こんにちは!
湘南国際アカデミーで介護職員初任者や実務者研修、介護福祉士受験対策講座の講師及び総合サポートを担当している江島です!
第37回(2025年1月26日実施)介護福祉士国家試験を受験された皆さま、本当にお疲れ様でした。
受験を終えた皆さまは、インターネット上の解説速報などで自己採点はされましたか?
まずは、解答を知りたいという方は、当校ホームページの「解答速報」をご覧ください。
全国の介護福祉士合格者が愛用した受験対策テキスト
このページでは、【介護過程】から出題された問題の解答・解説を致します。
<領域: 介護>介護過程
問題106
次の記述のうち,介護過程を展開する目的として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 家族が抱える生活課題の解決
2 個別ケアに基づく利用者の自立支援
3 介護福祉職の職業倫理の向上
4 利用者と家族の信頼関係の構築
5 介護福祉職と他職種の連携の促進
解答:2
介護過程を展開する目的のひとつとして、個別ケアに基づく利用者の自立支援があります。選択肢のなかで最も適切です。
問題107
生活課題に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 家族の立場から検討する。
2 利用者のニーズを判断の基盤にする。
3 利用者の要望を1つに集約する。
4 介護福祉職の主観を尊重する。
5 生命の危機よりも利用者の意向を優先する。
解答:2
生活課題とは、利用者の生活全般における解決すべき課題を抽出したものです。選択肢2が最も適切です。
問題108
次の記述のうち,介護過程の展開における評価の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 他の利用者と比較して評価する。
2 短期目標の評価によって,介護過程の展開を終了する。
3 目標の達成状況を評価する。
4 介護計画の実施後に評価日を検討する。
5 介護計画を修正した場合は,評価を省略する。
解答:3
介護過程の展開における評価は、再アセスメントにつながり、さらに介護計画のアップデートにつながります。評価において目標の達成状況を評価することは重要です。
問題109
次のうち,介護保険制度のサービス担当者会議におけるサービス提供責任者の役割として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 会議の主催
2 居宅サービス計画の原案の説明
3 他職種が実施したサービス内容の評価
4 訪問介護計画の作成に要した時間の報告
5 訪問介護計画の作成に必要な情報の確認
解答:5
サービス提供責任者の役割のひとつに、訪問介護計画の作成があります。選択肢5が最も適切です。
事例問題
次の事例を読んで,問題110,問題111について答えなさい。
〔事例〕
Aさん(78歳,男性,要介護1)は,一人暮らしで,脳梗塞(cerebral infarction)を発症し入院した。その後,リハビリテーションを経て,自宅に戻った。利き手の右手に麻痺が残ったため,左手を使った調理の自立を目的に,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。サービス利用時は,訪問介護員(ホームヘルパー)の協力を得ながら,孫からプレゼントされた包丁を使って,調理に取り組んでいた。
ある日,好物の牛肉をうまく押さえることができず,切ることができなかった。すると,Aさんは包丁を置き,部屋で横になってしまった。心配した訪問介護員(ホームヘルパー)が声をかけ, バイタルサインを確認したところ変化はなかった。Aさんは,「右手が思うように動いてくれない。悔しい。でも,もう一度ひとりで作れるようになりたい」と話した。
次の日,Aさんは,「今日も手伝って」と訪問介護員(ホームヘルパー)に話した。
問題110
調理中にAさんが包丁を置き,部屋で横になってしまった行動に対する解釈として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 体調不良による休憩
2 食材に対する不満
3 調理に対する興味の喪失
4 包丁に対する不満
5 調理がうまくできないことに対する苛立ち
解答:5
部屋で横になってしまった後のAさんの発言から、選択肢5が読み取れます。
問題111
訪問介護計画の修正を目的としたカンファレンスで,訪問介護員(ホームヘルパー)が提案する内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 訪問介護員(ホームヘルパー)による調理の代行
2 担当する訪問介護員(ホームヘルパー)の交代
3 配食サービスの利用
4 調理に関する福祉用具の活用
5 訪問回数の削減
解答:4
問題文の、好物の牛肉をうまく押さえることができず、切ることができなかった。という記述から、調理に関する福祉用具を活用することで、左手を使った調理の自立につながると考えられます。
次の事例を読んで,問題112,問題113について答えなさい。
〔事例〕
Bさん(42歳,女性,障害支援区分3)は,知的障害があり,母親と二人暮らしである。日中は生活介護事業所に通っている。日常生活動作の一部に見守りが必要である。個別支援計画の短期目標を,「見守りのもと,トイレで排泄ができる」としている。
しかし,最近,排泄のときに下着やズボンを汚してしまい,それをほかの利用者にからかわれ,しばらく一人でいる様子があったと生活支援員から申し送りがあった。
ある日,事業所長が話しかけると,Bさんは,「トイレで失敗したら恥ずかしい」と元気なく話した。母親からも電話で,これからは紙おむつを使うように勧めているのだけど,使いたくないとBは話している」とサービス管理責任者に連絡があった。
問題112
次のうち,Bさんがしばらく一人でいた様子を理解するために必要な情報として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1 サービス管理責任者との関係
2 生活支援員との関係
3 事業所長との関係
4 ほかの利用者との関係
5 母親との関係
解答:4
問題文の、最近、排泄のときに下着やズボンを汚してしまい、それをほかの利用者にからかわれ、しばらく一人でいる様子があった。という記述から選択肢4が読み取れます。
問題113
Bさんについて,個別支援会議が開催され,短期目標を,「排泄の自立(下着を汚さずに排泄する)(3か月)」とした。次の記述のうち,Bさんの短期目標を実現するために生活支援員がとる対応として,最も適切なものを1つ選びなさい
1 定期的に,手順を理解できているか一緒に確認する。
2 自宅で排泄を済ませ,事業所で排泄しないように助言する。
3 母親の要望であると伝え,紙おむつを使うように助言する。
4 ポータブルトイレを設置し,そこで排泄をするように誘導する。
5 排泄に関する行為を,全介助にする。
解答:1
Bさんは、トイレで失敗したら恥ずかしいという思いと、母親から勧められた紙おむつは使いたくないという思いを持っています。介護職が定期的に手順を理解できているか一緒に確認することは、Bさんの短期目標の達成に向けた対応として最も適切です。
その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内スキルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。
