介護福祉士になるために必要な実務者研修
介護福祉士として働きたい方や興味がある方は、資格や研修の内容について知識を深めることも大切です。 介護福祉士になるには、介護福祉士の国家試験に合格することが大前提となりますが、国家資格を受験する際には「実務者研修を修了していること」という条件が新たに設けられました。 そのため、もうひとつの受験条件である「実技経験3年」をクリアしていても、実務者研修を受けていない方は受験ができないのです。 この条件が適用されるのは平成28年1月からになりますので、今から実務者研修の内容について詳しく知っておくことが大切です。 では、具体的に実務者研修とはどのような内容なのかを詳しくご説明していきましょう。
実務者研修の内容とは?
実務者研修の内容は、社会福祉制度について学んだり、介護の技術や過程について、医療や障害、認知症に関する知識や理解を深めるなど様々な分野にわたっています。 介護と医療との関係をより一層密接にし、より充実した介護内容を介護を受ける方々に提供できるという意味でも実務者研修は大変重要な研修になります。
中でも特に注目すべき内容が、「たんの吸引」と「経管栄養の方法」について具体的に学べるという点です。 たんの吸引や経管栄養は、医療行為として医師や看護師のみが行える行為とされてきました。 しかし、実務者研修の内容でこれらの行為について深く学習でき、実務者研修修了後、勤務先など指定事業所での実地研修が終わると介護職員がたんの吸引や経管栄養の処置を行うことができるようになります。
医療行為の一部を介護職員自らが行えるということは、介護に携わる人々の意欲をさらに高め、やりがいを感じながら仕事に取り組むことにも繋がります。
サービス提供責任者として仕事ができる
実務者研修が修了すると、サービス提供責任者という立場で仕事ができるようにもなります。
サービス提供責任者は、訪問介護のサービスを具体的に決めたり、ヘルパーと利用者双方の相談役となって調和を保ったり、マネジメントを行うなどが主な内容で大変責任のある仕事です。
働くことにやりがいを感じられることは間違いありませんし、サービス内容を充実させるべく日々取り組んでいくことができます。
実務者研修は誰でも受講できるの?
冒頭でもご説明させていただきました通り、平成28年度国家試験より、実務者研修は実務経験ルートを通って介護福祉士の国家試験を受験される方の受験資格となっています。 受験資格としては、実務経験3年以上に加えて実務者研修の修了が義務となっているのですが、この実務者研修、介護福祉士を目指す方でなくては受講できないのかと思っている方もおられるのではないでしょうか。
実は、実務者研修は介護福祉士の国家試験受験を控えている方だけではなく、介護未経験・無資格の方であっても受講することができるようになっています。 無資格の方の場合には450時間という一番長い受講時間になってしまいますが、実務者研修を修了することが可能です。
内容が介護経験者向けであることからやや難しく感じる部分もあるかもしれませんが、介護に関する知識と技術を身につけることができます。 将来介護福祉士を目指したいと思った時にも、先に実務者研修を修了しておくことで時間に余裕ができます。
実務者研修と初任者研修、どっちが先?
実務者研修と初任者研修の2つのうち、どちらを先に取得すべきなのかということについて迷っている方もおられるかもしれません。
初任者研修は入門的資格、実務者研修は経験者向けの資格と大体分けることができるのですが、どちらから取得しても特に問題はありません。
基礎的な部分からしっかりと固めていきたいという方の場合には初任者研修がおすすめですが、時間があり、かつ将来は介護福祉士の国家試験を受験したいという方の場合には実務者研修を受講されたほうがいいとも言えます。
実務者研修は介護資格があることで免除になる科目もありますので、よく考えてからどちらから取得するのかを決めるようにしたいですね。
実務者研修修了を応援してくれる施設もある
先ほど、サービス提供責任者になることができるとお話しましたが、事業者側からすれば減算の対象にならないため、進んで実務者研修の修了を応援してくれる施設・事業所もあります。
取得しやすいように働き方や研修など配慮してくれたりすることがありますので、入職してから取得するというのも1つの方法です。
その場合、どのようなサポート体制があるのか等、それぞれ気になる施設や事業所に確認しておくことが大切です。
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元学校法人九里学園 浦和短期大学実習指導担当、元学校法人帝京大学 帝京大学福祉・保育専門学校 講師。社会福祉法人神奈川社会福祉協議会かながわ福祉人材センターキャリア支援専門員などを経て、湘南国際アカデミー学院長へ就任。現場経験も豊富な教育のプロとして、心に響く講座が大人気。特に介護福祉士国家試験の受験対策講座においては受講生の合格率が95.1%(2023年5月現在)まで向上し、直前対策講座や模擬試験など数々の人気講座をプロデュース。
その他、次世代の教育者の育成にも力を入れており、湘南国際アカデミーの実務者研修教員講習会の講師を務め、今までに200名以上の教員育成の実績がある。執筆活動においては、湘南国際アカデミーの介護福祉士受験対策講座のテキストや同じく介護福祉士受験対策のeラーニング「受かるんです」をはじめ、過去には「うかる!介護福祉士合格コーチ」「現場に役立つ介護福祉士実習の手引き」などがある。
【所持資格】
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員