認知症介護実践者研修

教科書で学んだから解るわけではない。実践しながら学びを深める

戸塚・藤沢・海老名・相模大野

国は 「認知症介護実践者研修修了者を2020年度末までに30万人」 まで増やす方針を打ち出しましたが、 実際には研修そのものの数が少なく受講したくても抽選待ち…など、 その修了者数は頭打ち。

そんな中、 この度、 湘南国際アカデミーで当研修を開講することが出来ました。

10年以上に渡り認知症介護実践者研修の指導をしてきた松田昇先生をはじめ、 素晴らしい講師の先生方をお招きすることとなりました。
今回は松田先生にこの研修の意義を伺います。

【江島】
この「認知症介護実践者研修」の意義を教えてください。

【松田先生】
実は現場には、認知症の方への対応が本当のところ、よくわからなくて困惑している介護職の人が沢山いるのです。

もちろん資格を取っていく中で、教科書や本で認知症に関してはある程度の勉強はする…でも現場で実際に認知症の方と関わってみると、どうしたらいいのか解らずに困った、困ったの繰り返しになってしまう。

認知症の方を捉えるときに、どうしてもBPSD(周辺症状)にばかり目が行ってしまうんですね。
介護者自身にとって困る症状が出るから嫌だな…と。認知症だからというだけで「人」であることが見えなくなってしまうんです。

例えば、「家に帰りたい」…と言われると、どこかで聞いたことのある対応法…「バスがもうすぐ来るから待っててね」とか呪文のように唱えるだけの介護者になってしまっている…。

帰りたいのは不安なのかな?

居場所がないのかな? と考え、その人としての不安や居心地の悪さと向き合っていかなくちゃいけないんですよね。

つまり、多くの人は学んではきたけれど活かせない…耳学問だけで終わってしまっているんです。

認知症介護実践者研修の中で4週間の「職場実習」という実践の場所が用意されているのはそのためなんです。

5日間の講義の中ではアセスメントとケアプランの展開を具体的にディスカッションします。
そのあと4週間にわたり、自分の職場で実践を行っていただきます。

実践するためには職場の他の人の意見も聴くでしょう?

協力も必要でしょう?

そのこと自体がチームケアのプロセスの経験につながっていくのです。

【江島】
職場も巻き込んでの実践の経験となるのですね?

【松田先生】
そうなんです。この研修には職場の協力が必要なので、事業所として便宜を図ってやってくださいという書類をお渡しするのですが、実は上司に面倒くさがられたなんてケースも実際にあるのです。

波風を立てたくない管理者はいっぱいいますからね(笑)。
ケアマネジメントのプロセスがどれだけきちんと行われているか…。プランはプランでしょ?

実際はそうはいかないよ、なんて現場も本当はいっぱいあるはずです。ある意味、職場も試されます。だからこそ学びがすごくあるんです。

自分が考えたことをチームに説明して、一緒に協力してもらいながらこの研修を経験していく…そのプロセス自体が貴重なのです。

【江島】
介護職2年目以上の人が受講生の目安となっていますが、実際にはどんな方がいらっしゃいますか?

【松田先生】
昔は管理者と計画作成者になる人が会社から行ってこいと言われて受講しにくることが多かった(笑)。

でも今は現場で実際に困っているという介護職の方が自分のスキルアップのために自ら進んで受講しにくる、というケースがとても増えました。
2年目というより、10年目の方もそれ以上の方もいらっしゃいますよ。入所や通所の方だけでなく、訪問の方もいらっしゃる。通所のドライバーさんが受講してくださったりもします。
訪問の方はマンツーマンサービスで必ずしもチームで動くわけではないですが、手紙やノートの申し送りを使って職場実習を乗り越えてくれる、素晴らしい人たちがいます…。
チームを意識して仕事をするのと、何となく現場で動いているのとは全然違います。

【江島】
松田先生にとって「学ぶ」とはどんなことですか?

【松田先生】
認知症介護実践者研修を受けながら現場でやっているとある日、ご利用者さんの表情の変化に気付いたりするとモチベーションがどーんと上がります。

ああ、そうか、そういうことか。ってね。

知識だったものが経験を経て本物の学びになる。

まるでオセロゲームで黒い石がぱーっと白い石にひっくりかえるような瞬間です。

私は学びは「オセロゲーム」のようなものだと思うのです。

勉強を始めたころはまだ白黒拮抗している感じです。

資格をとると、その部分の色がひっくりかえる…本を読むとまたそこの部分の色がひっくりかえる。

研修や、実際に経験したり、本を読んだりしていくうちに最後にパタパタっと全部がひっくりかえる。

「あ!これってそうだったんだ! こうだったんだ!」って、バタバタっと合点がいく時があるんです。

学び続けることで駒が変わって学びの世界が広がっていく。だからこそ私は皆さんに学び続けましょう!と伝えています。

この認知症介護実践者研修を経て、ぜひ多くの方に認知症介護のプロフェッショナルに成長していただきたいと思っています。

【江島】
松田先生、ありがとうございました。

【まとめ】
皆さん、本日の松田先生のお話はいかがでしたでしょうか?
湘南国際アカデミーにおいても、今後は認知症介護実践者研修を積極的に広めていきたいと思います。
次回の開講日程や詳細、お問合せに関しましては、以下のページをご覧ください。
「湘南国際アカデミー 認知症介護実践者研修」

当校で過去に開催した認知症介護実践者研修の授業の様子はコチラからご覧いただけます。
認知症介護実践者研修 第1日目
認知症介護実践者研修 第2日目
認知症介護実践者研修 第3日目
認知症介護実践者研修 第4日目
認知症介護実践者研修 第5日目
認知症介護実践者研修 第6日目(最終日・修了式)

Profile

この記事の監修

湘南国際アカデミー 総合支援部

江島 一孝

所持資格:介護福祉士・介護福祉士実習指導者・介護支援専門員・福祉用具専門相談員

担当講座:介護職員初任者研修実務者研修事業所内レベルアップ研修介護福祉士国家試験受験対策講座外国人向け講座・etc.

 元ユニットリーダー研修指導者。10年在籍した介護老人福祉施設の現場では、研修受け入れ担当者として、年間100名以上の研修生の指導にあたる。湘南国際アカデミーでは、介護職員初任者研修実務者研修介護福祉士国家試験受験対策講座の講師や介護福祉士受験対策テキストの執筆などを担当する傍ら、ケアする側もケアするという立場で、介護をする側のQOL向上のためのイベントや総合的なサポートを手掛けている。

 その他、介護事業所や医療機関などにおいて当校の「事業所内レベルアップ研修」の企画・提案・実施など各事業所用にカスタマイズする研修をプロデュースし、人材確保・育成・定着に向けた一連のプログラムを手掛けている。