「介護福祉士の試験、何から勉強すればいい?」「仕事をしながらでも合格できる?」——この記事は、そんな疑問を持つすべての方へ向けて、現役講師である私(江島)が、合格に必要な勉強時間・学習スケジュール・科目別対策・勉強方法の選び方を一気にまとめました。
湘南国際アカデミーでは介護福祉士受験対策講座の講師を務めるほか、受験対策テキスト「丸わかりテキスト」の作成も担当しており、毎年多くの受講生の合格をサポートしています。試験の特性を熟知した立場から、受験者が本当に知りたい情報をお伝えします。
※この記事は2026年5月に更新しました。第38回(2026年1月実施)からのパート合格制度についても解説しています。
介護福祉士試験の基本データ|合格率・合格ライン・試験形式
勉強を始める前に、試験の全体像を把握しておくことが重要です。「敵を知る」ことが合格への第一歩です。
合格率と難易度
介護福祉士試験の合格率は近年70〜85%台で推移しており(第38回は70.1%)、国家資格の中では比較的合格しやすい試験です。ただし、受験者の約8割は介護現場で3年以上働く実務経験者(参照:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」)であり、現場経験があっても準備不足では不合格になるケースがあります。
| 試験回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第35回(2023年1月) | 79,151人 | 66,711人 | 84.3% |
| 第36回(2024年1月) | 74,595人 | 61,747人 | 82.8% |
| 第37回(2025年1月) | 75,387人 | 58,992人 | 78.3% |
| 第38回(2026年1月) | 78,469人 | 54,987人 | 70.1% |
出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」
第38回(2026年1月)の合格率は70.1%と、近年で最も低い水準となりました。ただし、受験者の約7割は合格しており、しっかり準備すれば合格できる試験であることに変わりはありません。試験の難易度・出題傾向の詳細分析は以下をご覧ください。
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試験形式・合格基準
| 試験区分 | 試験時間 | 出題数 | 試験形式 |
|---|---|---|---|
| 午前(Aパート) 10:00〜11:40 | 100分 | 63問 | 5肢択一マークシート方式 |
| 午後(B・Cパート) 13:35〜15:35 | 120分 | 62問 | 5肢択一マークシート方式 |
| 合計 | 220分 | 125問 | 5肢択一マークシート方式 |
合格基準は「総得点の60%程度以上かつ全科目群で1問以上正解すること」です。1科目でも0点があると、他の科目で高得点を取っても不合格になるため注意が必要です。
【2026年〜】パート合格制度とは?
第38回(2026年1月実施)から新設された「パート合格制度」では、A・B・Cの3パートに分けて合否を判定します。合格したパートは翌年・翌々年の試験で受験が免除されます。
| パート | 科目群 | 問題数 |
|---|---|---|
| Aパート(午前) | 人間と社会(人間の尊厳・人間関係・社会の理解) 介護(介護の基本・コミュニケーション・生活支援・介護過程) | 63問 |
| Bパート(午後前半) | こころとからだのしくみ(発達と老化・認知症・障害・こころとからだ) | 40問 |
| Cパート(午後後半) | 医療的ケア・総合問題 | 22問 |
「今年はAパートだけ集中して合格する」という戦略も取れるようになりました。パート合格制度の詳細は以下の記事をご覧ください。
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【監修者コメント】
第38回の合格率は70.1%と、近年で最も低い結果となりました。現場では「今年は難しかった」という声を多く聞きました。ただ、受験者の約7割は合格しています。つまり「しっかり準備した人は合格できる試験」であることは変わりません。大切なのは試験の難易度より、自分の準備が十分かどうかです。(参照:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」)
合格に必要な勉強時間とスケジュール|いつから始める?
合格に必要な勉強時間の目安
介護現場での経験年数によって、必要な勉強時間は大きく変わります。目安は下表のとおりです。
| 受験者の状況 | 必要な勉強時間 | 1日1時間なら |
|---|---|---|
| 実務経験3年以上(現場知識あり) | 150〜200時間 | 5〜7ヶ月 |
| 実務者研修修了直後 | 150〜200時間 | 5〜7ヶ月 |
| 実務経験はあるがブランクあり | 200〜250時間 | 7〜8ヶ月 |
| 介護経験が比較的少ない・初学者 | 250〜300時間 | 8〜10ヶ月 |
1日の勉強時間が取れない場合でも、通勤中・昼休み・入浴後など隙間時間を合計30〜60分確保するだけで、半年〜1年で必要な時間に到達できます。まとまった時間が取れなくても大丈夫です。
合格への逆算スケジュール(1月試験を想定)
| 時期 | 学習フェーズ | 主な学習内容 |
|---|---|---|
| 7〜8月 (6〜5ヶ月前) | 基礎固め | テキストで13科目の全体像を把握。難しい科目はここで洗い出す。受験申込(8月上旬〜9月上旬)も忘れずに |
| 9〜10月 (4〜3ヶ月前) | 過去問演習 | 過去3〜5年分の過去問を解く。1問あたりの解答スピードを意識し始める |
| 11〜12月 (2〜1ヶ月前) | 弱点克服 | 正答率が低い科目を集中学習。模擬試験を1〜2回受けて実力確認 |
| 1月(試験直前) | 総仕上げ | 暗記事項の最終確認・体調管理。新しい問題より復習優先 |
試験は毎年1月下旬に実施されます。受験申込は8月上旬〜9月上旬のため、申込と同時に勉強を開始するのが最も効率的です。勉強開始時期の詳しい判断基準や、パート別の学習計画については以下の記事をご覧ください。
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【監修者コメント】
「丸わかりテキスト」の執筆を通じて気づいたことがあります。実務経験3年以上ある方は、試験に出る内容の多くをすでに現場で体験しています。だから「勉強」ではなく「現場経験に名前をつける作業」と思えば、ずっとラクになります。1日30分でも5〜7ヶ月続ければ十分です。問題は勉強量より継続力です。
【科目別】重点ポイントと効率的な勉強法
介護福祉士試験は13科目・125問が出題されます。すべてを均等に勉強しようとすると時間が足りません。各科目の配点・難易度・学習優先度を把握したうえで取り組みましょう。
※以下の科目名をクリックすると対談形式で各科目のポイント解説をご覧いただけます。
| パート | 科目名 | 問題数 | 難易度 | 学習のポイント |
|---|---|---|---|---|
| A パート | 人間の尊厳と自立 | 2問 | ★☆☆ | 理念的な内容。テキストを一読して理解する |
| 人間関係とコミュニケーション | 2問 | ★☆☆ | 常識で解けることが多い | |
| 社会の理解 | 12問 | ★★★ | 制度・法律の暗記。最新の法改正を確認すること | |
| 介護の基本 | 10問 | ★★☆ | 介護の理念・原則。比較的取り組みやすい | |
| コミュニケーション技術 生活支援技術 介護過程 | 37問 | ★★☆ | 生活支援技術は最多配点(26問)。現場経験が活きる | |
| B パート | 発達と老化の理解 | 8問 | ★★☆ | 医学的知識が必要。図と合わせて覚える |
| 認知症の理解 | 10問 | ★★☆ | 4疾患の特徴の違いを整理する | |
| 障害の理解 | 10問 | ★★☆ | 障害種別の支援方法を分類して覚える | |
| こころとからだのしくみ | 12問 | ★★★ | 医学・解剖の用語が多い。繰り返し音読が効果的 | |
| C パート | 医療的ケア | 5問 | ★★★ | 喀痰吸引・経管栄養の手順と根拠を理解する |
| 総合問題 | 12問 | ★★☆ | 事例問題。他科目の知識が定着してから取り組む |
特に「社会の理解」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」は苦手にする人が多い科目です。ただし、すべての科目で1問以上の正解が必須なため、苦手科目でも「最低1問は取る」という意識で対策しましょう。各科目の配点・詳細な出題ポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。
科目別の配点・出題ポイントの詳細はこちら
介護福祉士の試験に合格するための勉強方法|選び方と比較
介護福祉士試験に合格するには、自分に合った学習スタイルを見つけることが大切です。主な勉強方法を比較してみましょう。
| 勉強方法 | 費用目安 | メリット | デメリット | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 独学(市販テキスト) | 3,000〜10,000円 | 費用が安い | 計画・情報収集がすべて自力必要。挫折しやすい | 自己管理に自信がある人 |
| アプリ・Web過去問 | 無料〜月額数百円 | 隙間時間に活用できる。継続しやすい | インプット(理解)には不向き | 過去問演習を効率化したい人 |
| 通信講座・eラーニング | 20,000〜50,000円 | 自分のペースで学べる。添削サポートあり | 疑問がその場で解決しにくい | 仕事・育児との両立を優先したい人 |
| 通学(受験対策講座) | 30,000〜80,000円 | 講師に直接質問できる。仲間と学べる | 通学時間が必要 | 体系的に学びたい人・モチベーション管理が苦手な人 |
通学(受験対策講座)
専門校やスクールに通学して学ぶ方法は、講師の指導を直接受けられる点が大きな魅力です。わからないことをすぐに質問できる環境や、仲間と切磋琢磨できる雰囲気は、学習の継続にもつながります。また、介護職の現場経験を持つ人が講師をしているケースも多く、実践的なサポートが受けられます。
湘南国際アカデミーでは、神奈川県内9校舎で受験対策講座を開催しており、通学・オンライン・自主学習教材の3スタイルから選べます。詳細は介護福祉士受験対策講座のページをご覧ください。
通信講座・eラーニング・アプリ
自宅で学べる通信講座は、家庭や仕事と両立しながら資格取得を目指す人に人気のスタイルです。湘南国際アカデミーのeラーニング「マナリエ」は、スマートフォン・タブレット・PCから学習でき、通勤時間や休憩時間に活用できます。また、無料アプリや過去問サイトを独学の補助として組み合わせるのも効果的です。アプリを活用した勉強法の詳細は以下をご覧ください。
アプリ活用の具体的な勉強法はこちら
独学
コストを抑えたい人や、マイペースに勉強を進めたい人にとって、独学は有効な選択肢です。ただし、計画管理や情報収集がすべて自力になるため、途中で挫折する人も少なくありません。独学でも、無料のWeb過去問題集を活用することで学習効率を高められます。湘南国際アカデミーが提供する「受かるんです・Web過去問無料版」はルビ付きで読みやすく、全国の合格者に愛用されています。
介護福祉士試験に合格するための5つのコツ
「どこから手をつけたら良いかわからない」「覚えてもすぐに忘れてしまう」という悩みには共通するパターンがあります。合格に近づく具体的なコツを5つ紹介します。
コツ① 過去問から始めて全体像を把握する
テキストを最初から読み始めると挫折しやすいです。まず過去問を解いて「どんな問題が出るか」を把握することから始めましょう。最初はわからなくても構いません。どの科目が得意・苦手かを知ることが第一歩です。数年分の過去問で繰り返し出題される重要テーマが見えてきます。
おすすめの過去問:「介護福祉士Web過去問無料版」(湘南国際アカデミー提供・ルビ付き)
コツ② 満点を目指さない戦略で科目バランスを取る
合格基準は60%程度です。すべての科目を完璧に仕上げようとすると時間が足りなくなります。「得意科目で点数を稼ぎ、苦手科目は最低1問正解」という戦略が現実的です。苦手分野に時間をかけすぎて得意分野が疎かになるほうがリスクが高いです。
コツ③ 時間配分を意識した演習を積む
介護福祉士試験は125問・220分の試験です。普段の学習でもタイマーを使って時間を意識した演習を取り入れ、本番のペース配分感覚を身につけましょう。試験当日の具体的な時間配分戦略については以下の記事が参考になります。
試験当日の時間配分の詳細はこちら
コツ④ 最新教材を選ぶ(法改正に注意)
市販テキストや問題集は毎年更新されます。特に「社会の理解」は法改正・制度改正が試験に直接反映されるため、必ず最新版の教材を使うことが重要です。湘南国際アカデミーの「丸わかりテキスト」は毎年125問中92%以上を網羅した内容に更新しており、出題傾向に合わせて設計されています。
コツ⑤ 毎日続ける習慣をつくる
まとまった時間が取れなくても、毎日少しずつ学ぶ姿勢が大切です。10分でも15分でも、机に向かう習慣を作ることで知識は自然と定着します。「今日は参考書の1ページだけ」「過去問を3問だけ」など、小さな目標を積み重ねることが合格への確かな一歩になります。
働きながら勉強を続けるための心構えと工夫
受験者の約8割が介護現場で働きながら受験します。仕事・家庭・勉強を両立するための心構えと実践的な工夫をまとめます。
隙間時間を積み重ねる
紙のテキストでじっくり読み込むのが好きな人もいれば、耳で聞くほうが理解しやすいという人もいます。生活スタイルや性格に合わせて、学びやすい方法を見つけることが長続きの秘訣です。通勤中に音声講座を聞いたり、休憩時間にスマートフォンで過去問を解いたりと、無理なく続けられる形を探してみましょう。
職場の支援制度を確認する
多くの介護事業所には、受験料補助・テキスト費用補助・合格祝い金・資格手当などの支援制度があります。また、専門実践教育訓練給付金を活用すると受講費の最大70%が給付される場合があります。職場の人事担当者や上司に事前に相談しておくと、シフトの配慮なども得やすくなります。
周囲の協力を得る・自分を褒める
学習に取り組む時間を確保するには、家族や周囲の理解・協力が必要なこともあります。「試験が終わるまではこの時間だけ勉強に使いたい」と伝えることで、周りのサポートも得やすくなります。また、自分自身を追い込みすぎず、「今日は頑張れた」と小さな達成感を得ながら進めていくことも大切です。

介護福祉士
介護支援専門員
【監修者コメント】
不合格になった方に共通していたのは「一人で抱え込んでいた」ことです。わからないままにしてしまい、やがて勉強が止まる。逆に合格した方は、わからないことをすぐ講師やクラスメートに聞いていました。試験勉強は孤独な作業になりがちですが、周りをうまく巻き込んだ人が最後は合格します。
湘南国際アカデミーの受験対策教材|受かるんですシリーズ
「どの教材を選べばいいかわからない」という方へ、湘南国際アカデミーが開発した受験対策教材をご紹介します。毎年多くの合格者に愛用されているオリジナル教材です。
教材の詳細は「受かるんですシリーズ」のページでご確認いただけます。
全国の介護福祉士合格者が利用した無料の過去問題集【ルビ付き】はこちら
FAQ|介護福祉士の勉強方法に関するよくある質問
介護福祉士試験を目指す多くの方が、「どうやって勉強すれば合格できるのか」「何から始めればいいのか」といった悩みを抱えています。ここでは、よくある質問をまとめました。
- Q1.介護福祉士の勉強はいつから始めるべきですか?
- A
少なくとも試験の半年前(7月ごろ)には学習を開始するのがおすすめです。受験申込が8月上旬〜9月上旬のため、申込と同時に勉強を始めると自然とスタートできます。初学者や仕事と両立しながら学ぶ方は、もっと早めにスタートすると安心です。
- Q2.合格に必要な勉強時間はどのくらいですか?
- A
介護現場での実務経験がある方で150〜200時間が目安です。1日1時間なら5〜7ヶ月の計算になります。初学者や経験が浅い方は250〜300時間を見込んでおくと安心です。まとまった時間が取れなくても、1日30分の隙間時間を半年続けるだけで十分な勉強量に近づけます。
- Q3.独学と講座受講、どちらがおすすめですか?
- A
ご自身の生活スタイルや学習経験によって選ぶと良いでしょう。独学はコストを抑えられますが、情報収集や計画管理がすべて自力で必要です。通信講座はスケジュール調整がしやすく初学者にも安心。通学講座は質問しやすくモチベーション維持がしやすい反面、通学時間が必要です。湘南国際アカデミーでは通学・通信どちらのスタイルにも対応しています。
- Q4.過去問はどのように使うのが効果的ですか?
- A
最初はすべて解けなくてOKです。出題傾向を把握し、自分の弱点を見つけることが目的です。複数年分の過去問に取り組むことで、繰り返し出題されるテーマを把握できるほか、時間配分の感覚も身につきます。湘南国際アカデミーではWeb過去問無料版も提供していますので、ぜひご活用ください。
- Q5.苦手科目の対策はどうすればいい?
- A
すべての科目を完璧に仕上げるのは困難なので、「最低1問正解」を目指すことが現実的な戦略です。その分、得意分野でしっかり点を取るように意識すると、合計点で合格ラインを狙えます。苦手分野は「図解」「音声」「動画」など、理解しやすい教材に切り替えてみるのも効果的です。
まとめ|自分に合った勉強方法で介護福祉士の合格を目指そう
- 介護福祉士試験の合格率は第38回(2026年)は70.1%。準備すれば合格できる試験
- 実務経験者の必要勉強時間は150〜200時間(1日1時間なら5〜7ヶ月)
- 学習は7〜8月開始が理想。受験申込(8月上旬〜9月上旬)と同時にスタート
- 科目は13科目すべてで1問以上の正解が必須。苦手科目を0点にしない対策が重要
- 勉強方法は独学・アプリ・通信・通学から生活スタイルに合わせて選ぶ
- 第38回(2026年〜)からパート合格制度が導入。戦略的な受験も可能に
湘南国際アカデミーでは、未経験からでも合格を目指せる受験対策講座や教材(動画・eラーニング)を全国で展開しており、受験に必要な学習環境がすべて揃っています。「自分に合う勉強方法がわからない」「何から始めればいいか不安」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
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湘南国際アカデミーでは初任者研修・実務者研修・介護福祉士受験対策の講師を務めるほか、受験対策テキストの執筆も担当。
介護技能実習評価試験評価者として外国人介護士の受け入れ支援、事業所向けスキルアップ研修のプロデュースなど、人材確保・育成・定着に向けた幅広い活動を展開している。






