
江島一孝(介護福祉士)
この記事の監修者
介護福祉士、実習指導者、介護支援専門員として10年以上の経験を持ち、湘南国際アカデミーで介護職員初任者研修や実務者研修の講師、介護福祉士国家試験の対策テキスト執筆を担当。
介護福祉士国家試験は、介護保険制度や介護技術といった専門知識を証明する重要な資格試験です。多くの受験生が挑戦するため、合格発表の時期になると、合格率や合格ラインが大きな注目を集めます。
本記事では、第37回(2024年度)の試験日程や合格発表の詳細情報、さらには合格基準点の目安をわかりやすく解説します。合格後の手続きや次のキャリアにも役立つ情報をまとめています。ぜひ最後まで読み、スムーズな合格とその先のステップに活かしてください。
第37回(2024年度)介護福祉士国家試験の合格率は78.3 %
第37回(2024年度)の筆記試験は2025年1月26日(日)に実施された同試験の合格発表は同年3月24日(月)の14時に発表されました。
第37回(2024年度)介護福祉士国家試験での合格率は78.3%でした。
合格発表の詳細を以下の表に記載いたします。
引用元:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「合格発表について」
項目 | 内容 |
---|---|
試験名 | 第37回介護福祉士国家試験 |
試験日 | 令和7年(2025年)1月26日(日) |
試験地 | 35都道府県 |
合格発表日 | 令和7年3月24日(月)14時 |
合格発表の方法 | ・公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのホームページ「第37回介護福祉士国家試験 合格速報」に合格者の受験番号を掲載 ・合格基準点・正答も同時に公表「第37回介護福祉士国家試験の合格基準及び正答について」 ・合格者には合格証書を、不合格者には不合格通知を発送 ・総得点・各科目群の得点および無得点科目群を通知 ・介護福祉士養成施設の卒業見込者等は書類提出後に発送 |
注(介護福祉士養成施設の卒業見込者等の条件) | 3月31日(月)までに受験資格を満たしていることが条件 受験資格を満たさなかった場合、試験は無効 |
受験者数 | 75,387人 |
合格者数 | 58,992人 |
合格率 | 78.3% |
※上記の情報は、全て公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公式ホームページから引用しております。詳細情報や試験に関するお問い合わせは、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターにご連絡ください。
第37回(2024年度)介護福祉士国家試験合格発表
近年は世の中の動向や改正法令を反映した出題が増える傾向にありますが、第37回(2024年度)介護福祉士国家試験でも、世の中で注目されている情報や近年改正された法令を取り入れた試験問題が多く出題されました。
今後、受験を考えている方々にとっても有益な情報になりますので、合格発表の情報を詳しく見ていきましょう。
第37回介護福祉士国家試験の合格ラインについて
介護福祉士国家試験の合格ラインは、60%前後の正答率とされています。125問の60%は75点となりますので、75点前後と考えておきましょう。ただし、出題内容や難易度などにより合格基準点は上下します。
第37回(2024年度)介護福祉士国家試験では、70点が合格ラインとなりました。56%の正答率が合格ラインとなりましたが、前述のとおり合格基準点は前後しますので、これから受験を考えている方々は、あくまでも目安として捉えておきましょう。
第37回(2024年度)介護福祉士国家試験の合格率と合格基準点等の詳細
介護福祉士国家試験では、合格率や合格基準点が毎年大きな注目点です。ここ数年の合格率はおおむね70%~80%前後で推移しており、第37回(2024年度)介護福祉士国家試験での合格率は78.3%でした。他の国家資格と比べると高めに見えることがありますが、これは受験資格を得るまでに一定の学習や実務経験を積む人が多い点も影響しています。
合格基準点は試験内容や問題の難易度に応じて変動するため、受験生自身は過去の平均点や基準点と照らし合わせながら対策を立てるのが一般的です。正式な合格基準点の公表は合格発表時になされるので、合格率と基準点を併せると、試験の難易度や傾向をより的確に把握することができます。
第37回介護福祉士国家試験の合格率と合格基準点について
第37回(2024年度)介護福祉士国家試験での合格率は78.3%でしたが、合格率は毎年前後します。あくまでも学習環境や実務経験が異なる全受験者の平均値ということも捉えておき、適度な緊張感を持つことも受験テクニックのひとつといえます。
合格基準点は全体の正答率に基づいて設定され、難易度が高い回では基準点が下がり、易しめの回では上がる傾向が見られます。数値の上下に一喜一憂するより、出題範囲をまんべんなく学ぶことが肝心。苦手分野を減らすことが得点アップへの近道です。

介護福祉士
講師
※2025年3月24日(月)14時に発表された第37回(2024年度)介護福祉士国家試験合格発表の情報を基に、当ページや公式LINEにて介護福祉士国家試験の情報や、スキルアップ情報をお伝えしてまいります。少しでもご興味のある方は、是非、湘南国際アカデミー公式LINEをご登録ください。
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合格発表の確認方法
介護福祉士国家試験の合格発表は、試験センター公式サイトや厚生労働省のホームページ、郵送通知など、複数の方法で行われます。自分の状況に合った確認手段を組み合わせておくと安心です。
インターネット操作に慣れている方はオンラインを活用しつつ、郵送物が届いたら書類に目を通すといった二重チェックがおすすめ。引っ越しなどで住所変更がある場合は、事前に手続きを行うことで情報を確実に受け取れます。
試験センター公式サイトでの確認
最も利用されるのが、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式サイトです。合格発表日時になると、合格者の受験番号一覧が早期に公開されます。
▼社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士国家試験合格発表ページ(公益社団法人 社会福祉振興・試験センター)
https://www.sssc.or.jp/
ただし、発表直後はアクセスが集中し、サイトがつながりにくくなることが多いです。スマホやタブレットなど、複数の端末でのアクセスも検討すると、情報を得やすくなります。最終的には必ず公式サイトの情報を確認し、裏付けとするのが確実です。
厚生労働省のホームページ
厚生労働省では、合格率や合格者数などの概要を公表することがあります。先に概要だけ確認したいときにも便利です。
厚生労働省:「第37回介護福祉士国家試験合格発表について 」
また、試験制度の変更点や関連法令の改正情報を知る上でも、厚生労働省のホームページは参考になります。アクセスが集中しているときは、公式サイトと併せて利用すると効率的です。
郵送や通知での確認
合格発表日に東京から発送される郵送通知でも結果を確認できます。地域によって到着時期に差があるため、合格発表日から1週間程度経過しても到着し内場合は試験センターに問い合わせましょう。
郵送通知には合格番号のほか、今後の登録手続き書類など重要な案内が同封される場合があります。合格か不合格かにかかわらず、中身をしっかり確認し、次回の受験やキャリアプランに役立てましょう。
番号通知の時期と案内の見方
合否通知は郵送の兼ね合いで合格発表の少し後に手元に届くことが多く、遅れが生じるケースもあります。受け取ったらまずは受験番号の確認を。合格の場合、同封された書類を整理して次のステップに備えておきます。
不合格でも得点開示や再受験に関する情報が含まれている場合があるので、今後の学習計画を立てる材料として有効に活用してください。
合格発表後にするべき手続きと流れ
合格発表を確認したら、まず資格登録の流れを把握しましょう。合格=即介護福祉士を名乗れるわけではないため、登録手続きを早めに行うことが重要です。
就職・転職を計画している場合は、書類準備や登録費用等の支払いに時間がかかることを念頭に置き、余裕をもって動きましょう。職場への報告やキャリアアップのプランニングも、このタイミングで整理しておくとスムーズです。
資格登録申請の手続き
合格後は、介護福祉士登録を行う必要があります。登録証が届くまで数週間~数カ月かかる場合があるため、すぐに手続きを始めるのが得策です。
所定の申請用紙に必要事項を記入し、手数料の支払いも忘れずに。書類の不備があると手続きが大幅に遅れ、正式採用が保留になる可能性もあります。時間を逆算し、余裕をもったスケジュールを立てましょう。
資格登録に必要な書類
登録申請に必要なのは、合格証明書・身分証明書・写真・登録手数料の振込証明など。公式サイトからダウンロードできる申請書には、提出時の注意事項が細かく記載されています。
特に証明写真はサイズや背景色などの指定があるため要注意。チェックリストを作成して確認しながら書類をそろえれば、提出ミスによる遅れを防げます。
申請手続きの費用と注意点
資格登録には手数料などの費用が必要です。変動する場合があるため、最新情報を公式サイトで確認しましょう。支払いが済んでも、証明書類を紛失すると手続きが止まる可能性があるので要注意。
また、期限を過ぎると登録が無効になることもあります。合格の喜びに油断せず、スケジュールをしっかり管理して進めましょう。
合格証書の受け取りから職場への報告まで
合格証書は正式な合格の証明であり、登録手続きとは別に取得する場合があります。就職活動や社内手続きで提出を求められることもあるため、大切に保管してください。
職場に報告するときは、資格取得による役割や給与面への影響も話し合うと◎。合格証書を提示し、上司や同僚とコミュニケーションを図ることで、早い段階から専門性を発揮しやすくなります。
キャリアプランの考案と実行
介護福祉士資格があれば、さらに幅広い現場で活躍できます。専門性が評価され、リーダー的立場へ進む人も増えています。
一方で学習は終わりではありません。ケアマネジャーや認定介護福祉士など上位資格への道もあるため、自分の介護観を再確認しながらキャリアを築きましょう。資格は通過点にすぎず、そこからさらに成長を続けることが大切です。
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過去の介護福祉士試験データ
介護福祉士国家試験の出題傾向や難易度を把握するには、過去の合格率や平均点をチェックするのが有効です。近年の法改正や介護保険制度の変化も大きく影響するため、過去問を解くだけでなく最新情報も併せて確認しましょう。
受験者数や合格率の推移を見ると、養成校や就学支援制度との関係が見えてくることがあります。情報を総合的に捉えて学習計画を立てれば、より効率的な試験対策が可能です。
2023年度(第36回)の合格発表の概要
2023年度(第36回)は筆記試験が2024年1月28日に行われ、合格発表は3月25日に実施されました。結果は82.8%の合格率で、受験者数は7万人を超えています。
合格しやすい印象を受けるかもしれませんが、試験範囲をしっかり学習して挑むことが重要です。油断は禁物という点は、例年と変わりありません。
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過去の傾向から見る今後の予測
近年、合格率は8割前後で推移する見込みですが、出題難易度や受験者層により変動する可能性があります。
介護人材不足の現状や学習支援の充実度によっては、受験率や試験の難易度にも影響が出るかもしれません。最終的には毎年の合格発表後のデータを基に、難易度や傾向を再検討すると良いでしょう。合否にかかわらず、次のステップへつなげるための分析が重要です。
合格発表に向けての準備と心構え
試験後に合格発表を待つ間の過ごし方は、今後の成長にもつながります。次の試験を見据える方や、仕事が忙しくなる前に復習をしておく方が、合格後の知識定着に役立つでしょう。
この期間は、受験仲間と情報交換をして、学習面での良かった点・改善点を洗い出す絶好の機会でもあります。互いの感想を話し合うことで、効率のよい勉強法のヒントが見つかるかもしれません。
メンタル面にも配慮しましょう。結果が不明な状態は不安ですが、その時間を自己けんさんにあてることで、前向きな気持ちを保ちやすくなります。
結果発表までの心構え
試験が終わったら、まずは体と心を休めるのが大切です。長期の学習で疲れた場合は、十分な休養をとりましょう。
発表日までの間に、キャリアプランを具体化したり、溜まっていた作業を処理したりすると、ストレス軽減にも役立ちます。適度に気を紛らわしながら合格発表を待つことで、余計な緊張を防ぐことができます。
不合格だった場合の対応策
もし不合格でも、早めに立ち直って次を目指すことが肝心。自己採点や成績開示で弱点を分析し、学習スケジュールを練り直しましょう。
通信講座や予備校を利用するのも有効です。周囲の応援を得ながら前向きに再チャレンジを考えれば、モチベーションも保ちやすくなります。改善点を明確にして、リベンジに向けて踏み出しましょう。
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次回試験への準備計画とアプローチ
次回試験の日程を確認し、逆算して学習計画を組むと、働きながらでも効率的に進められます。
前回使った教材や問題集を見直し、最新版の制度改正やトピックも取り入れてアップデートを図りましょう。現在介護職に就いている方は、日々の業務で得た知識を試験対策に生かせます。職場での取り組みや同僚との情報共有も、大きなヒントになるはずです。
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合格発表と合格率についてよくある質問(Q&A)
- Q毎年合格点は発表まで読めないというのはわかりましたが、何点取れていれば合格と考えてよいか基準はありますか?自己採点をしましたが不安なので教えてください。
- A
受験と受験までの勉強、本当にお疲れさまでした。あくまでもこれまでの合格点を踏まえての回答となりますが、75点前後が基準とされているなか、近年最も高かった合格点が78点です。このことから、科目群においてすべて得点があり80点以上を取れていれば安心してよいのではないかと考えられます。
- Q一緒に受験をした同僚や知り合いが、今回の試験は難しかったと話していました。難しい試験だった場合は合格点が下がりますか?
- A
難しい試験(受験者全体の平均点が低い)だった場合、合格点が低く設定される傾向はありますが、全体の受験者数や介護を取り巻く社会情勢など、様々な要素を含めて検討されるといわれていますので、一概に回答することは難しいです。正式な合格発表まで落ち着かないかと思いますが、良い結果を願っております。
まとめ:介護福祉士合格発表後の次のステップ
介護福祉士国家試験の合格発表後、まず考えるべきは登録手続きや職場との連携です。書類の用意や報告の段取りを早めに確認しておけば、スムーズに動けます。
さらに、取得した資格をどう活かすかが重要。必要書類の準備から就職・転職、キャリアアップまで、一連のフローを整理し、トラブルを防ぎましょう。
合格をゴールで終わらせず、利用者の生活の質を高めるために学び続ける姿勢こそ、介護福祉士としての真価を発揮するポイントです。
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