介護や福祉の現場で活躍するためには、まずヘルパー2級に相当する初任者研修の修了が必要です。未経験の方でも基礎から学べるため、介護の世界へ踏み出す大きな一歩となる入門的な介護資格です。
近年は需要が高まる介護人材を育成するため、ハローワークの職業訓練を利用して初任者研修を無料または実質無料で受講する方が増えています。とはいえ、応募倍率やスケジュール調整、自己負担が発生する場合もあるため、制度を正しく理解して準備しておくことが必要です。
実は、この記事の監修をしている私(五味)も2011年にハローワークで職業訓練の手続きを行い、湘南国際アカデミーにて現在の実務者研修の前進資格でもある介護職員基礎研修(旧ヘルパー1級と同程度)の資格を給付金や手当を受けながら取得し介護業界に入った経験があります。
この記事では、実際にハローワークの職業訓練を受けて介護業界に入り介護福祉士を取得し、現在は湘南国際アカデミーの補助講師や職業訓練の受講生に対するキャリアサポートを担当している私が、ハローワークで資格取得するメリット・デメリットや注意点、さらには別の方法で安く取得するコツまで詳しく解説します。
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初任者研修とハローワークの職業訓練の仕組み
旧ヘルパー2級は訪問介護や福祉施設で基本的なケア技術を学ぶ資格でしたが、現在は「介護職員初任者研修」に統合されました。ハローワークでは、公共職業訓練と求職者支援訓練を通じて無料または実質無料で受講可能です。ただし、テキスト代や健康診断費用は自己負担、また受講期間(3〜4か月)の確保が必要です。
ヘルパー2級から介護職員初任者研修へ名称が変わった理由とは?
介護業界で求められるスキルが高度化・多様化する中、旧ヘルパー2級の内容を実技重視・現場即応型に改め、介護職員初任者研修が導入されました。実習内容が拡充され、訪問介護・施設介護の両軸に対応する構成となっています。本質的には同等資格で、現在取得出来るのは初任者研修です。
ハローワークで受講できるその他の介護関連資格
ハローワークでは、初任者研修以外にも介護職に関連する資格を扱っていることがあります。例えば、介護福祉士へのステップアップに必要な実務者研修などが職業訓練として開講されるケースもあります。
ただし、コースの募集時期や開講状況は地域や期間によって異なるため、最新情報はハローワークで直接確認することが大切です。倍率が高いコースもあるため、早めの情報収集と対策が重要になります。
また、介護関連の資格を複数取得することで、就職やキャリアアップの選択肢が広がります。ハローワークの窓口を活用して、興味のある訓練コースを十分に比較検討してみましょう。
ハローワーク以外で自治体が開催する初任者研修も無料
実は意外と知られていない公的な制度には、自治体が開催する初任者研修も受講料が無料になるケースが多いです。
湘南国際アカデミーでは、ハローワークだけではなく、神奈川県や綾瀬市、海老名市等の自治体から委託を受けて初任者研修を受講料無料で開催しています。この他にも社会福地協議会からの委託で初任者研修を開催することもあります。
私は、就労支援担当者として関わることが多いいのですが、受講者や修了生からは「ハローワーク以外にこういう制度があることを知らなかった」や「もっと早くから利用すればよかった」、「ハローワークの職業訓練のように毎日通わなくて良いので家庭や子育てと両立しやすい」などの声を多くいただいています。参考までに以下の情報もご覧ください。時期やタイミングが合えばとってもお得です。
☑【神奈川県委託事業】受講料無料「障害福祉分野マッチング支援事業」
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ハローワークを利用して初任者研修(旧ヘルパー2級)を取得する3つのメリット
初任者研修をハローワークで受講する際には、費用面と就職面でさまざまな恩恵が得られます。ここでは主な3つのメリットをご紹介します。
➀受講料が無料または実質無料になる可能性がある
ハローワークの職業訓練は、公的な支援制度を利用できるため、受講料が大幅に軽減されることがあります。雇用保険の受給をしている方だけでなく、受給資格がない方でも求職者支援訓練を利用すれば、無料や実質無料で受講できるケースが少なくありません。
ただし、全ての経費がカバーされるわけではなく、テキスト代やスクール内での実習に必要な材料費などが別途発生することもあります。事前にどの程度の自己負担があるかを把握しておくと安心です。
無料制度の対象や条件は、ハローワークによって異なる場合があるため、通いたい地域で詳細を確認しましょう。早めに予約や面談を行い、情報をしっかり収集することがポイントです。
➁条件を満たせば給付金や手当がもらえる
初任者研修を受講しながら、雇用保険の基本手当を継続して受給できたり、求職者支援制度を利用している方なら月額10万円程度の給付金を受け取れる可能性があります。経済的な負担を軽減しながら学べることは大きなメリットです。
さらに、交通費が支給される場合もありますので、通学にかかるコストを抑えやすくなります。中には託児所があったり、託児に関する補助が出る制度もあるため、子育て中の方にも便利です。
ただし、給付金を受けるには定められた出席率を維持するなどの細かな条件があります。これらの条件は厳守しなければ支給対象外となることもあるため、注意が必要です。
➂就職先の紹介やサポートを受けられる
職業訓練を修了すると、ハローワークや教育機関から就職先を紹介してもらえたり、求人情報を優先的に得られることがあります。実際の介護現場への就職にスムーズにつながるのは、公式機関を通じた大きな利点です。
面接や履歴書対策といった就職支援も受けられる場合が多く、初めて介護業界に挑戦する方でも安心感があります。講師やスタッフは業界事情に詳しいため、キャリア形成の相談にも乗ってもらえます。
実習先の施設でそのまま採用が決まるケースもあり、学びながら職場選びの機会を得られるのもメリット。条件が合えば、研修後すぐに現場に出て実践を積むことが可能になります。
ハローワークで初任者研修(旧ヘルパー2級)を受講する際の3つのデメリット・注意点
ハローワークを通じた職業訓練はメリットが多い一方で、倍率やスケジュール面のハードルがあるのも事実です。ここでは、申し込み時に注意しておきたい3つのポイントをご紹介します
➀募集枠や応募倍率が高く受講が難しい場合がある
ハローワークの職業訓練は人気が高いため、募集枠を大きく上回る申し込みが集中することがあります。特に介護関連コースは需要が高いぶん、早期に定員が埋まるケースも少なくありません。
選考試験では面接や筆記試験が行われることがあり、事前の学習や面接対策が必要となることもあります。モチベーションや受講意欲をアピールすることで、合格率を高めることが大切です。
受講を希望する期の選考に漏れた場合、次の募集を待つか他の方法で資格取得するか検討する必要があります。早めに申し込みの手続きを済ませ、情報収集を怠らないようにしましょう。
➁テキスト代や交通費など自己負担が必要になるケース
職業訓練を受ける場合、受講料は無料でもテキスト代や教材費、実習着など細かい費用が自己負担となることがあります。これらの金額はコースや地域によって違うため、申し込み前に詳細を確認しておきましょう。
また、通学のための交通費や、訓練先の場所によっては家賃などの生活費の負担が増える可能性もあります。給付金を受け取れる場合でも、それだけで全てをカバーできるとは限りません。
事前にどの程度の出費が必要かをシミュレーションして予算を組み立てることで、訓練への参加をスムーズに進めることができます。
➂受講期間が2~3カ月ほどかかりスケジュール管理が必要
初任者研修の職業訓練は、週に5日、1日午前中から夕方までの時間の講義と実習が設けられるケースが多く、フルタイムに近いスケジュールとなります。主婦や社会人が仕事と両立するには、かなりの時間調整が必要です。
欠席や遅刻が多いと修了できない場合があるので、出席率をクリアするためにもあらかじめ家庭や職場と相談しておくことが賢明です。
内容自体は初心者でも学びやすい反面、長期間の通学による体力的・精神的な負担も無視できません。自身の生活リズムとの兼ね合いを検討しながら、計画的に取り組むことが大切です。
ハローワークの職業訓練に申し込む前に知っておきたい3つのポイント
求職者支援制度などを活用するときは、自身がどの制度に該当するかをしっかり確認し、受講可能なコースを見極めることが必要です。ここでは主に知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
➀求職者支援制度と公共職業訓練の対象者・条件
求職者支援制度は、雇用保険を受給していない失業者や、一定の収入以下の方が対象となります。月額10万円の給付金や交通費が支給されることがあるため、経済的に厳しい状況でも訓練に集中できる環境が整います。
一方、公共職業訓練は雇用保険の受給資格がある方が対象で、給付を受け続けながら訓練を受けられる制度です。どちらの制度にも応募条件があり、書類審査や面接が行われることがあります。
条件をクリアできない場合は他の訓練コースを検討する必要があるかもしれません。自分が利用できる制度をあらかじめ把握し、必要な手続きや書類をそろえておきましょう。
➁職業訓練受講給付金制度で支援を受ける方法
求職者支援訓練を受ける方で、一定の収入や資産額を満たさない場合には、月額10万円の職業訓練受講給付金を受け取れる可能性があります。加えて、通学のための交通費や託児補助が検討されることもあり、子育て中の方にとってはありがたい制度です。
ただし、受講開始後は出席率や学習態度が厳しくチェックされます。著しく出席率が低下すると給付金の支給が打ち切られるリスクがあるため、日々の出席管理が非常に重要となります。
また、給付金の手続きにはハローワークとの綿密な連絡が必須です。少しでも疑問点があれば、早めに相談しながら進めることで、給付を受けられない予期せぬ事態を避けることができます。
➂教育訓練給付制度や自立支援教育訓練給付金制度の活用
雇用保険に一定期間加入していた経験がある方は、教育訓練給付制度の対象となる可能性があります。受講費用の一部が支給されるため、初任者研修を含めたスキルアップコースをより安く受講できるのが特徴です。
また、ひとり親の方が対象の自立支援教育訓練給付金制度を利用すれば、生活と学びを両立しやすくなります。こちらも条件が細かく定められているため、対象になるかどうかハローワークで確認しましょう。
これらの制度は、介護資格取得へのハードルを低くし、働きながらでもキャリアアップしやすい環境を整えるために設計されています。自分に合った制度を見極め、最大限活用することが大切です。
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ハローワークを利用せずに初任者研修(旧ヘルパー2級)を取得する5つのメリット
混雑や選考試験、スケジュールの問題からハローワークの利用が難しい方は、民間スクールや職場の制度を活用する方法も検討してみましょう。ここでは、ハローワークを利用しなくても初任者研修を取得できる方法とメリットをご紹介します。
➀スクール独自の割引や無料キャンペーンを利用する
民間の介護スクールでは、時期限定のキャンペーンや割引制度を行っていることがあります。例えば、早期申込割引やペア割引などを適用すると、受講費用が数万円単位で安くなるケースもあるのです。
特定の企業や団体と提携しているスクールでは、一定の条件を満たせば追加割引が受けられることもあります。複数のスクールを比較検討し、実際の支払総額やカリキュラムの内容を見極めましょう。
キャンペーン期間外でも、ローンや分割払いに対応しているスクールも多いため、支払い負担を軽減できる可能性があります。自分の予算と相談しながら、最適な受講プランを探してみてください。
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➁働きながら土日で取得する方法や職場の支援制度を活用する
土日や夜の時間帯に集中して講義を行うスクールが存在するため、平日は仕事を続けながら資格取得を目指すことが可能です。特に人手不足の介護業界では、勤務先が取得に前向きなケースが多いでしょう。
職場によっては、研修費用の一部を補助してくれる制度を用意しているところもあります。こうした支援を利用すれば、自己負担をさらに低減でき、働きながらスキルアップしやすくなります。
勤務先での実務経験を加味して、より高度な資格につなげられる場合もあるため、上司や人事担当者とも相談するのがおすすめです。現場で活かせるスキルを学ぶことで、今後のキャリアにも役立つはずです。
➂受講期間や日程を柔軟に選べるメリット
民間スクールには、短期集中コースや長期の週1コースなど、多様な通学スタイルが用意されています。自分の生活リズムや休日に合わせて受講スタイルを選べるため、忙しい方でも無理なく続けやすいのです。
ハローワークの職業訓練は原則として決まった日程に沿って行われるため、融通が利きにくい場合があります。その点、民間スクールなら可能な範囲で振替制度を用意しているところもあり、急な用事があっても安心です。
こうした柔軟性のおかげで、資格取得までのストレスが大幅に軽減されます。学習効率も上がりやすいため、自分にとってベストな受講方法を見つけることが成功への近道となるでしょう。
④就職に有利になる
受講料を自己負担して資格取得した方が採用する企業から見て仕事の為にお金を払って資格を取得している方とみられ就業意欲が高く評価され就職に有利になります。湘南国際アカデミーをはじめ民間スクールでは就労支援サポートも行っているところも多いです。
FAQ|ハローワークを利用して初任者研修を取得する際の質問コーナー
ハローワークでの手続きや給付金など、初めて利用する方にはさまざまな疑問が出てくるはずです。よくある質問をまとめたので、ぜひ確認してみてください。
- Q1.ハローワークの職業訓練は、誰でも受けられるのですか?
- A
基本的には求職中の方であれば応募可能ですが、募集時期や雇用保険の受給状況、過去の受講歴などによって条件が異なります。詳細はハローワークで確認してください。
- Q2.受講料は完全に無料なのでしょうか?
- A
受講料そのものは無料や実質無料になる場合がほとんどですが、テキスト代や健康診断書などの諸費用がかかることがあります。事前に確認しておきましょう。
- Q3.万一、選考に落ちてしまったらどうしたらいいですか?
- A
次の募集を待つか、民間スクールや職場の支援制度を活用するといった選択肢を検討してみましょう。あきらめずに情報を集め、他の方法でも資格取得を目指すことがおすすめです。
まとめ|ハローワークで初任者研修を取得して介護職を目指す
私は、ハローワークの職業訓練を通じて湘南国際アカデミーで学び、介護資格を取得しました。当時は不安もありましたが、公的な支援を受けながら、資格取得と実践的な学びを両立できたことが、今の私の土台になっています。
現在は、湘南国際アカデミーで補助講師として、かつての私と同じように新たに介護の世界に挑む方々の学びとキャリアを支援しています。だからこそお伝えできることは、ハローワークや各自治体の制度を正しく理解し、活用すれば、経済的な負担を軽減しながら、安心して介護の第一歩を踏み出すことができます。
湘南国際アカデミーでは、ハローワークや自治体と連携して開催する初任者研修講座はもちろん、民間スクールならではの柔軟な受講スタイルや、早割・紹介・グループ割などの制度も整えています。そして何より、私たちスタッフ一同が、あなたの思いに寄り添い、資格取得から就職まで一貫してサポートします。
「介護の仕事をしてみたい」「誰かの役に立つ仕事がしたい」――その気持ちが実現でいるようにサポートしておりますので、まずは資料請求や説明会で、あなたの不安や想いを聞かせてください。あなたの未来に、介護という選択肢が加わることを、心から願っています。
現在はキャリアアドバイザーとして、求職者の就労サポートや企業支援を担当。採用担当経験者としての豊富な経験を活かし、求職者の強みを引き出す面接対策にも定評がある。介護業界の発展に貢献するべく、求職者・企業双方の支援に尽力。
プライベートでは息子と共にボーイスカウト活動を再開し、奉仕活動を通じて心を磨くことを大切にしている。
