介護職としてステップアップを目指す際、実務者研修の難易度や修了できるかどうかを不安に感じる方は少なくありません。働きながらの学習やスクーリングへの参加、家庭との両立など、気になるポイントは多くあります。
だからこそ、事前の情報収集と準備がとても大切です。
湘南国際アカデミーでは、介護現場で求められる知識と技術を習得できるよう、学びやすい環境と充実したサポート体制を提供しています。
本記事では、実務者研修の概要、難しさを感じやすいポイント、修了のコツ、スクール選びのヒントなど、受講を検討している方に役立つ情報をわかりやすくまとめました。
「私にもできるかな?」と迷っている方も、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも実務者研修とは?難しいと感じる背景は?
実務者研修は、介護福祉士国家試験の受験資格を得るための研修であり、同時に介護職としての専門性を高める重要な学びの場でもあります。初任者研修よりも一歩進んだ内容で、実践的な介護技術、医療的ケア、介護過程の理解を深めていくこともあり、学ぶ内容が難しいと感じる方もいるようです。
修了には通信学習とスクーリングの両方が必要で、一定の学習時間と出席が求められます。無資格・未経験者でも受講できる場合がありますが、スクールによっては初任者研修修了や現場経験が前提となることもあるため、事前確認が必要です。
なお、実務者研修は介護福祉士の試験内容そのものを学ぶわけではありませんが、研修で得た知識や技術は結果的に試験対策にもつながります。
介護過程で身につく「考える力」
介護過程では、初任者研修で学ぶ基本技術を繰り返すのではなく、「なぜそのケアが必要なのか」「どんな根拠があるのか」といった思考力と判断力を養います。
この力は、利用者一人ひとりに合わせたケアを提供するための土台となり、介護福祉士としての専門性を高める重要な要素です。
具体例:排泄ケアの場面
ある利用者さんが日中もオムツを使用している場合、初任者研修では「オムツ交換の方法」や「皮膚トラブルの予防」などを学びます。
一方、実務者研修ではこう考えます:
- なぜオムツを使っているのか?
→ トイレまでの移動が難しい?排泄のタイミングがつかめない?夜間の失禁がある? - トイレでの排泄は本当に難しいのか?
→ 歩行補助具を使えば行ける?時間帯によっては可能?排泄パターンに合わせた誘導は? - オムツ以外の選択肢は?
→ ポータブルトイレの設置、排泄記録の活用、環境調整など。
このように、「なぜそのケアを選ぶのか」を根拠をもって考えることで、利用者の尊厳を守り、より良い生活支援につながります。
なぜグループワークが中心なのか?
介護過程の授業ではグループワークが主体です。これは、介護現場が「チームケア」で成り立っているからです。利用者の課題は一人の視点では見落とされることもあり、複数の視点を持ち寄ることで、より深く、広くニーズを分析できます。
意見交換を通じて、自分では気づけなかった視点やアプローチを学ぶことができ、現場での多職種連携にも役立ちます。
サービス提供責任者としての道も開ける
実務者研修を修了すると、訪問介護事業所などでサービス提供責任者(サ責)として働くことが可能になります。
サ責の主な役割:
- 訪問介護計画書の作成
- ヘルパーへの指示・指導
- 利用者や家族、他職種との連携
- 状況に応じたサービス内容の見直し
「考える力」や「根拠に基づいた判断力」は、サ責としての業務に直結します。単なる介助者ではなく、チーム全体のケアの質を支える存在として活躍できます。
サービス提供責任者に関しての詳細は、以下のページをご覧ください
医療的ケアの基礎も学べる
実務者研修では、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアに関する基礎理論と演習を学びます。ただし、介護職がこれらの医療行為を現場で実施するには、「認定特定行為業務従事者」としての追加研修と施設の体制整備が必要です。
研修で学ぶ内容は、医療行為の資格ではありませんが、医療職との連携や利用者の状態理解に役立ちます。
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実務者研修の難易度と修了率
実務者研修は内容が本格的になる一方で、修了率は非常に高く、90%以上に達しているスクールも多くあります。筆記による修了試験を設けていないスクールも多く、課題提出とスクーリングへの出席をきちんとこなせば修了できる体制が整っています。
難しさを感じる理由の多くは、学習量やスケジュール管理の難しさにあります。特に働きながら受講する方にとっては、通信課題の量やスクーリング日程の調整が負担になることもあります。
実務者研修が難しいと感じやすいポイント
- 学習範囲の広さとスケジュール管理の難しさ
→ 通信課題やスクーリング準備に追われがちです。 - 通信課題と仕事・家庭との両立
→ 提出期限やシフト調整、育児との両立が課題になります。 - スクーリングでの心理的ハードル
→ 医療的ケアの演習やグループワークでの発表・意見交換に不安を感じる方もいます。
こうした負担を軽減するには、計画的な学習と生活リズムに合った進め方が鍵です。
また、スクールによっては講師による質問対応や振替受講制度など、サポート体制が充実しているところもあります。こうした制度を活用すれば、学習の遅れやスクーリングの欠席があってもリカバリーが可能です。
自分に合ったスクール選びは、修了のしやすさを大きく左右します。
修了試験に落ちる場合や修了できないケースとその対策
修了率が高いとはいえ、課題の未提出やスクーリングの欠席などによって、不合格となるケースもあります。特に以下のような点には注意が必要です。
- 課題提出の遅れや復習不足
通信課題の量に圧倒されて後回しにすると、提出期限に追われてしまいます。復習を怠ると、スクーリングでの実技や介護過程の演習で苦労することも。こまめな提出と早めの復習がポイントです。 - スクーリングの欠席や遅刻
実技や介護過程の演習は修了判定に直結します。無断欠席や遅刻は評価に影響するため、スケジュール管理を徹底しましょう。 - 学習時間の確保が難しい
仕事や家庭の都合で学習時間が安定しない場合は、生活リズムに合わせた学習習慣をつくることが重要です。シフトや家族の予定を早めに調整し、周囲の協力を得ながら無理のないペースで進めましょう。
このように、実務者研修は「難しい研修」というよりも、計画性と環境づくりが修了の成否を分ける研修と言えます。サポート体制や学習スタイルをうまく活用しながら、自分に合った方法で着実に進めていくことが大切です。
実務者研修をスムーズに修了するためのコツと勉強法
実務者研修を無理なく修了するには、計画的な学習と周囲のサポートの活用がポイントです。難しいと感じる方でも、学習スケジュールを立てて少しずつ進めることで負担を分散できます。特に通信課題はボリュームがあるため、こまめに取り組むことが大切です。
スクーリング前にはテキストや課題内容を再確認し、実技で求められる動作や注意点を押さえておくと安心です。仲間や先輩との情報交換も学習効率を高める手段になります。仕事や家庭の事情で一人では対応しきれない悩みがある場合は、遠慮なく講師やスクールスタッフに相談しましょう。自分に合った支援を見つけることで、最後まで意欲を保ちやすくなります。
学習スケジュールは現実的に、記録も習慣に
まずは課題の量やスクーリング日程を把握し、月単位・週単位で無理のない学習計画を立てましょう。目標が高すぎると続かなくなるため、現実的なペースで進めることが重要です。
特に通信課題はボリュームがあるため、一気にやるのではなく1科目ずつ取り組むスタイルがおすすめです。集中しやすく、達成感も得られやすいため、継続のモチベーションにつながります。進捗を記録する習慣をつけると、学習のペースを可視化でき、調整もしやすくなります。
スクーリングの実技は仲間や講師と協力して乗り越える
実技に苦手意識がある場合は、早めの復習や講師への質問が効果的です。仲間同士で教え合うことで理解が深まり、緊張も和らぎます。失敗を恐れずに取り組む姿勢が、現場での対応力を高める近道です。
難しいと感じた時にはスクールのサポートを活用する
学習計画が崩れたときや、理解が難しい単元に直面したときは、スクールの講師やスタッフに相談しましょう。補講や個別対応が受けられる場合もあり、独学では解決できない問題の突破口になります。周囲のリソースをうまく活用することが、学習効率を上げる鍵です。
スクール選びで押さえておきたいポイント
実務者研修を受講するスクール選びは、修了のしやすさに直結します。講師の質やカリキュラム内容だけでなく、通いやすさやサポート体制も重要な判断材料です。時間や費用だけで決めず、資料請求や説明会で雰囲気を確認することをおすすめします。
湘南国際アカデミーでは、事前の無料説明会で授業内容や学習の進め方について丁寧に説明しており、受講前に不安を解消できます。また、振替受講にも柔軟に対応しているため、急な予定変更があっても安心です。
さらに、授業中は講師に加えて、教室スタッフやキャリアアドバイザーが受講生を見守り、学習や進路のフォローを行っています。質問しやすく、困ったときにすぐ相談できる体制が整っており、安心して学べる環境が整備されています。
通いやすさと柔軟なスケジュールが続けやすさに直結
通学に時間がかかりすぎると、学習疲れやストレスの原因になります。立地だけでなく、スクーリングの実施日程が自分の休みやシフトと合うかも確認しましょう。無理のない通学プランを選ぶことで、継続しやすくなります。
サポート体制と振替制度の有無を確認する
スクーリングを欠席してしまった場合でも、振替受講が可能なスクールなら安心です。質問しやすい環境や、学習フォローの充実度も比較してみましょう。こうしたサポートの違いが、修了率にも大きく影響します。
費用と支援制度の確認も忘れずに
実務者研修には受講料やテキスト代などの費用がかかりますが、スクールによっては割引制度や奨学金制度、自治体の補助が利用できる場合もあります。
さらに、条件を満たせばハローワークの「教育訓練給付金制度」や、ひとり親家庭向けの「自立支援教育訓練給付金」が適用されることもあります。いずれも事前の申請や条件確認が必要なため、早めに情報収集しておくと安心です。
FAQ|実務者研修に関するよくある質問
実務者研修を検討している方から寄せられる質問には共通点が多くあります。ここでは、特によくある疑問とその回答をまとめました。受講前の不安を解消する参考にしてください。
- Q1.実務者研修を難しく感じるのは私だけですか?
- A
いいえ、多くの方が学習範囲の広さやスクーリングの実技に難しさを感じています。構えすぎず、講師や仲間に相談しながら進めることで、ほとんどの方が乗り越えています。意欲があれば、サポートを活用して着実に修了を目指せます。
- Q2.介護業界が初めてでも実務者研修は受けられますか?
- A
- Q3.学習時間はどれくらい必要ですか?
- A
通信課題とスクーリングを合わせて学ぶため、必要な時間は人によって異なります。週に数時間の確保が一般的ですが、仕事や家庭の状況に応じて調整が必要です。少しずつ定期的に進めることが負担軽減のコツです。
湘南国際アカデミーでは、手書き課題とeラーニングの両方を選べるため、自分に合ったスタイルで無理なく続けられます。
- Q4.初任者研修との同時取得は難しいですか?
- A
同時進行は可能ですが、学習量が増えるため時間管理が難しくなることがあります。初めて介護を学ぶ方は、段階的に資格取得を進める方が負担が少ないでしょう。スクールによっては同時取得のカリキュラムもあるため、希望に応じて検討してみてください。
- Q5.
- A
まとめ|「安心してください」難しく感じるのは自然なことです
実務者研修は、学習量が多いという印象から「難しそう」と感じる方が多くいらっしゃいます。実際、学習範囲の広さやスクーリングでの緊張感、課題の量などに不安を抱くのはごく自然なことです。
ですが、ほとんどの受講者が工夫しながら学びを進め、無事に修了されています。
湘南国際アカデミーでは、受講者の皆さんが無理なく続けられるよう、きめ細やかな支援と柔軟な受講体制を整えています。事前の無料説明会では授業内容や進め方を丁寧にご案内し、講師だけでなく教室スタッフやキャリアアドバイザーが、学習や進路のフォローをしっかりと行います。
「実務者研修が難しそう…」と感じている方も、まずは資料請求や説明会への参加から始めてみませんか?
あなたの新しいキャリアの第一歩を、私たちが一緒に応援します。
2016年からは湘南国際アカデミー横浜戸塚校の開校に携わり、介護現場の経験と自身の介護福祉士受験の体験をもとに、学ぶ方々の気持ちに寄り添ったサポートを心がけて今日に至る。
これまでに支援した受講生は延べ3,200名を超え、卒業後も「頼れる相談役」としてキャリアや職場での悩みをサポート。
「本当に良いと思えるものを届けたい」という想いから、レクリエーション介護士や障害者支援、認知症介護など幅広く学びを深めて、現場と教育の経験を活かし、介護職を目指す受講生や卒業生を力強く支えることを信条としている。
