)53,699人17,228人32.1%43点(18点/25点)
2023年度(第26回)56,494人11,844人21.0%41点(17点/24点)
2022年度(第25回)54,406人10,328人19.0%40点(18点/26点)
2021年度(第24回)54,290人12,662人23.3%39点(14点/25点)
2020年度(第23回)46,415人8,200人17.7%35点(13点/22点)
2019年度(第22回)41,049人8,018人19.5%41点(16点/25点)
2018年度(第21回)49,333人4,990人10.1%35点(13点/22点)

(出典:厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況等」)

江島一孝
介護福祉士・介護支援専門員

【監修者コメント】
2024年度(第27回)の合格率32.1%は2018年度以降で最も高い水準でした。しかし「易しくなった」と判断するのは危険です。
分野別基準を両方クリアしなければ不合格になる構造は変わりません。
私自身が試験を受験した経験と、初任者研修実務者研修介護福祉士受験対策の講師として介護保険制度を日々教えてきた立場から言えるのは、数字の暗記より「介護保険の目的と仕組みの流れ」を腹落ちさせることが合格への近道だということです。
制度をストーリーとして理解できると、五肢複択の選択肢に含まれる「ひっかけ」に気づきやすくなります。
(参照:厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況等

ケアマネジャー試験の日程とスケジュール(令和8年度)

ケアマネ試験は原則年1回のため、申込開始から合格発表までの流れを先に把握して、書類準備と学習の締切を逆算します。

2026年度(第29回)神奈川県介護支援専門員実務研修受講試験日程

試験日:2026年10月11日(日)
合格発表:2026年11月24日(火)予定
受験申込期間:2026年6月1日(月)~6月30日(火)当日消印有効(神奈川県の例)
試験案内配布場所:各市区町村介護保険担当課、各市区町村社会福祉協議会、(福)神奈川県社会福祉協議会等
※試験案内は無料で配布しています。
問題数/試験時間:60問/120分
試験会場:試験会場は試験本部が決定し、受験票に記載いたします。
受験手数料:13,400円(受験手数料12,000円+試験問題作成事務手数料1,400円)(神奈川県の例)
※申込期間・手数料は都道府県によって異なります。必ず受験地の実施要項を確認してください。

(参照:神奈川県社会福祉協議会・福祉研修センター「神奈川県介護支援専門員実務研修受講試験

申込期間・試験日・合格発表の目安

例年の目安としては、上記の表にあるように願書配布が春から初夏、申込期間が初夏に約1か月、試験が10月頃、合格発表が11月下旬〜12月頃に設定されることが多いです。ただし、これはあくまで目安で、都道府県によって日程は前後します。

ケアマネジャー試験の受験資格

受験資格は制度改正で厳格化されており、該当する資格・職種と実務経験要件を満たすかの確認が必須です。

法定資格保有者の要件

法定資格保有者のルートでは、看護師、介護福祉士、社会福祉士、理学療法士・作業療法士など、対象となる国家資格等を持ち、その資格に基づく対人援助業務で実務経験を積むことが求められます。資格を持っているだけで自動的に受験できるわけではありません。

ケアマネジャー試験 受験資格対象の国家資格一覧
分野対象国家資格
医療系医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士
福祉系社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士
その他医療系あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士を含む)

上記いずれかの国家資格に基づく業務に、通算5年以上かつ従事日数900日以上の実務経験が必要です。
(出典:厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」)

相談援助業務の要件

相談援助業務のルートは、生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員など、制度上「相談援助」を担う職種として一定の実務経験がある場合に該当します。ポイントは、相談援助が付随業務ではなく本来業務として位置づいていることです。こちらも通算5年以上・900日以上の従事実績が必要です。

ケアマネジャーになるまでの流れ

試験合格はスタート地点で、実務研修の修了と登録・証の交付まで完了して初めてケアマネとして就業できます。

ケアマネジャー(介護支援専門員)になる道のりは、試験合格だけで終わりません。合格後に実務研修を修了し、都道府県へ登録申請を行い、介護支援専門員証の交付を受けて初めてケアマネとして業務に就けます。

試験合格後の実務研修

実務研修は、ケアマネジメント実務に必要な知識と技能を身につけることが目的です。試験で問われる制度知識を、実際の支援の組み立てや多職種連携に落とし込む場だと考えると理解しやすいです。

研修は講義に加えて演習、実習などで構成されることが一般的です。特に演習では、アセスメントからケアプラン作成、モニタリングの視点までを一連で扱うため、試験で覚えた用語が「使える知識」に変わります。

資格登録と介護支援専門員証の交付

研修修了後は、都道府県の介護支援専門員資格登録簿への登録申請を行います。ここまで完了して初めて、制度上の「介護支援専門員」として位置づきが確定します。

登録申請には期限が定められている場合があります。修了後に時間が空きすぎると手続きが複雑になったり、再度の対応が必要になったりする可能性があるため、研修修了後は早めに申請準備を進めてください。

登録後に介護支援専門員証が交付され、就業や配置の前提になります。証には更新や再交付などの手続きもあるため、交付後も保管と有効期間の管理を意識しておくと安心です。

江島一孝
介護福祉士・介護支援専門員

【監修者コメント】
実務研修修了後の登録申請には「研修修了日から3か月以内」という期限があります。
私が取得した際も手続きのタイミングには注意が必要でした。
また、介護福祉士養成や実務者研修の受講生を見ていても、資格取得後の登録手続きを後回しにして期限を過ぎてしまうケースは決して珍しくありません。
合格の達成感の中でも、研修修了後はすぐに必要書類を確認し、速やかに申請を進めることをお勧めします。
(参照:厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」)

ケアマネジャー試験の勉強方法

試験は出題範囲が広いので、学習の軸(テキスト→過去問→弱点補強)を作り、得点効率の高い順に仕上げることが重要です。

ケアマネジャー試験対策は、やみくもに覚えるより、学習の型を決めたほうが成果が出やすいです。基本はテキストで全体像を掴み、過去問で出題のされ方を理解し、弱点をピンポイントで補強する流れが最短です。

五肢複択は、知識が曖昧だと最後に2択で迷い続けて失点しがちです。逆に言えば、制度の目的や定義、手続きの順番が腹落ちすると、選択肢の違和感に気づけるようになり、得点が伸びます。

また、分野別基準が意識される試験では、得意分野の深掘りよりも苦手分野の底上げが優先です。満点を目指すより、落とさない設計で合格点を安定させるのが現実的な戦略になります。

独学の進め方と勉強時間の目安

学習期間は3〜6か月を目安に組む人が多く、仕事と両立するなら早めに着手するほど有利です。平日は短時間でも毎日触れ、休日に演習量を確保する形が継続しやすいです。

初学者は、介護保険制度や用語の理解から入り、図や流れで整理すると覚えやすくなります。経験者は過去問中心で、正解できても根拠を説明できない論点をテキストに戻って埋める方法が効率的です。

スケジュールは「申込」ではなく「試験日」から逆算して作ります。直前期は新しい教材に手を出すより、過去問の取りこぼしを減らすことに時間を使うほうが得点に直結します。

過去問の使い方と対策の優先順位

過去問は、最初から年度別で通し演習をするより、分野別に解いて論点の型を掴むのが先です。解説では正解の根拠だけでなく、なぜ他の肢が誤りなのか、制度趣旨や定義まで確認すると再現性が上がります。

次の段階で、年度別に時間を測って解きます。60問を120分で解くには、迷う問題を引きずらない判断が必要なので、解く順番や見直しのルールも過去問演習で固めると本番で崩れにくいです。

優先順位は、介護保険制度、要介護認定、給付とサービス、ケアマネジメント、医療連携のように出題が安定している分野からです。頻出を固めてから周辺論点を広げると、五肢複択でも消去法が効きやすくなります。

講座・通信の活用ポイント

独学が不安な場合は、通学・通信・オンライン講座を使う選択肢があります。重要なのは「受けること」自体ではなく、学習を継続し、弱点を潰す仕組みがあるかです。

講座選びでは、教材が最新制度に更新されているか、過去問解説が根拠まで踏み込んでいるか、質問対応や添削、模試、学習管理のサポートがあるかを確認すると失敗が減ります。制度改正の影響が大きい試験なので、更新頻度は特に重要です。

合格率の表示は参考になりますが、母数や受講条件で数字の意味が変わります。自分の生活リズムで続けられる形式か、演習量を確保できるかを軸に選ぶと、結果として合格に近づきます。

主な受験対策講座の種類と特徴

ケアマネジャー試験の受験対策講座は、大きく「通学型」「通信型」「オンライン型」の3種類があります。それぞれに特徴があり、仕事や生活スタイルによって合う形式が異なります。

受験対策講座の種類と特徴比較
種類主な特徴向いている人
通学型講師に直接質問できる。学習ペースを強制できるため継続しやすい独学での継続に不安がある人、質問環境を重視する人
通信型(テキスト中心)自分のペースで進められる。移動時間や隙間時間を活用しやすい仕事が不規則で通学が難しい人、マイペースで学びたい人
オンライン型(動画講義)繰り返し視聴できる。通学型に近い講義体験をどこでも受けられる通学の時間が取れないが講義形式で学びたい人

講座を選ぶ際は、受講費用・教材の最新性・模試の有無・質問サポートの充実度を比較することが重要です。介護保険制度は毎年改正が入るため、テキストが最新年度に対応しているかの確認は必須です。

江島一孝
介護福祉士・介護支援専門員

【監修者コメント】
私がケアマネジャー試験を受験した際は、介護保険制度の「なぜそうなっているのか」という背景まで理解することを意識しました。
初任者研修実務者研修介護福祉士受験対策の講師として、多くの受講生と向き合ってきた経験から言えるのは、どんな学習形式を選んでも「正解の根拠を自分の言葉で説明できるか」を基準にアウトプットする習慣が定着率を大きく変えるということです。
講座はあくまで道具であり、使い切る意志と仕組みが合否を分けます。

ケアマネジャー試験についてよくある質問

受験資格の代表的な疑問と制度面の不安について、要点をQ&A形式で整理します。

ケアマネジャー試験は、学習以前に受験資格でつまずくケースが少なくありません。職種名や資格名だけで判断しにくい部分があるため、よくある疑問を先に解消しておくと手続きがスムーズです。

また、制度改正が起こり得る分野のため、古い情報が検索結果に混ざりやすい点も特徴です。迷ったら、受験地の実施要項と担当窓口への確認に立ち戻るのが最短ルートになります。

Q1.
社会福祉士・看護師はケアマネジャー試験の受験資格に含まれますか?
A

社会福祉士・看護師はいずれも受験資格の対象となる国家資格に含まれます。ただし、資格を持っているだけでは受験できません。その資格に基づく対人援助業務で、通算5年以上・従事日数900日以上の実務経験を満たす必要があります。判断に迷う場合は、受験地の担当窓口に事前相談することをお勧めします。

Q2.
ケアマネジャーの資格が廃止される予定はありますか?
A

現時点で介護支援専門員の資格が廃止されるという公的な発表はありません。噂や個人ブログの情報ではなく、厚生労働省などの公式情報を確認する姿勢が最も重要です。超高齢社会が進む中でケアマネジャーの役割は重要性が増しており、制度廃止よりも機能強化の方向で議論が進んでいます。

Q3.
無資格・未経験からケアマネジャーになるには最短何年かかりますか?
A

無資格・未経験の場合、最短で約8年かかります。まず3年以上の実務経験と実務者研修を修了して介護福祉士を取得し(最短3年)、その後さらに5年以上・900日以上の実務経験を積んでケアマネジャー試験の受験資格を得る流れです。介護職員初任者研修を先に取得すると実務者研修の一部科目が免除されるため、効率よくキャリアを積めます。

Q4.
ケアマネジャー試験の合格基準点は毎年変わりますか?
A

はい、合格基準点は毎年固定ではなく、問題の難易度に応じて補正されます。目安は各分野で正答率70%程度ですが、難しい年は基準が下がり、易しい年は上がります。また、「介護支援分野」と「保健医療福祉サービス分野」の両分野でそれぞれ基準点を超える必要があるため、どちらか一方でも基準を下回ると不合格になります。偏りのない学習が重要です。

Q5.
ケアマネジャーの資格は更新が必要ですか?
A

はい、介護支援専門員証は5年ごとの更新制です。更新には都道府県が実施する法定研修(更新研修)の受講が必要で、初回は88時間以上、2回目以降は最低32時間以上が目安です。更新を怠るとケアマネジャーとしての業務が行えなくなるため、証の有効期限の管理が重要です。研修費用や必要書類は都道府県によって異なりますので、受験地の案内を必ず確認してください。

まとめ

ケアマネ試験は「受験資格の確認」と「広い範囲の得点設計」を同時に進めるのが合格への近道です。

ケアマネジャー試験は、まず受験資格と実務経験の算定を正しく確認し、申込に間に合うよう書類準備を進めることが出発点です。ここでつまずくと、学習を積み上げても受験できないリスクがあります。

試験対策では、分野別基準を意識して苦手分野を作らず、テキストで全体像を掴んだうえで過去問を反復し、根拠まで理解して曖昧さを減らすことが重要です。五肢複択は「なんとなく知っている」が通用しません。

日程や提出先、必要書類、算定ルールは都道府県ごとに違いがあるため、最後は必ず受験地の実施要項で確認してください。要項を起点に準備と学習を組み立てれば、手続きと得点の両方で取りこぼしを減らせます。

ケアマネジャー(介護支援専門員)に関しての詳細は、以下のページをご覧ください

☑ケアマネジャーとは|役割・仕事内容・資格について解説

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この記事を書いた人
介護老人福祉施設に10年在籍し、研修受け入れ担当として年間100名以上の研修生を指導。
湘南国際アカデミーでは初任者研修・実務者研修・介護福祉士受験対策の講師を務めるほか、受験対策テキストの執筆も担当。
介護技能実習評価試験評価者として外国人介護士の受け入れ支援、事業所向けスキルアップ研修のプロデュースなど、人材確保・育成・定着に向けた幅広い活動を展開している。
江島 一孝
藤沢校・横須賀校・海老名校・相模大野校・横浜戸塚校・横浜馬車道関内校・小田原校・大和校・横浜二俣川校
【所持資格】
介護福祉士・介護福祉士実習指導者・介護支援専門員・福祉用具専門相談員・介護技能実習評価試験評価者
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