「実家の親が一人暮らしをしているけれど、何から手をつければいいかわからない」——そんなお悩みを抱えている方は少なくありません。独居高齢者の見守りには、家族でできる工夫から、地域の取り組み、自治体の制度、民間のサービスまで、さまざまな選択肢があります。
本記事では、独居高齢者を取り巻くリスクを整理したうえで、見守りの方法を全体像から解説します。それぞれの方法の詳しい内容は、後半でご紹介する関連記事もあわせてご覧ください。
一つの方法にこだわらず、複数を組み合わせることが、無理なく続けられる見守り体制のポイントです。
・独居高齢者が抱えやすいリスク
・見守りの4つのアプローチ(家族・地域・自治体・民間)
・それぞれの特徴と組み合わせ方
・無理なく続けるためのポイント
独居高齢者が抱えやすいリスク
一人暮らしの高齢者が増える中、次のようなリスクが指摘されています。
- 体調の急変や転倒に、周囲がすぐに気づけない
- 孤独死や、発見の遅れによる住宅トラブル
- 訪問販売や特殊詐欺の被害に遭いやすい
- 会話の機会が減ることによる、心身機能の低下
これらのリスクは、どれか一つの対策だけで完全に防げるものではありません。次章では、見守りの主な方法を4つに整理してご紹介します。
見守りの4つのアプローチ
1.家族でできる工夫
定期的な電話や訪問、LINE等での連絡は、最も基本的でありながら効果的な方法です。「毎日決まった時間に一言連絡する」といったルールを決めておくと、変化に気づきやすくなります。ただし、家族だけで24時間体制を維持するのは現実的に難しいため、他の方法と組み合わせることが大切です。
2.地域の取り組み
民生委員による訪問・声かけ、自治会や新聞配達店・郵便局等と連携した見守りネットワークなど、地域ぐるみの取り組みも各地に存在します。費用がかからない、あるいは低額であることが多い一方、対応できる範囲や頻度には限りがあります。
3.自治体の制度
多くの自治体が、緊急通報システムの貸与や、民間見守りサービスの利用料助成など、独自の制度を用意しています。年齢・世帯構成・所得等の要件が定められていることが一般的です。制度の種類や神奈川県内の事例については、以下の記事で詳しく解説しています。
高齢者見守りサービスとは?自治体の制度と選び方をわかりやすく解説
4.民間の見守り機器・サービス
見守りセンサーや見守り家電、警備会社の駆けつけサービスなど、民間が提供する選択肢は豊富にあります。カメラに抵抗がある場合は、電力データやセンサーを使った非接触型の機器を検討するとよいでしょう。機器の種類や選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
見守りセンサー・見守り家電とは?種類と選び方をわかりやすく解説
賃貸住宅にお住まいの場合、オーナー様・管理会社様側でAI見守り機器の導入が進むケースもあります。湘南国際アカデミーはUEC Japan社との協業により、こうした賃貸住宅向けの実証実験受け入れ支援を行っています。詳しくは以下の記事もあわせてご覧ください。
AI見守りサービス「iSure」導入・実証実験受け入れのご案内
賃貸物件の孤独死リスク対策|見守り付き賃貸とは
見守り方法の選び方
4つのアプローチにはそれぞれ得意・不得意があります。比較すると次のようになります。
| アプローチ | 費用 | 頻度・即時性 | 本人の心理的負担 |
|---|---|---|---|
| 家族の工夫 | 無料 | 連絡頻度に依存 | 少ない |
| 地域の取り組み | 無料〜低額 | 訪問頻度に依存 | 少ない |
| 自治体の制度 | 無料〜低額 | 制度による | 少ない |
| 民間の機器・サービス | 月額数百円〜 | リアルタイムが多い | 機器の種類による |
費用や即時性を重視するなら民間サービス、まずは費用をかけずに始めたいなら自治体制度や地域の取り組みから、というように、ご本人・ご家族の状況に合わせて組み合わせるのがおすすめです。
よくある質問
- Q1.見守りはどこから始めればいいですか?
- A
まずは家族での定期連絡から始め、その上でお住まいの自治体にどのような制度があるかを確認するのがおすすめです。無料または低額な選択肢から検討し、足りない部分を民間サービスで補うと費用を抑えられます。
- Q2.本人が見守りサービスを嫌がる場合はどうすればいいですか?
- A
「監視されている」と感じさせない方法を選ぶことが大切です。カメラを使わないセンサー型・コンセント型の機器や、日常の家電を使った見守りであれば、本人の抵抗感を抑えやすい傾向があります。
- Q3.賃貸住宅に住んでいる場合、見守り機器は自分で用意する必要がありますか?
- A
物件によっては、オーナー様や管理会社様が見守り機器を導入しているケースもあります。まずは管理会社に確認したうえで、必要に応じて自分で機器を用意することも検討しましょう。

介護福祉士/介護支援専門員
【監修者コメント】
一つの方法に頼りきらず、家族・地域・行政・民間サービスを少しずつ組み合わせることで、どこかが手薄になっても別の目でカバーできる体制になります。完璧を目指すより、できることから少しずつ増やしていく意識をおすすめします。
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・見守り体制の整った施設をお探しの方はこちら(ケアシュラン)
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