看護助手の職務経歴書は、担当してきた業務範囲が職場ごとに異なるため、「何年・どの現場で・何をしてきたか」を具体的に伝えることが重要です。採用担当者が入社後の活躍をイメージできるよう、経験内容を整理して書く必要があります。本記事では、各項目の書き方・コツ・コピペ可能なテキスト見本・NG例の直し方・提出時の注意点まで、一つの流れで解説します。
☑ 職務経歴書の基本構成(5項目・各パートの目安量)
☑ 担当業務の「弱い書き方 vs 強い書き方」比較表
☑ 職務経歴書 vs 履歴書の差分一覧(何をどちらに書くか)
☑ コピペ可能なテキスト見本(完全形・サンプル)
☑ 提出前チェックリストと送付時のマナー
看護助手の志望動機の書き方・例文はこちら
採用担当者が職務経歴書で見ているポイント
看護助手は医療行為を行わず、看護師や医療チームを支える補助職として幅広い業務を担います。採用側が見ているのは、応募者がどの現場で・どの程度の負荷の中で・どんな役割を担っていたかです。病院の病床規模・急性期か回復期か・外来か病棟かで求められる動き方が変わるため、環境の情報がそのまま評価材料になります。
もう一つの評価ポイントは安全配慮とチーム連携です。看護助手は医療行為をしない代わりに、患者さんの小さな変化に早く気づき、看護師へ正確に報告することが重要になります。報連相のしかたや転倒予防・感染対策などの行動が具体的に書けているほど、入職後の安心感につながります。
職務経歴書の基本構成|5項目と各パートの目安量
| 項目 | 書くべき内容の要点 | 目安量 |
|---|---|---|
| ① 職務要約 | 在籍年数・施設形態(病院・クリニック等)・配属(病棟・外来等)・担当の軸・強みを一言 | 2〜4行(100〜150字) |
| ② 職務経歴 | 施設名(正式名称)・在籍期間・雇用形態・病院全体と病棟の病床数・診療科・勤務体制 | 5〜8行 |
| ③ 担当業務 | 業務名を分解して箇条書き。頻度・件数・担当範囲を添える。実際に担当したものだけ記載 | 8〜12行 |
| ④ 保有資格・研修 | 資格名・取得年月・現場での活用を一言添える。院内研修も含めて記載 | 3〜5行 |
| ⑤ 自己PR | 結論(強み)→根拠エピソード→成果や変化→応募先への貢献で締める | 150〜250字 |
読みやすく評価されやすい職務経歴書にするには、職務要約で結論を先に示し、職務経歴で勤務環境を明確にし、担当業務で具体的な動きを分解して見せるのが基本です。採用担当者は短時間で複数名の書類を確認するため、情報を探しやすく配置することが評価に直結します。
職務経歴書と履歴書の差分|何をどちらに書くか
履歴書と職務経歴書で同じことを繰り返すと情報量が増えず、評価も上がりません。それぞれの役割を理解して差分を作ることが重要です。
| 項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 職歴 | 勤務先・在籍期間・雇用形態の事実 | 病床数・診療科・病棟特性・勤務体制の詳細 |
| 業務内容 | 職種名のみ(看護助手) | 担当業務を分解・数字・頻度・範囲まで記載 |
| 強み・自己PR | 短い欄(簡潔に) | 根拠エピソード・成果・工夫を深掘りして記載 |
| 資格 | 資格名・取得年月 | 取得した理由・現場での活用方法を追記 |
| 志望動機 | 記載する | 不要(職務経歴書には書かない) |
各項目の書き方と書き方のコツ
職務要約の書き方
職務要約は2〜4行で、これまでの経験を一読で理解できる形にまとめます。ポイントは在籍年数・施設形態・配属・担当の軸・強みをセットで書くことです。
急性期病院の内科病棟にて看護助手として4年間勤務。食事・排泄・入浴介助に加え、検査搬送や環境整備、物品管理を担当。患者さんの小さな変化を見逃さない観察と、迅速な報連相を強みとする。
職務経歴(勤務先・期間・病床規模)の書き方
勤務先の正式名称・在籍期間・雇用形態・配属部署を正確に記載します。略称は使わず正式名称にすることが基本です。次に病床規模を明記します。病院全体の病床数に加え、所属病棟の病床数・診療科・急性期や回復期などの病棟特性を補足すると経験の輪郭がはっきりします。可能な範囲で勤務体制(例:日勤帯は看護師◯名、看護助手◯名)も書けると即戦力度の判断材料になります。
医療法人◯◯会 ◯◯病院 /在籍期間:20XX年X月〜20XX年X月(正職員)
病床数:病院全体◯◯床 /配属:内科・消化器内科病棟(◯◯床・急性期)
診療科:内科・消化器内科・外科
勤務体制:日勤帯 看護師◯名・看護助手◯名
担当業務の書き方|数字と具体性が評価を分ける
担当業務は読み手が比較しやすいように業務を分解して並べます。ポイントは頻度・件数・担当範囲を添えることです。数字は「正確さ」よりも「比較できる形」を作ることに意味があります。以下の比較表を参考にしてください。
| 業務カテゴリ | △ 弱い書き方(評価されにくい) | ◎ 強い書き方(評価されやすい) |
|---|---|---|
| 食事介助 | 食事介助を担当 | 食事介助(1回あたり約8名)・配膳下膳・むせの有無を観察し看護師へ共有 |
| 移送・搬送 | 患者の移送を担当 | 検査室・リハビリ室への搬送(車椅子・ストレッチャー、1日約5件) |
| 環境整備 | 清掃・整備を担当 | 担当病室の清掃・リネン交換(1日◯室)・手指衛生の徹底・感染廃棄物の分別 |
| 物品管理 | 物品補充を担当 | 消耗品の在庫確認・補充(週2回定期確認)・欠品防止のための補充記録管理 |
| 排泄介助 | 排泄介助を担当 | トイレ誘導・おむつ交換・陰部洗浄(プライバシーへの配慮と声かけを徹底) |
また、安全と感染対策に関わる行動は積極的に書くべき項目です。手指衛生・個人防護具の着脱・転倒予防の声かけなどは、施設が変わっても求められるため、再現性の高い強みとして評価されます。

介護福祉士
キャリアアドバイザー
【監修者コメント】
採用担当の経験から、職務経歴書で最も差が出るのが「担当業務の具体性」です。「食事介助を担当」と書いてある書類と、「食事介助は1回あたり約8名、むせの有無を観察して看護師へ共有することを徹底」と書いてある書類では評価の差が一目瞭然です。
件数・人数・頻度が正確に分からなくても「約」「おおむね」でも十分です。数字があるだけで経験の厚みが伝わります。
保有資格・研修の書き方
資格名と取得年月をセットで整理し、見やすく並べます。看護助手は無資格でも応募できる場合が多い一方で、資格は基礎知識と学習習慣の証明になるため、漏れなく記載することが大切です。院内研修も含め、感染対策・移乗・認知症対応など応募先の業務に近いテーマを優先して記載します。
・介護職員初任者研修(20XX年X月取得)移乗・介助の安全手順と感染対策の基礎を習得
・看護助手実務能力認定試験(20XX年X月合格)
・院内感染対策研修(20XX年X月受講)清拭物品の取り扱い手順の見直しに活用
自己PRの書き方
自己PRは「結論(強み)→根拠エピソード→成果や変化→応募先への貢献」の順で書きます。読み手が知りたいのは性格ではなく「同じ状況で同じ行動ができるか」なので、行動ベースで書くのがコツです。看護助手で評価されやすい強みは、報連相・傾聴・チーム連携・安全配慮・優先順位付けです。最後は応募先に合わせて貢献の方向性を合わせると説得力が増します。
忙しい時間帯でも安全確認を省かず、患者さんの表情・食欲・歩き方の変化に気づいた際は状況を整理して看護師へ即共有することを徹底してきました。転倒リスクの高い患者さんには移乗前の声かけのタイミングを統一し、病棟内での注意喚起に貢献しました。入職後は急性期の流れに沿った動き方を早期に習得し、環境整備と物品管理を正確に行うことで、看護師の方々がケアに集中できる体制づくりに貢献したいです。

国家資格キャリアコンサルタント
【監修者コメント】
キャリア支援の中で気づいたことは、自己PRで「コミュニケーション力があります」と書いている方が非常に多いのですが、それだけでは採用担当者には何も伝わらないということです。「患者さんの食欲が落ちていることに気づき、時間と食事量を添えて看護師へ報告した」のように行動で示すだけで、一気に説得力が上がります。湘南国際アカデミーでは就職・転職サポートも行っており、書類添削もお気軽にご相談いただけます(参照:厚生労働省「介護人材確保の現状について」)。
看護助手の職務経歴書 テキスト見本(完全形サンプル)
以下は記入例の完全形サンプルです。自分の実績・施設情報・担当業務に置き換えて使用してください。◯◯の部分を自分の情報に差し替えるだけで骨格が完成します。
【職務要約】
急性期病院の内科病棟にて看護助手として4年間勤務。食事・排泄・入浴介助に加え、検査搬送・環境整備・物品管理を担当。患者さんの小さな変化を見逃さない観察と、迅速な報連相を強みとする。
【職務経歴】
医療法人◯◯会 ◯◯病院(病院全体◯◯床)/20XX年X月〜20XX年X月(正職員)
事業内容:一般内科・消化器内科・外科・整形外科
配属:内科・消化器内科病棟(◯◯床・急性期)
勤務体制:日勤帯 看護師◯名・看護助手◯名(2交代制)
【担当業務】
・食事介助(1回あたり約8名)・配膳下膳・むせの有無を観察し看護師へ共有
・排泄介助(トイレ誘導・おむつ交換)プライバシーへの配慮と声かけを徹底
・清拭・入浴介助の補助・口腔ケア準備
・移乗介助・歩行見守り・転倒リスク患者への声かけ統一
・検査室・リハビリ室への搬送(車椅子・ストレッチャー、1日約5件)
・病室環境整備・リネン交換(担当◯室)
・消耗品の在庫確認・補充(週2回定期確認)・欠品防止のための補充記録管理
・感染廃棄物の分別・医療廃棄物の適切な処理
・手指衛生・個人防護具の着脱手順の遵守
【保有資格・研修】
・介護職員初任者研修(20XX年X月)移乗・介助の安全手順と感染対策の基礎を習得
・院内感染対策研修(20XX年X月受講)清拭物品の取り扱い手順の見直しに活用
・移乗介助安全研修(20XX年X月受講)
【自己PR】
忙しい時間帯でも安全確認を省かず、患者さんの表情・食欲・歩き方の変化に気づいた際は状況を整理して看護師へ即共有することを徹底してきました。転倒リスクの高い患者さんには移乗前の声かけのタイミングを統一し、病棟内での注意喚起に貢献しました。入職後は急性期の流れに沿った動き方を早期に習得し、環境整備と物品管理を正確に行うことで、看護師の方々がケアに集中できる体制づくりに貢献したいです。
職務経歴書を書くコツ|採用評価を上げる3つの視点
① 経験年数と業務範囲を数字で示す
経験年数は必須ですが、年数だけでは習熟度は判断できません。病床数・担当患者数・介助件数・搬送件数・環境整備の担当範囲など、可能なものを数字で添えると業務量が具体化されます。数字は「正確さ」よりも「比較できる形」を作ることに意味があります。多忙な体制で一定の業務量を回していた事実は、段取り力や優先順位付けの説得力を高めます。
② コミュニケーションを行動で具体化する
「コミュニケーション力」は抽象語で書くと弱く見えます。傾聴・声かけ・説明の工夫・意思疎通が難しい患者さんへの関わりなど、場面を切り取って行動で説明するのが効果的です。看護助手で特に評価されるのは報連相の質です。「普段と違う呼吸や表情に気づいたら、時間と状況を添えて看護師へ報告」「介助方法が不明な時は必ず相談し、独断で実施しない」など、安全につながる動きは強いアピールになります。
③ 実績・工夫・学んだことを「課題→行動→変化」で書く
看護助手は成果が数値化しにくい仕事ですが、実績は作れます。業務改善の工夫(動線の見直し・物品補充のルール化)・安全配慮(転倒予防の声かけの徹底)・チーム貢献(新人フォロー・申し送り補助)などは立派な実績です。大事なのは課題→行動→変化の順で書くことです。「物品不足で探す時間が発生していたため、補充基準を決めた」のように書くと、現場で考えて動ける人材だと伝わります。
未経験職へ転職する場合の職務経歴書の書き方
未経験職に応募する場合は、看護助手の経験を「その職種でも使えるスキル」に翻訳して伝えることが重要です。業務名をそのまま並べるだけだと評価につながりにくいため、以下のように汎用スキルへ言い換えます。
| 看護助手での経験 | 汎用スキルへの翻訳 | 活かせる職種例 |
|---|---|---|
| 移送・物品管理 | 段取り力・優先順位付け・在庫管理 | 事務職・総務・物流 |
| 介助・声かけ | 相手に合わせたコミュニケーション・傾聴力 | 接客・受付・介護職 |
| 報連相の徹底 | リスク管理・チームワーク・情報共有力 | 一般事務・医療事務 |
| 感染対策・手順遵守 | ルール遵守意識・正確性・集中力 | 製造・検査・食品 |
| 転倒予防・安全確認 | リスク察知力・安全配慮・観察力 | 介護福祉士・看護師 |
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提出前・送付時の注意点
内容が良くても、誤字脱字や書類の体裁で評価を落とすことがあります。提出前に以下のポイントを確認しましょう。
| チェック項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| □ 誤字脱字・病院名の表記ゆれ | 施設名の略称は使わず正式名称で。音読すると助詞の抜けも発見しやすい |
| □ 年月のズレ | 在籍期間の開始・終了年月が正確か。日付が提出日になっているか |
| □ 数字の一致 | 病床数・担当人数などが履歴書と矛盾していないか |
| □ 語尾の統一 | 「〜しました」「〜担当」「〜を行う」など語尾が混在していないか |
| □ 文字量のバランス | A4用紙1〜2枚に収まっているか。余白があるか(詰め込みすぎない) |
送付時は、A4が折らずに入るサイズの白封筒を選び、書類は上から添え状・履歴書・職務経歴書の順にそろえてクリアファイルに入れます。封筒の左端に赤ペンで「応募書類在中」と記載し、病院名は略称を使わず正式名称で記載することがマナーです。
看護助手の職務経歴書に関するよくある質問
- Q1.看護助手の職務経歴書は何枚・何字が適切ですか?
- A
基本はA4用紙1〜2枚です。経験年数が短い場合(3年未満)は1枚、複数施設・長期の場合は2枚以内にまとめます。文字量より読みやすさを優先し、箇条書きを活用して余白を確保しましょう。詰め込みすぎると採用担当者が読む気を失いやすくなります。
- Q2.担当業務の件数や人数が正確に覚えていない場合はどうしますか?
- A
「約◯名」「おおむね◯件」など概算で記載して問題ありません。完全な正確さより「業務のペースが伝わること」が目的です。例えば「食事介助は1回あたり約6〜8名」「搬送は1日4〜6件程度」のように範囲で記載すると自然です。数字があるだけで経験の厚みが伝わります。
- Q3.資格がない場合、看護助手の職務経歴書の資格欄はどう書きますか?
- A
資格欄に「なし」と書かずに、取得予定や受講中の研修を記載しましょう。「介護職員初任者研修(受講予定)」「院内感染対策研修(受講済み)」なども立派な資格欄の材料です。学習意欲が伝わるだけで未経験者の評価は上がります。資格は必須ではありませんが、湘南国際アカデミーでは神奈川県内11校舎で初任者研修を開講しており、首都圏サテライト校でも順次開校予定です。
- Q4.複数の施設を経験している場合、どこまで詳しく書きますか?
- A
直近の勤務先を最も詳しく書き、古いほど簡略化するのが原則です。直近:担当業務を箇条書きで8〜12行、2施設前:業務の概要を3〜5行、3施設前以降:勤務先と在籍期間のみでも問題ありません。ただし、特殊な部署(手術室・ICU・中央材料室など)の経験は古くても記載する価値があります。
- Q5.看護助手から異業種へ転職する場合の職務経歴書はどう書きますか?
- A
業務名をそのまま書くのではなく「汎用スキルへの翻訳」が重要です。移送・物品管理→段取り力・優先順位付け、介助業務→相手に合わせたコミュニケーション、報連相の徹底→リスク管理とチームワークとして言い換えます。応募職種で求められる能力に合わせてエピソードを選び、「なぜ看護助手の経験がこの職種で活きるか」を具体的に示すことで納得感が生まれます。
まとめ
看護助手の職務経歴書で最も大切なのは、経験年数・配属・病床規模・担当業務を具体化し、採用側が再現性を判断できる情報に整えることです。在籍年数だけでなく施設形態・配属・担当業務をセットで書くことで経験の輪郭が明確になります。
強みは抽象語ではなく、報連相や安全配慮などの行動で示すと評価されます。担当業務の比較表・テキスト見本・未経験職への翻訳表を活用して、「入社後の活躍が想像できる一枚」に仕上げましょう。提出前チェックと送付マナーまで整え、安心して選考に臨める状態にしてください。
看護助手の志望動機の書き方・例文はこちら
看護助手の給料・手取り・年収はこちら
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訪問介護のサービス提供責任者、デイサービス所長兼相談員を経て、現在はキャリアアドバイザーとして求職者の就労サポートと企業支援を担当。
採用担当経験を活かした面接対策にも定評がある。






