介護職員初任者研修を取得しようと思ったとき、やはり気になるのは受講料や費用の負担ではないでしょうか。本記事では、介護職員初任者研修の費用相場や割引・助成制度、さらに費用を抑えるテクニックなどを詳しく解説します。
受講スタイルや支払い方法の選び方、資格取得後のキャリアアップまで、初めて介護を学ぶ方にもわかりやすくまとめました。ぜひ最後までご覧いただき、ご自身に合った最適な方法を見つけてください。
介護職員初任者研修とは?
介護職員初任者研修は、介護の基礎的な知識と技術を学ぶための最初のステップです。未経験でも安心して学べるカリキュラム内容が特徴となっています。
介護の仕事が初めての方でも、座学や実技演習を通じて、日常生活の支援からコミュニケーション技術まで幅広く学ぶことができます。受講条件に制限がほとんどなく、年齢や学歴も問われないため、多くの人が気軽にチャレンジできる資格です。はじめて介護分野に入る場合は、介護職員初任者研修を取得しておくと、就職や転職の際に大いに有利となるでしょう。
初任者研修に関しての詳細は、以下のページをご覧ください
介護職員初任者研修の費用相場と内訳
一般的には5万円から10万円程度の費用がかかるといわれていますが、地域やスクールによって異なります。教材費や実習費、受講期間などの内訳も確認しておきましょう。
介護職員初任者研修にかかる費用は、受講料が中心となりますが、テキスト・教材費や実技演習費などが別途必要になる場合もあります。スクールごとのカリキュラム構成やサポート体制により、合計金額に差が出ることがあるため、いくつかのスクールを比較検討することが大切です。特に通信教育の場合は通学日数が少ない分、授業料が安い一方でテストや面接指導などの追加費用がかかるケースもあります。
初任者研修に関しての詳細は、以下のページをご覧ください
介護職員初任者研修で最適な受講スタイルを選ぶポイント
通信課程と通学課程、それぞれにメリット・デメリットがあります。自分の生活リズムや学習スタイルを考慮して選ぶのが重要です。
介護職員初任者研修は通信課程と通学課程に大別されます。通信課程は自宅学習が中心となり、自分のペースで学べる反面、実技面のサポートが少なくなる可能性があります。通学課程は講師の直接指導を受けられる利点があり、実技をしっかり学びたい方に向いていますが、決まった日程に合わせて通学する必要があるため時間の自由度は低くなります。
通信課程と通学課程の違い
通信課程は、テキスト学習やオンライン学習が中心で、仕事や家庭の用事と両立しやすい点が魅力です。また学費が通学制より比較的安めに設定されているスクールもあります。一方で通学課程では、講師や仲間と直接コミュニケーションを取りながら学べるため、実技演習がスムーズで理解も深まりやすいでしょう。
講座カリキュラムと学習時間
介護職員初任者研修は、合計130時間程度の学習が義務付けられており、理論と実技、演習をバランスよく修得する必要があります。スクールによっては週末や夜間など、働きながらでも受講しやすい日程を用意している場合があります。学習の進め方が合わないとモチベーションが下がりやすいので、カリキュラムやスケジュールをしっかり確認しましょう。
| 研修科目 | 時間 |
|---|---|
| 1.職務の理解 | 6時間 |
| 2.介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
| 3.介護の基本 | 6時間 |
| 4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
| 5.介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
| 6.老化の理解 | 6時間 |
| 7.認知症の理解 | 6時間 |
| 8.障害の理解 | 3時間 |
| 9.こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
| 10.振り返り | 4時間 |
| 合計 | 130時間 |
費用の安さで選ぶのは危険?初めての介護なら丁寧な教育とサポートを選ぶべき
初めて介護に携わる方の場合、単に費用が安いだけのスクールを選ぶと、実技のフォロー体制が不足していたり、質問しづらい雰囲気だったりといった問題が起こりがちです。価格だけで判断せず、講師の質や質問対応の丁寧さ、就職サポートの有無をチェックしておくと安心です。実際に受講経験がある方の口コミや見学制度を活用し、自分に合ったスクールを選ぶことが大切です。
少人数制が良いとは限らない
介護職員初任者研修では、少人数制のクラスが「講師の目が行き届きやすい」「質問しやすい」などの理由から好まれることがあります。しかし、必ずしも少人数制がすべての人にとってベストとは限りません。
たとえば、開講日やクラスの設定数が限られ、自分のスケジュールと合わない場合があるほか、受講生が少ないことで以下のようなデメリットが生じることもあります。
- 様々な価値観や考え方に触れる機会が少なく、学びが広がりにくい
- グループワークやロールプレイが少人数での実施となり、実践性に物足りなさを感じることがある
- 講師からのフォローが手厚くなる一方で、「自分だけが注目されている」と感じてしまい、緊張やプレッシャーを抱きやすい
介護の基礎を学ぶ初任者研修では、学びやすさや安心感も非常に重要です。クラスの人数や開講頻度、学習環境についても事前に確認し、自分に合った研修スタイルを選びましょう。
介護職員初任者研修で利用できる割引制度・助成金・給付金
費用を抑えるために、使える公的支援やスクール独自の制度は積極的に活用しましょう。条件にあてはまるかを事前に確認しておくと安心です。
介護職員初任者研修は、公的制度やスクール独自のキャンペーンを活用することで、受講料を大幅に抑えることができる場合があります。代表的なものに教育訓練給付制度や、ハローワークの職業訓練があり、無資格からでも比較的お得に始められます。また、地域によっては自治体の助成金や、就業を前提とした割引プランが用意されていることもあるため、確認を怠らないことが大切です。
教育訓練給付制度
一定の条件を満たした雇用保険加入者が対象で、受講後に受講料の20%が支給される仕組みです。ただし給付を受けるためには、受講開始前に手続きが必要であり、事前にハローワークやスクールに確認しなければなりません。受講料を一旦自分で支払う必要はありますが、後で部分的に戻ってくるため、多くの受講生が利用しています。
☑介護職員初任者研修の受講料が最大50%補助される『特定一般教育訓練給付金制度とは』
☑介護職員初任者研修・実務者研修に利用できる「母子(父子)家庭自立支援教育訓練給付金」
☑介護職員初任者研修・実務者研修に利用できる「補助金・助成金・貸付金情報」
ハローワークの職業訓練(求職者支援制度)
失業中や求職中の方を対象に、ハローワークが主催する職業訓練で介護職員初任者研修を無料または低料金で受講できる制度です。通学日数や修了条件が厳密に定められているため、出席率や欠席日数などの管理が必要となります。条件をクリアすれば資格取得にかかる大きな費用を抑えられるため、経済的に負担を減らしたい方に向いています。
介護職員資格取得支援事業(自治体の助成・補助金)
自治体独自の資格取得支援制度では、補助金や助成金を受けられることがあります。地域によって支給額や応募条件が異なり、住民票がある方のみを対象とする場合や、修了後に一定期間介護施設に勤務することが条件とされるケースもあります。お住まいの地域の行政窓口やホームページをチェックして活用しましょう。
スクール独自のキャンペーン・就業割引
民間の介護スクールでは、提携施設へ就業することを条件に、受講料の一部が免除されるキャンペーンを行う場合があります。就職もセットになっているため、資格取得後すぐに働きたい方や転職を検討している方には魅力的な選択肢です。ただし、就職先の条件や実際の職場環境も十分に確認してから申し込みを検討しましょう。
☑介護職員初任者研修の最安値!!「早割40日前キャンペーン」
☑安くて速い!介護職員初任者研修「短期集中取得キャンペーン」
☑介護職員初任者研修をスグに始めたい方必見!「スグ割キャンペーン」
☑介護職員初任者研修が受講料0円「キャリアアップ支援金制度」
介護職員初任者研修の費用を抑える2つの裏技
割引制度以外にも意外な方法で受講料をお得にできる場合があります。複数の講座割引や科目免除を活用しましょう。
公的支援やスクールのキャンペーン以外にも、複数講座割引や既に取得している資格による科目免除など、特別な形で費用を抑えられる方法があります。特に複数講座割引では、初任者研修だけでなく関連する講座も同時に学ぶことで、将来的なキャリアの幅を広げながらコストを削減することが可能です。事前にスクールに問い合わせ、どのような特典があるかをしっかり確認すると良いでしょう。
➀複数講座割引や早期申込特典
同じスクールでほかの介護関連講座もまとめて受講する場合、トータル費用が格段にお得になることがあります。早期申込特典も見逃せず、申し込み時期によって数千円単位の割引が受けられることも珍しくありません。複数の割引特典を併用できる場合もあるため、見積もり時に詳細を訊ねるのがおすすめです。
➁関連資格取得による科目免除
すでに保有している介護系や医療系の資格があると、以下の図にあるように初任者研修の一部カリキュラムが免除されることがあります。免除科目があると受講時間が短縮され、結果としてその分の費用も抑えられる可能性があります。スクールによって免除対象となる資格や割引制度が異なるので、事前にしっかり確認しましょう。

介護に関する入門的研修修了者の科目免除と割引
既に介護に関する入門的研修を修了していると、重複分が免除扱いとなるケースが多く、受講時間を短縮できます。スクールによっては、修了証の提示で追加の割引が適用される場合もあります。事前に研修内容を照会しておくと、ムダのないカリキュラムで学ぶことができるでしょう。
介護に関する入門的研修の詳細は、以下のページをご覧ください
生活援助従事者研修修了者の科目免除と割引
生活援助従事者研修修了者であれば、排泄介助関連など一部の実技項目が免除される可能性があります。介護技術の中でも実技時間は重要ですが、既に習得済みの内容を再度学ぶ必要がなくなるため、費用も時間も軽減が期待できます。研修内容やスクールのルールを早めに確認しておくとスケジュールが組みやすくなるでしょう。
介護職員初任者研修の受講料支払い方法と注意点
受講料の支払い方法は複数あり、無理のないプランを選ぶのが大切です。手数料や金利も踏まえて比較検討しましょう。
支払い方法には、一括払い、教育ローン、クレジットカード払いなどがあり、スクールによって対応もさまざまです。自分にとって最適なプランを選ぶためには、金利の有無や手数料などの詳細をしっかり把握しておく必要があります。特に教育ローンや分割払いを利用するときは、月々の返済額が予算を圧迫しすぎないか検討してから契約を進めましょう。
一括払いと教育ローンの選択
一括で払い込むと割引が適用されるスクールもありますが、その分一度に大きな出費が発生します。教育ローンを利用する際は、金利や保証料などの諸経費を含めた実質的な負担額を比較するのがおすすめです。将来的な収入見込みや返済期間も踏まえ、無理のない計画で支払うと余計なトラブルを避けられます。
クレジットカード・銀行振込・コンビニ支払い
クレジットカード払いは分割払いやリボ払いに対応している場合が多く、ポイント還元がある点がメリットです。銀行振込の場合は振込手数料に注意が必要で、コンビニ支払いは手軽ですが指定できる金額や期日が限定されることがあります。いずれの方法もスクールによって対応状況が異なるため、申し込み時に必ず確認しましょう。
介護職員初任者研修の学習の流れと修了条件
講義や実技演習、通信学習に取り組みながら最終的な修了試験に合格することが大切です。スケジュールを理解して計画的に進めましょう。
介護職員初任者研修は、理論学習や実技演習を一通り終えた後に修了試験を受ける流れが基本です。学習はスマートフォンやタブレットなどを活用して進められる場合も多く、自宅での予習・復習が効率的に行えます。講義日や実習日程はあらかじめ提示されるので、スケジュール管理を怠らずに受講を続けることが重要です。
通信学習と通学講義のスケジュール
通信学習ではテキストやオンライン教材を使って理解を深め、決められた日数は実技講義のためにスクールに通うというスタイルが一般的です。実技講義ではベッドメイキングや移乗など、現場で必要となる動作を実際に体験しながら学べます。通信部分と通学部分のバランスを把握しておけば、仕事や家庭と両立しやすくなるでしょう。
修了試験の合格基準と対策
修了試験では、座学で学んだ基礎知識の筆記試験や、実技の要点を確認する試験が行われることがあります。スクールによって受験形式が異なるため、過去の模擬試験やテキストの復習を重点的に行うことが効果的です。試験に合格すると「介護職員初任者研修修了」の資格が得られるため、最後までしっかり対策を行いましょう。
以下の関連記事も読まれています
介護職員初任者研修取得後の就職サポート・キャリアアップ
資格を取得した後の就職支援や、さらに上位資格を目指す場合のキャリアステップについても理解しておきましょう。
介護職員初任者研修を修了すると、多くの介護施設や事業所での就職に有利になります。スクールによっては求人情報の提供だけでなく、面接や履歴書添削などの就職サポートを手厚く行っているところもあります。さらに介護福祉士を目指す場合には、実務者研修や実務経験などの要件を順によく理解してステップアップを図るとよいでしょう。
介護施設・事業所への就職支援
一部のスクールでは、提携先の介護施設やデイサービスへの紹介制度を利用できる場合があります。こうしたサポートを活用することで、現場の雰囲気や勤務条件をあらかじめ把握した上で就業をスタート可能です。就職後も継続的なフォローを提供してくれるスクールもあるため、長期的なキャリアを見据えたい方は要チェックです。
キャリアステップと上位資格の取得
初任者研修を修了した後は、実務者研修や介護福祉士へとステップアップしていく道があります。介護福祉士の国家資格を取得することで、さらなる給与アップや責任あるポジションにも挑戦しやすくなるでしょう。介護業界は慢性的に人手不足なため、資格取得を続けることで、多様な働き方やキャリアアップのチャンスにつなげることができます。
以下の関連記事も読まれています
介護職員初任者研修の取得がもたらすメリット
資格の取得によるメリットは多く、未経験者でも働きやすくなるだけでなく、将来のキャリアアップにもつながります。
介護分野へ足を踏み入れる際、初任者研修を持っているだけで職場からの信頼度が大きく異なります。基礎的な介護の知識と技術を習得している証明となるため、就職活動や転職時にプラスに働くケースが多いのです。さらにこの研修を通じて得られるネットワークや学びの姿勢は、今後のキャリア形成にも活きてくるでしょう。
未経験からでも安心して働ける基礎知識
介護職員初任者研修では、人間の身体構造や高齢者の心理、コミュニケーション方法など、基本的な内容をしっかり学びます。これにより、職場で実際に業務を行う際、周囲の先輩や利用者とのやり取りもスムーズになります。初任者研修を修了した新人を歓迎する施設も多く、即戦力として丁寧に育成してもらえる可能性も高まるでしょう。
給与アップ・待遇改善につながる
無資格よりも時給や月給が高くなるケースが多く、夜勤手当などの各種手当面でも有利になる可能性があります。資格手当を設けている職場では、初任者研修修了者に手厚い手当がつくことも少なくありません。安定した収入が得られることで、長期的な視野でキャリアを設計しやすくなります。
以下の関連記事も読まれています
幅広い介護現場で活躍できる
在宅介護や施設介護だけでなく、福祉用具の専門店や通所サービスなど、多彩な現場で基礎知識を活かせます。高齢者だけでなく、障がい者施設などでも初任者研修の学びが役立つことが多いです。介護のニーズが拡大し続ける現代において、柔軟に活躍できる資格として大きな強みとなるでしょう。
FAQ|介護職員初任者研修の費用に関するよくある質問
受講を検討するにあたって多く寄せられる疑問や不安点を取り上げ、解決策をご案内します。
初めて介護職員初任者研修の受講を検討すると、費用面や学習内容、また修了後の進路についてさまざまな疑問が出てくるものです。ここでは、特に多い質問をいくつかピックアップして解説します。事前に疑問を解決しておくことで、安心して学習をスタートできるでしょう。
- Q1.介護職員初任者研修はホームヘルパー2級の費用より高いの?
- A
現在の介護職員初任者研修は、かつてのホームヘルパー2級に相当する資格です。スクールや地域によって費用に差があり、4万円台のところもあれば10万円近くかかるケースもあります。サービス内容やサポート体制が異なるので、金額だけで比較せず総合的なバランスで検討することが大切です。
- Q2.
- A
- Q3.クレジットカードがなくても分割払いはできますか?
- A
スクール独自の分割払い制度や銀行の教育ローンを利用すれば、クレジットカードを持っていなくても分割払いが可能な場合があります。特に教育ローンは、金利面でクレジットカードのリボ払いよりも有利になることもあるので、一度検討してみる価値があります。必要書類や審査の有無などは各制度で異なるため、事前によく確認しておきましょう。
まとめ・総括
介護職員初任者研修の費用や制度、選び方について解説してきました。自分に合った受講スタイルや助成制度を活用しながら、ぜひ介護の第一歩を踏み出してみてください。
介護職員初任者研修は、未経験からでも介護の基礎をしっかり学べる貴重な資格です。費用相場は5万円から10万円程度とされますが、公的支援やスクール独自の割引を利用すれば、経済的負担を大きく減らすことも可能です。自分の生活スタイルや将来のキャリアを見据えたうえで、最適なプランを選択し、安心して学びをスタートしてみましょう。
その他、介護技能実習評価試験評価者として外国人介護士の受け入れ機関への評価業務や、介護事業所や医療機関において「事業所内スキルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。






