2022年1月30日
第34回介護福祉士国家試験

コミュニケーション技術

問題 27 コミュニケーション技術の基本に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 言葉だけではなく、表情やしぐさにも注意しながら聞く。
2 理解できない話には、反応をせずに沈黙する。
3 利用者の発言が正しいかどうかを、評価しながら聞く。
4 介護福祉職が多く発言する方が、良い関係が構築できる。
5 利用者と家族の意見が異なるときは、家族の意見を優先する。

解答・・・・・・1

解説

コミュニケーションには、言語によるもの(バーバルコミュニケーション)と非言語によるもの(ノンバーバルコミュニケーション)とがある。人のコミュニケーションの大半は、非言語によるものと言われており、非言語には表情やしぐさなどが含まれる。こうした点に注意を向けながら聞くことが重要である。

問題 28 Gさん(38歳、女性)は、筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)で、居宅介護を利用して、排泄(はいせつ)と入浴の支援を受けながら、日中は車いすで過ごしている。同居の母親も要介護4で、訪問介護(ホームヘルプサービス)と通所介護(デイサービス)を利用しており、定年退職した父親が家事と二人の介護をしている。
ある日、H介護福祉職の前でGさんが、「最近、父親が体調不良でつらそうで…」「私が一人暮らしをした方が父も楽になるんだけど、だめだと言うし…」と言った。
Gさんに共感を示すH介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 父親の気持ちを想像してみるように助言する。
2 Gさんの話に応えながら、気持ちを確認する。
3 障害者の一人暮らしに関する情報を提供する。
4 これからの生活について、自己決定を促す。
5 前向きな話題を出して、Gさんの気持ちを切り替えてもらう。

解答・・・・・・2

解説

Gさんは、自分が一人暮らしをした方が、父親は少し楽になるだろうという思いがありながらも、進行性の難病を抱えていることについての不安も持っていることが推測される。まずは、そうした複雑な状況についてどのような思いを持っているのか、Gさんの話を聞きながら気持ちを確認することが共感を示すために必要なことである。

問題 29 重度の失語症(aphasia)のある人とのコミュニケーションの方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 五十音表を見せて、指でさしてもらう。
2 口を大きく開けて、声を出すように促す。
3 重度障害者用意思伝達装置を使う。
4 単語をひらがなで書いてもらう。
5 いくつかの絵の中から選んで、指でさしてもらう。

解答・・・・・・5

解説

失語症は脳の言語中枢の障害によって、読む、聞く、話す、書くなどの言語機能がうまく使えなくなる状態である。このため、「はい」「いいえ」などの簡単に答えることができるように質問を工夫したり、絵やジェスチャーなど視覚的に理解できるような関わり方の工夫が必要である。

問題 30 中程度の老人性難聴(presbycusis)のある人とのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 補聴器には短期間で慣れると説明する。
2 認知症(dementia)がある場合は、補聴器の使用を避ける。
3 話し手の口元に注目するように促す。
4 耳元で、できるだけ大きな声で話す。
5 後ろから近づいて、静かに話しかける。

解答・・・・・・3

解説

老人性難聴だからと言って大きな声で話すことは、叱られているようなイメージを与えてしまうこともあるため、できるだけゆっくりと明瞭に話すようにすると良い。また、視覚的にも理解しやすいように話し手の口元を見てもらうように促すことも効果的である。

問題 31 介護記録をもとにまとめた事例を、地域での多職種による事例検討会で報告する場合の個人情報の取扱いとして、適切なものを1つ選びなさい。

1 家族情報は匿名化しない。
2 利用者の音声や映像は同意なしに使用できる。
3 利用者の氏名や住所は匿名化する。
4 介護記録のデータは匿名化せずに、電子メールで送受信する。
5 介護記録のデータを保存するときは、誰でも修正ができるようにパスワードは使用しない。

解答・・・・・・3

解説

個人情報を取り扱う場合は、個人を特定できないようにしておかなければならない。また、本人の同意なしに情報を使用してはならない。

問題 32 ヒヤリ・ハット報告書に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 口頭で報告したことは、報告書に記載しなくてもよい。
2 報告者の責任を追及することを目的とする。
3 介護事故の状況を報告する。
4 管理者以外の職員の目にふれないように保管する。
5 事故報告書とは分けて記載する。

解答・・・・・・5

解説

ヒヤリ・ハット報告書とは、事故には至らなかったが、ヒヤリとしたりハッとしたできごと(インシデント)についてまとめておき、分析することにより事故を未然に防ぐことなどに使用される。

次の事例を読んで、問題33、問題34について答えなさい。
〔事例〕
Jさん(78歳、女性)は、軽度の認知症(dementia)がある。K訪問介護員(ホームヘルパー)のが訪問した時、Jさんは、K訪問介護員(ホームヘルパー)が前日に準備した夕食を食べていなかった。
Jさんは、不安そうな表情で昨日から食卓にある料理を指して、「これは私が食べていいの?」「これは誰のもの?」と、K訪問介護員(ホームヘルパー)に尋ねてきた。冷蔵庫の中のお茶を飲んでいただけで、他には何も食べていない様子だった。

問題 33 食卓にある料理はJさんのものだと説明した後、Jさんに対するK訪問介護員(ホームヘルパー)の声かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「なぜ食べなかったのですか」
2 「食べなければだめですよ」
3 「無理してでも食べてください」
4 「一緒に作って食べましょう」
5 「1日に3食は食べましょう」

解答・・・・・・4

解説

Jさんは軽度の認知症もあり、指示的な声かけや追求するような問いかけなどは、本人を傷つけたり、混乱を招いたりすることが考えられるため避けるべきである。

問題 34 Jさんについてのケアカンファレンス(care conference)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 K訪問介護員(ホームヘルパー)はJさんに対する自分の感想を発言した。
2 K訪問介護員(ホームヘルパー)は支援状況を報告して、参加者に意見を求めた。
3 施設入所の時期について話し合った。
4 支援する関係者が全員参加したので、議事録は作成しなかった。
5 途中退席した参加者には、口頭で結果を伝えた。

解答・・・・・・2

解説

ケアカンファレンスでは、他の職員や職種からの意見や見解を聞くことができる場として活用する必要がある。まずは、現在の支援状況を報告して意見を求めることで、よりよい支援へとつなげていくことが求められる。

全問題と解説付き解答

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