介護職員初任者研修は、高校生も受講できます。制度上、年齢・学歴・性別の制限はなく、スクールが独自に設ける条件(多くは16歳以上)を満たせば申し込みが可能です。
本記事では、高校生でも受講できるのかという疑問に答えつつ、メリット・受講要件・費用・取得までの手順をわかりやすく整理します。学業と両立しながら将来の選択肢を広げたい人に向けて、失敗しにくい進め方も紹介します。
介護職員初任者研修の概要:資格取得で広がる将来の可能性
介護職員初任者研修は、未経験でも介護の基本を段階的に学べるように設計された研修で、修了すると「学んだこと」を公的に証明できます。高校生のうちに触れておくと、進学や就職の選択肢を考える材料が増えます。
初任者研修は、介護現場で必要な知識と基本技術をおよそ130時間で学び、最後の修了評価(筆記)に合格すると修了証明書が発行される仕組みです。介護が初めてでも理解できるよう、介護の考え方から生活支援の基本まで順番に積み上げます。(参照:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」)
学ぶ中核は、単に手順を覚えることではなく、尊厳の保持と自立支援、安全配慮、そしてコミュニケーションです。例えば「手伝えば早い場面」でも、利用者の力を引き出す支援のほうが、その人の生活を長く守れることがあります。初任者研修はこの発想を土台にします。
高校生にとっての価値は、介護職に就くかどうかを決める前に、現場で求められる視点を具体的に知れる点です。向き不向きを早く確認でき、将来介護福祉士など上位資格へ進む場合も、学習がつながりやすくなります。

介護福祉士・ケアマネジャー
【監修者コメント】
湘南国際アカデミーでは、毎年高校生の受講生も在籍しています。最初は少し緊張気味の方が多いですが、クラスのメンバーと実技を繰り返すうちに、介護の仕事を身近に感じてもらえることが多いです。早い段階で現場の視点に触れることは、将来の進路選択でも大きな強みになります。
高校生が取得するメリット
高校生のうちに初任者研修を修了しておくと、進路の選択肢が増えるだけでなく、学びを根拠にして行動できるようになります。ここでは代表的なメリットを2つに分けて整理します。
初任者研修のメリットは、資格そのものよりも、学んだ内容が行動や判断の質を上げる点にあります。介護は人の生活に直接関わるため、善意だけでは安全を守れない場面もあります。研修で根拠を学ぶことで、早い段階から「安全に配慮した手伝い方」「相手の気持ちを守る声かけ」が身につきます。
また、高校生の時点で経験や実績は作りにくいですが、研修修了は努力を形にしやすい実績です。進学でも就職でも、志望理由を具体化しやすくなり、周囲の大人に説明するときも説得力が増します。
就職活動でアピールできる強みになる
無資格の状態と比べて、初任者研修の修了は介護の基礎理解と学習意欲を示しやすい強みになります。介護施設のアルバイトや卒業後の就職では、利用者への接し方や事故防止の意識が評価されやすく、研修で学んだ「安全配慮」「尊厳の考え方」が土台になります。
介護の仕事は、優しさだけでなく観察力と報連相が重要です。例えば、いつもと違う表情や食事量の変化に気づけるか、無理な介助をしそうなときに声を上げられるかが安全を左右します。初任者研修は、こうした基本姿勢を言語化して学べる点が強みです。
面接では「資格を取りました」で止めず、学びの中身を具体化すると伝わります。実技演習で意識したこと(声かけの順番、動作前の説明、利用者のペースを待つ姿勢)や、将来像(現場経験を積み介護福祉士を目指す、医療職と連携できる人材になりたい)をセットで語ると評価につながりやすいです。
福祉・医療系進学への第一歩として有利になる
福祉系の専門学校や大学へ進学する場合、初任者研修で用語や考え方に触れていると授業への接続が良くなります。初学者がつまずきやすい「自立支援」「尊厳」「チームケア」といった概念を、先に体験的に理解できるためです。
上位資格を見据える場合も、早期スタートは有利です。高校在学中に国家資格の介護福祉士を取得することは基本的にできませんが、初任者研修で土台を作っておくと、卒業後に現場へ入った際の学びが速くなります。
進学理由書や面接では、具体的な学習経験が強い材料になります。例えば「高齢者の生活を支えるには、できないことを代わりにするのではなく、できる力を引き出す支援が必要だと学んだ」など、研修で得た視点を自分の言葉にして説明できると説得力が上がります。
年齢制限と保護者の同意は必要?受講要件を確認しよう
初任者研修は受講条件が比較的ゆるく、高校生でも受講できることが多い一方で、未成年の申込みには追加手続きが発生しやすいのが実情です。スクールごとの規定を前提に、確認ポイントを押さえましょう。
制度上は、年齢や学歴などの条件が厳しく設定されていないケースが多く、高校生でも受講できることがあります。ただし、研修は講義だけでなく演習も含むため、理解力だけでなく通学や時間管理の面で無理がないかが重要です。
未成年の場合、契約や緊急時対応の観点から、保護者同意が求められることがあります。ここで大事なのは「同意書が必要か」だけでなく、家庭内で目的と安全面を共有し、無理のない通学計画にしておくことです。
スクール独自の規定と主要スクールの年齢要件
スクールによっては「16歳以上」「高校生不可」など、運営上の理由で独自条件を設けている場合があります。制度として受講できる可能性があっても、実際の受付条件はスクールが決めているため、申込前に必ず確認が必要です。
関東エリアの主要スクールの年齢要件・受講費用の目安は以下のとおりです。(※2026年4月調査時点。最新情報は各スクール公式サイトをご確認ください。)
| スクール名 | 対応エリア | 受講可能年齢 | 受講費用(目安) |
|---|---|---|---|
| 湘南国際アカデミー | 神奈川県(11校舎) | 16歳以上 | 43,780円(高校生) |
| 三幸福祉カレッジ | 全国 | 16歳以上 | 49,500円 |
| ニチイ | 全国 | 16歳以上 | 88,000円〜 |
| 未来ケアカレッジ | 関東・東海・近畿・九州 | 16歳以上 | 高校生5,000円キャッシュバック |
未成年の申込みでは、保護者同意書、緊急連絡先、本人確認書類の提出を求められやすいです。支払い方法も、分割の可否や名義の扱いなどスクールごとに違うため、費用の話とセットでチェックしておくと安心です。
日程面では、通学負担と校則との整合が盲点になりがちです。授業の終了時刻、遅刻欠席の扱い、振替制度の有無を確認し、定期試験や部活の大会と重ならないかを先に見える化すると、途中離脱のリスクを下げられます。
湘南国際アカデミーの初任者研修コース・費用・日程の詳細はこちら
学習スタイルは2通り?通学制と通信制の違い
初任者研修は「通学のみ」と「通信学習+通学(スクーリング)」が主な受講形態です。どちらも最終的には通学での演習が必要になるため、生活に合う形を選ぶことが大切です。
通学制は、授業のペースが決まっているため学習管理がしやすく、質問もその場で解決しやすいのが利点です。高校生にとっては、学校の授業と同じ感覚で学べるため、習慣化しやすい一方、通学日数が多いと行事や部活とぶつかりやすい点が課題になります。
通信+通学のタイプは、自宅学習で進められる範囲があるため、平日の負担を減らしやすいのが魅力です。ただし、期限管理が甘いとレポートが溜まり、スクーリングの理解度にも影響します。自分で学習を回す力が必要になります。
重要なのは「完全に家だけで取れる資格ではない」という点です。移乗や更衣、排泄などの生活支援技術は、対面の演習で安全な身体の使い方を学ぶ必要があります。忙しさで選ぶのではなく、演習に集中できる日程かどうかを基準にすると失敗しにくいです。
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受講費用の目安と費用を抑えるコツ
初任者研修の費用はスクールや地域、日程によって幅があり、表示価格だけで判断すると追加費用で想定より高くなることがあります。総額と制度活用の2点で整理して検討しましょう。
受講料はコースによって差が出ます。比較のコツは、受講料だけでなく教材費、施設使用料、補講や振替の費用、修了試験関連の費用などを含めた総額で見ることです。安さだけで選ぶと、欠席時の補講費が高く結果的に負担が増えることがあります。
費用を抑えるには、割引制度やキャンペーンの有無に加え、自治体や関連事業の支援制度が使えるかを確認します。高校生(在学中)は一般的な教育訓練給付制度(雇用保険加入が条件)の対象外となる場合がほとんどですが、自治体の委託事業や独自助成制度を利用できることがあります。
もう一つの現実的なコツは、途中で欠席しない設計にすることです。学業や部活で欠席が重なると、振替が難しくなったり補講費がかかったりします。最初に余裕のある日程を選ぶことが、結果的に最安になります。
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取得までの流れ:高校生が知っておきたい6ステップ
初任者研修は申込みさえすれば自動的に取れるものではなく、日程管理と演習・課題の積み上げが必要です。高校生がつまずきやすい点を織り込みながら、6ステップで全体像を整理します。
最初に全体の流れを把握すると、学校行事や試験とぶつかるリスクを減らせます。特に高校生は予定が固定されているようで、直前に変更が入りやすいため、振替や補講の条件まで含めて計画することが重要です。
STEP1:資料請求とスクールの比較
まずは複数校の資料を取り寄せ、受講料、日程、通学回数、サポート体制(振替・補講・質問対応)を比較します。修了率の目安や、学習が遅れたときのフォローがあるかも確認すると安心です。
高校生の場合は、受講可否と保護者同意書の要否が最優先のチェック項目です。ここを後回しにすると、良さそうなコースを見つけても申込みできないことがあります。
通いやすさも重要です。アクセスだけでなく、開始終了時刻、帰宅ルートの安全性、学校のある日の移動負担まで含めて評価すると、継続しやすいスクールを選べます。
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STEP2:学業・部活・バイトとの両立計画を立てる
次に、生活リズムに合う日程を選びます。土日コース、週1回ペース、長期休暇の短期集中など、選択肢はスクールによって異なるため、自分の年間予定と照らして現実的な形を決めます。
課題(レポート)は、試験前にまとめてやると負担が跳ね上がります。週単位で「いつ・どれだけ進めるか」を決め、スマホの予定表などで締切を見える化すると継続しやすいです。
欠席リスクにも備えます。振替制度があるか、補講費はいくらか、振替できる期限はいつまでかを事前に確認しておくと、急な行事や体調不良があっても修了まで持ち直せます。
STEP3:申込みと保護者への説明・同意
申込みに必要な書類と手続きを整理します。未成年は保護者同意書、本人確認書類、緊急連絡先の提出が必要になりやすく、支払い方法も含めて早めに準備すると手続きが止まりません。
保護者へ説明するときは、目的を明確にするのがコツです。進路選択の材料にしたい、福祉系進学に備えたい、将来家族介護にも役立てたいなど、理由が具体的だと同意が得やすくなります。
あわせて、安全面とスケジュール、費用を共有します。帰宅時間、通学ルート、欠席時の対応まで話しておくと、受講開始後の不安が減り、継続しやすくなります。
STEP4:通学/通信制の授業の受講方法
通信(自宅学習)がある場合は、締切、採点基準、再提出の有無を最初に確認します。レポートは内容理解の確認でもあるため、丸暗記ではなく、なぜそうなるかを説明できる形でまとめると試験にも強くなります。
通学では、遅刻欠席の扱い、持ち物、服装、感染対策などのルールを守ることが前提です。介護はチームで動く仕事なので、時間とルールを守れるか自体が評価につながります。
介護の基本、コミュニケーション、生活支援技術は重要単元です。授業で分かったつもりになりやすいので、帰宅後に短い復習を入れて理解を固めると、演習での動きが安定します。
座学・実技・レポートの効果的な学習方法はこちらで詳しく解説しています
STEP5:実技演習と理解度テストへの備え
移乗、更衣、排泄などの介助は、手順の暗記よりも安全配慮と根拠の理解が重要です。例えば「なぜその姿勢で支えるのか」「どこに負担がかかるのか」を理解すると、相手が変わっても応用が利きます。
ペア演習では、声かけと観察が鍵になります。動作前に説明する、同意を得る、表情や痛みのサインを確認するなど、相手の不安を減らす関わり方を意識すると、介護の質が上がります。
理解度テストは、用語、制度、尊厳と自立支援の考え方が中心になります。正解を覚えるより「現場でどう判断するか」に結びつけて学ぶと、点数だけでなく実践力として残ります。

介護福祉士・ケアマネジャー
【監修者コメント】
実技は「手順の暗記」より「なぜその動きをするのか」という理由の理解が大切です。厚生労働省の研修指針でも、実技は安全確保と自立支援の観点から評価されることになっています。
高校生の受講生を見ていると、理由を理解してから練習した人ほど、緊張しても動きが安定していました。(参照:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」)
STEP6:修了試験クリア後の認定証取得
修了評価(筆記)に向けて、過去問題や模擬試験の有無を確認し、出題されやすい分野を反復します。苦手を放置せず、講師に質問して早めに潰すのが最短ルートです。
合格後は、認定証(修了証明書)を受け取ったら紛失しないように保管します。就職や進学の提出書類で求められることがあるため、コピーを取るなど管理しておくと安心です。
修了はゴールではなくスタートです。介護のアルバイトやボランティアで現場を知る、次の学びとして上位研修を検討するなど、次の行動に結びつけると資格が実力として定着します。

介護福祉士・ケアマネジャー
【監修者コメント】
修了証を受け取った後こそが本当のスタートです。湘南国際アカデミーでは46,000名以上の卒業生を輩出していますが、高校在学中に初任者研修を取得した方が、その後の介護福祉士・ケアマネジャーへのキャリアアップを早いタイミングで実現しているケースを多く見てきました。
因みに、私が高校生の時に「介護福祉士になろう、介護業界に入ろう」と思った理由は「人にやさしくなれる仕事をしたい」というものでした。
どのような思いからでも構いませんので、気軽に相談してもらえたら嬉しいです。
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高校生が受講する際のよくある質問
- Q1.高校生が初任者研修を受講する際に必要な書類は何ですか?
- A
未成年の場合は保護者の同意書、本人確認書類、緊急連絡先の提出を求められるスクールが多いです。費用の支払い方法の確認(分割の可否・名義など)もあわせて事前に行っておくと申し込みがスムーズです。スクールによって必要書類が異なるため、申込前に直接問い合わせて確認するのが確実です。
- Q2.学業と両立できますか?
- A
土日コースや長期休暇(夏休み等)を活用した短期集中コースを選ぶことで、学業・部活との両立が可能です。湘南国際アカデミーでは神奈川県内11校舎で平日・土日など多様なコースを用意しています。振替制度の有無も事前に確認しておくと、急な行事や体調不良にも対応しやすくなります。
- Q3.高校生が受講できないスクールはありますか?
- A
制度上は年齢制限がありませんが、スクール独自の規定で「16歳以上」「高校生不可」などの条件を設けているケースがあります。良さそうなコースを見つけてから申込みできないと分かると手間が増えるため、最初に電話やメールで年齢条件と高校生の可否を確認してから日程検討に入るのが確実です。
- Q4.費用を抑える方法はありますか?
- A
高校生(在学中)は一般的な教育訓練給付制度(雇用保険加入が条件)の対象外となる場合がほとんどですが、自治体の委託事業や独自助成制度を利用できることがあります。湘南国際アカデミーでは、費用に関する相談を受け付けています。また、欠席して補講費がかさむケースが最もコストを上げる原因になるため、最初から余裕のある日程を選ぶことが「最安ルート」です。
- Q5.修了後に介護施設でアルバイトできますか?
- A
初任者研修の修了証があれば、身体介護を含む業務でのアルバイトが可能になります。ただし、高校生の就労には学校の許可や労働基準法上の制限(深夜業禁止など)があります。まずは見学や短時間の体験から始めるのが安全な選択です。湘南国際アカデミーでは、修了後の就職・アルバイト相談もキャリアサポート事業部にてお受けしています。
まとめ:高校生のうちに初任者研修を取得する価値
介護職員初任者研修は高校生でも受講できることが多く、将来の進学・就職の選択肢を広げる有効な一歩です。要件確認・学習スタイル選び・費用の総額比較を押さえ、無理のない計画で修了を目指しましょう。
初任者研修は、介護の基本を体系的に学び、修了証明で努力を形にできる入門資格です。高校生のうちに学んでおくと、介護職への適性を確かめられ、進学や就職での志望理由も具体化しやすくなります。
成功のポイントは、スクールの受講条件と未成年手続きの確認、通学と課題を回せる現実的な日程設計、そして費用を総額で比較することです。特に欠席時の対応まで見ておくと、途中での負担増を避けられます。
修了後は、学びを経験につなげることで価値が高まります。見学やボランティア、条件が合えばアルバイトなどで現場を知り、将来の進路選択を自分の言葉で説明できる状態にしていきましょう。
湘南国際アカデミーでは、神奈川県内11校舎・46,000名以上の卒業生という実績を持ち、高校生の受講生も毎年多数在籍しています。きめ細やかなサポート体制で、学業との両立をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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介護の資格 湘南国際アカデミー
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(受付時間:9:00〜18:00/年中無休)
湘南国際アカデミーでは初任者研修・実務者研修・介護福祉士受験対策の講師を務めるほか、受験対策テキストの執筆も担当。
介護技能実習評価試験評価者として外国人介護士の受け入れ支援、事業所向けスキルアップ研修のプロデュースなど、人材確保・育成・定着に向けた幅広い活動を展開している。






