介護福祉士の資格を取得するためには、国家試験に合格しなければなりませんが、平成28年1月からは介護福祉士の受験条件に実務者研修の修了が必須となりました。
そのため、介護福祉士を目指す方はまずは実務者研修を修了することが目標になります。
実務者研修には卒業試験があり、その試験に合格しなければ修了とはなりません。
そこで気になるのが実務者研修の合格率ですね。ここでは実務者研修の合格率をご説明します。
スクールによって実務者研修の合格率は異なる
実は実務者研修は国家資格の介護福祉士のような資格とは違い、実務者研修を実施しているスクールごとで合格の判定基準が異なっているため、正確な数値を出すことはできません。
筆記試験を行い、一定の点数以上で合格としているスクールや、レポートの提出が必要なスクールもあります。
介護福祉士の合格率であれば、全国平均は50～60％とはっきりとした数字を出すことができますが、実務者研修の場合は具体的な合格率はスクールごとで異なりますし、公表していない場合も多いため、気になる方は各スクールに問い合わせてみると良いでしょう。
また、介護職員基礎研修修了者が実務者研修を受講される場合は、最短2日間のスクーリングで取得が可能とメリットがたくさんあります。
実務者研修受講にむけて
実務者研修は、介護に関する資格を持っていない方が受講する場合は450時間もの受講時間が必要です。
介護福祉士になりたいという夢がはっきりしているのであれば、早い時期に実務者研修を修了しておき、介護福祉士の国家資格取得に向けて日々取り組んでいくことが大切でしょう。
そして合格率が高く、未経験でも無資格でも気軽に受講できるスクールを選び、夢の早期実現に向けて努力されることをお勧めします。
修了試験に落ちたらどうなるの？
このように、実務者研修の合格率はスクールによって異なり、そもそも試験自体を行っていないスクールもあります。
修了試験を行う義務がないため、それぞれのスクールによって試験の有無が異なるのです。
では、修了試験が行われているスクールで、修了試験に落ちてしまった・不合格になってしまったという場合には、どうなるのでしょうか。
もう一度実務者研修を受け直さなくてはならないのかと言いますと、大体の場合その必要はありません。
修了試験に合格できなかった場合には、追試という形で無料でもう一度試験を受験することができるようになっているところが多いです。
また、受講期間内に修了試験に合格できなかった場合でも再挑戦できるように、何らかのサポート体制が備えられていますので、そこまで構える必要はありません。
修了試験の内容も、講義の中ででてきたものとなっていますので、真面目に講義を受けて内容を理解してさえいれば、合格できるような試験となっています。
実務者研修自体の難易度ってどのくらい？
では、修了試験ではなく、実務者研修自体の難易度はどのくらいなのでしょうか。
実務者研修の内容は、介護知識と技術に関する専門的なものばかりです。
そのため、介護未経験の方がいきなり実務者研修を受けるとすれば、やや難易度が高いようにも感じられるかもしれません。
ですが、未経験の方でも受講できるようになっているだけあって、テキストなどもわかりやすくなっており、介護技術も応用ばかりではなく基礎部分も学ぶことができます。
はじめのうちは何がなんだか・・・という状態でも、講義を受けていく中で、介護の知識と技術がしっかりと身につくようになっていますので、そこまで難易度が高いものではないと言えます。
ただ、通学ではなく通信の場合は、通信だけではなく数日間のスクーリングが必須となりますので、仕事をしながら受講したいという方の場合には日程の調整が必要となります。
働きながらでも受講しやすいように工夫されている講座がほとんどですが、そのあたりは覚えておいたほうがいいでしょう。
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元ユニットリーダー研修指導者。10年在籍した介護老人福祉施設の現場では、研修受け入れ担当者として、年間100名以上の研修生の指導にあたる。湘南国際アカデミーでは、介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士国家試験受験対策講座の講師や介護福祉士受験対策テキストの執筆などを担当する傍ら、ケアする側もケアするという立場で、介護をする側のQOL向上のためのイベントや総合的なサポートを手掛けている。
その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内スキルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。
【所持資格】
介護福祉士、介護福祉士実習指導者、介護支援専門員、福祉用具専門相談員
講師:江島 一孝
